サウナ歳時記
サウナイキタイ アドペントカレンダー 24日目の記事です。
12月24日の記事を担当させていただきます黒猫のうるるです。アイコンのうるるちゃんはメス猫ですが、私はしがない独身のおっさんです。
きっかけ
AuDeeやSpotifyで配信されている清水みさとさんの『サウナいこ?』というラジオがあります。そこで昔、“10月にお勧めのサウナ” という題目でお便り募集したことがありました。これは素晴らしい企画だなぁと感心しました。
確かにサウナは季節と深いかかわりがあります。季節によってサウナ、水風呂、外気浴の時間が変わりますし、外気浴では季節の移り変わりを感じ取ることができます。一方で、日本には素晴らしい四季があります。夏でも初夏、盛夏、晩夏にも分かれますし、同じ夏でも北海道と沖縄ではまるで違います。
そんな様々な季節ならではのサウナ、これは面白い! 他の月のお勧めのサウナって何だろう? と、いろいろ考えてみたのがきっかけでした。
歳時記と俳句
日本人は古くから季節とともに暮らしてきました。その季節の行事、風物詩などをまとめたのが歳時記です。俳句の季語をまとめたのも歳時記と言ったりします。
歳時記とタイトルを付けるなら、俳句の一句でも読まないとカッコつかないなぁ。でも、俳句なんてやったことがない……。まぁやるだけやってみよう! 下手でもいいからその感動を5・7・5にまとめてみよう。
サウナの俳句なら、サウナを連想するワードをいれよう。その施設なり、地域なりが分かるようなワードも入れたいな。……あれ、季語も入れて17文字に入りきるのか?
内容
この1年間、自分が行ったことのない施設から、この月はここが合いそうだなと思った施設を旅しました。
そのサ活の様子、そこで詠んだ俳句、旅の裏話などを書いていきます。またその月の風物詩と、それに合いそうな施設を、行ったことのある施設を中心に書いていきます。
でも私もまだまだ知らない施設がたくさんあるので、ぜひ、皆さんにこの月(や季節)にお勧めの施設とか場所とか食べ物がありましたら、是非コメントで教えてくれると嬉しいです。
1月 飛雪の滝キャンプ場 (三重県)
新年なので身を清めたい。滝に打たれて今年一年の健康を祈りたい。 よし、滝に打たれに行ってこよう。
そんな書き出しで始まった1月です。
新年になると、海に入ったり、水を被ったりなんて行事をニュースで見ます。やはり新年のスタートは冷たい水で身を清めたい。でもサウナに入った後だとご褒美になるがそれで良いのか?
そんなこんなで選んだのが飛雪の滝キャンプ場です(1月のサ活)。
三重県と和歌山県の県境にあり、なかなか行くのに大変な場所。でも実際に滝を見るとオーラというか迫力が凄いですし、滝が打ち付けることにより水に空気が含まれて軟らかい肌触り、チラーで人工的に冷やしたのではない天然の冷たさ、すべてが合わさって最高の水風呂でした。
キャンプ場のスタッフも親切でしたし、自分でストーブに薪を焚べるのも初めてで楽しかったです。ホント良いスタートがきれました。帰りに熊野大橋から見た熊野川も雄大でしたね。
俳句の解説
寒滝や 汗と禊は 飛雪なる
季語は寒滝、サウナっぽさは汗、施設らしさは飛雪をそのまま使ってます。
徳川頼宣がこの滝を誉めた漢詩、“乱沫随風作飛雪(風ふけば しぶきさかながら雪の舞)” の如く、滝の飛沫が雪のようで、それが綺麗な虹を描いてる。そのとめどなく落ちてくる冷たい天然水がサウナで火照った体や頭を冷してくれて最高に気持ち良かった、その感動を詠んでみました。
旅の裏話
家を出た後で海パンを忘れたのに気付きました。ビーサンは持ってきたのに。しまった! どこかで買うか。ん? 1月に海パンなんて売ってるのか? 旅の途中でデパートやドンキなど寄ってみましたが、ない……。で、思いついたのがスポーツ店。藁にもすがる思いで行ったらありました。バリバリの競泳用のレーザーレーサーが。これ履いてテントサウナする人いるの?と思いましたが、背に腹は変えられぬということで購入しました。
前日に立ち寄った四日市の玉の湯でのこと。ここはサ室が140℃の高温で有名ですね。3段目に座っていて、出ようと2段目に座っている人を避けた時に、ランプに肩を当ててしまい火傷してしまいました。仕方ないので、ホテルへの帰りに紫雲膏と傷パワーパッドを買って治療しました。
そんなこんなで、この写真のサウナイキタイのポンチョの下は、バリバリの競泳用水着とひどい火傷の治療の跡と、人様には見せられない格好でした。
1月の風物詩
大寒
1年で1番寒いと言われてる日です。そんな日は熱いサウナに入りたいですね。
温度で言えば、やっぱり香川県の塚原から風呂の160℃。そもそも熱で溶けない服を着て毛布や防災頭巾を被って入るってのがホント凄い。
男性では三重県四日市の玉の湯の2Fの140℃。そもそも常連さんはほとんど上段には座らない。女性サウナだと神奈川県川崎の小松湯でしょうか? サ室は小さいですが、水風呂も冷たく、サウナにも力を入れてる銭湯ですね。サウナイキタイメンバーズの特典も破格です。
今まで受けたロウリュの熱さで言えば、千葉県本八幡のレインボー本八幡のタケさんの頃の焼却炉ロウリュ、東京上野のオリエンタル2の井上勝正さんのパネッパ、神奈川県小田原の万葉の湯小田原お堀端のサイコパスイズネス。これらはホント熱かった(個人の印象です)。
富士山
1富士2鷹3茄子と言うように、富士山も縁起物ですね。富士山が見える施設はたくさんあって紹介しきれないですが、一部だけ。
静岡側からだと、HOTEL CLAD 木の花の湯。御殿場アウトレット内のホテルにある施設で、窓側に座るとサ室から富士山がよく見えます。サウナは低温でじっくり入る感じです。
山梨川からだとホテルマウント富士が綺麗ですね。特に朝焼けの赤富士が美しいです。ただ、山の天候は変わりやすいので、富士山が綺麗に見えるかは運なんですよね。
2月 天拝の郷 (福岡)
東風吹かば にほひをこせよ 梅の花 主人なしとて 春を忘るな
2月は梅の季節。梅の名所は色々あるが、思い出すのはこの短歌。よし、太宰府に近い天拝の郷のさうな天満宮にお参りに行こう。
そんな書き出しで始まった2月です。
梅と言えば、水戸、和歌山と有名なところはたくさんありますが、今回は福岡の太宰府近くの天拝の郷を選択しました(2月のサ活)。2月に行った福岡は意外と暖かく、ちょっとびっくり。次の日行った福岡県宗像市のIZBAでは畑の周りに菜の花が咲いてました。
天拝の郷は色々サウナに力を入れていて、雅楽が流れるセルフロウリュできるサウナ、松明の中にはサウナストーン、榊の代わりにヴィヒタ、ウィットに富んでいて面白かったです。外気浴スペースも天眺望と名付けられた1段高い台に椅子があり、眺めも良く風もふわっときて気持ちい外気浴ができました。でも、たぶんこれら男性側にしかないんですよね。すみません。
俳句の解説
東風が吹き 梅のにほひと 外気浴
季語は梅、サウナらしさは外気浴、場所は東風で太宰府っぽさを表現してます。
1000年以上経った今でちゃんと梅は咲いてるよ、という道真公へのアンサーソング的に外気浴の気持ち良さを表した句です。天拝の郷の下で梅が咲いていると思って近寄ると、残念ながら花弁が割れていて桜でした。まぁ、同じバラ科の植物だから、梅の一種ということで。
旅の裏話
天拝坂第三というバス停から坂を登って行ったのですが、まぁ結構な坂道で。そもそも施設の入り口自体が車で来ることが前提のような造りだし。冬なのに汗だくになりました。その分見晴らしは良かったんですけどね。
天拝の郷を後にして、西鉄で移動している時に、車内アナウンスで “ざっしょくのくま” と。確かに熊は雑食だが、なんだそりゃ? と調べてみると “雑餉隈(ざっしょくのくま)” という駅がある。こんな駅名があるとは日本は広いですね。
2月の風物詩
バレンタインデー
2月14日はバレンタインデーですね。最近、男女で入れるサウナも増えてきました。ドラマサ道のスペシャル番で紹介された東京都練馬区の庭の湯(としまえんですが豊島区じゃないんですよね)、水風呂のプールが映える神奈川県茅ヶ崎の8ホテル茅ヶ崎などなど、ホント増えました。
岡山県倉敷市の浮サウナは瀬戸内海が一望できて、夕焼けはロマンチックで良かったです。
面白い所だと、神奈川県三崎市のシオカゼサウナ。太平洋を臨む景色が綺麗です。更にここは水風呂がダイビングプールなので3.5mあります(プールの1/4くらいは1.2mの深さなので、泳ぎに自信ない人でも大丈夫)。ここが日本一深い水風呂だと思います。
猫の日
2月22日はにゃんにゃんにゃんで猫の日です。猫がいる施設がたまにありますね。
東京都江戸川区の友の湯は、リニューアル前は猫がたくさんいて猫のパラダイスって感じでした。今は狭くなったので別の場所に移って写真だけになってしまいました。また猫たちに会いたいですね。
東京都足立区の湯処じんのびには看板猫がいます。店内はたくさん猫グッズが飾られており、猫愛に溢れる銭湯です。のり巻きちゃんにまだご挨拶できてないので、いつか会いたいです。
神奈川県川崎市の橘湯、佐賀県有田市のヌルヌル有田温泉なども看板猫ちゃんがいますね。ちなみにベルサイ湯で有名な千葉県船橋市のクアパレスの番台にはわんちゃんがいます。
サ活のアイコンが猫の人が結構います(自分もそうですが)。猫好きが集まって猫ちゃんのいる施設に行くとか、そんな企画面白そうだなぁ。
3月 メープルロッジ(北海道)
メープルシロップの元となる樹液は2月末から3月に取れ始める。厳しい冬を乗り越えるために秋に溜め込んだ糖を、雪解けが始まる春に木々全体に巡らせるからだそうだ。
雪解けといえば、サ道ツアーで濡れ頭巾ちゃんが、(白銀荘の)水風呂は3月の雪解け時期が最も冷たくなるって言ってたなぁ。よし、メープルロッジに行こう。
そんな書き出しで始まった3月です。雪解け水が楓の目を覚ませるなんて、自然って凄いですね。そんな水を浴びてみたいということで選んだのが北海道岩見沢のメープルロッジです(3月のサ活)。
3月の北海道は雪も少なくなり、雪解けが始まってました。丸太を組み合わせて作られたロッジは幾何学的で美しい。もはや芸術ですね。
水風呂はチラーで14℃設定だと思うのですが、実際は10℃くらい。外気や雪で冷やされてるんですかね。サウナで十分温めて、よしと覚悟を決めて、手桶でばしゃんと頭から。おぉ、冷たい! 水風呂は軟らかくて気持ち良い。その後の外気浴も体の芯に熱があるので寒くない。溶けて少なくなってる雪を見ながらの外気浴、もうすぐ春だなぁ。
俳句の解説
楓らを 起こす雪解け 水を浴び
季語は雪解け、サウナらしさは水を浴び、施設らしさは楓(メープル)です。掛け水が冷たくて、頭をすっきりさせてくれて気持ち良いって感動を詠んでます。
でも種田山頭火の「ふるさとの 水を飲み 水を浴び」 にどことなく似てしまった。この山頭火の句はホント素晴らしいです。山頭火はサウナーだったんでしょうね。
旅の裏話
岩見沢からバスで行ったのですが、まぁびっくりするくらい周りに何にもなかっです。幸運にも寝過ごすことも乗り遅れることもなく、無事予定通りでした。しかし北海道は広大。
メープルロッジで食事付きの入浴券を買い、サウナをひとしきり楽しんだ後、食堂でランチを食べました。その時は空いていたのですが、食べ終わる頃には満席。もし30分遅れていたら食堂は空席待ちで、バスの時間もあるので食べられなかったかも。ほんとラッキーでした。
3月の風物詩
ひな祭り
サ室で座面を雛壇とも言いますね。自分が行った中で段数が多いところを調べてみると7段が最大でした(数え間違えていたらすみません)。
- 満天の湯 金沢店(石川県金沢市)
- 東京染井温泉 SAKURA(東京都豊島区)
- 川中島温泉テルメDOME(長野県長野市) *変則的な段
8段以上ある施設はあるのかな? でも段数が多いところは最上段より1段目のストーブに近いところが熱かったりするんですよね。
他に面白いところを挙げると、京都府京都市のさがの温泉 天山の湯のシアターサウナ。シアターというより野球のスタジアムで、扇型で座面が配置されています。オートロウリュ装置は鯉の滝登りを表現しており、外国人観光客も多い京都って感じがします。
徳島県のあらたえの湯(徳島市)は、スーパー熱気特等席というのがあります。他は普通の3段の座面ですが、スーパー熱気特別席は3段ですが実質4段の高さに座面があり、上段以外は登るためだけのステップで座れません。ちょっと目立つので座るには勇気がいります、まぁ座りましたけど。
4月 風風の湯(京都)
春は桜だ。桜を見ずに春は語れない。桜の名所は日本全国にある。どこに行こう? そうだ 京都、行こう。
そんな書き出しで始まった4月です。桜は古来から日本で愛されてきた花で、桜が咲くと春が来たなって感じます。満開の桜も綺麗ですが、散りゆく桜吹雪も命の儚さを感じさせくれますし、散った後の葉桜も力強い生命力を感じさせてくれます。
桜を愛でることのできる施設は沢山あります。
そんな中で選んだのが京都府西京区嵐山の風風の湯。全国的にはあまり知られていない施設ですが、ここはサ室、水風呂、外気浴の全てで桜が見られます。全てで桜が見れる施設は珍しいですね。更に渡月橋から山桜、嵐山公園では桜並木を楽しめ、桜三昧を味わえます(4月のサ活)。
サ室は露天にあります。小さな普通のサウナですが、サ室の窓から露天にある桜を見れます。私はサ室で目をつぶる癖があるんですが、この日だけはなるべく目を開けてました。水風呂も露天にあり、散った花びらが数枚浮かんでる。風流だねぇ。外気浴も桜がよく見えます。ふわっと優しい風、春満開でした。更にパウダールームからも桜が見られ、ドライヤーしながらも桜。ホントどこまでも桜、桜、桜でした。
俳句の解説
仰ぐ空 山風吹きて 花揺らす
季語は花、サウナらしさは(リクライニングで)仰ぐ空、場所らしさは山と風の漢字を組み合わせて嵐になるとこから嵐山です。ちょっと強引かな。
嵐山から吹く優しい風の気持ち良さを詠んだ句です。
ヨルシカの春泥棒という曲があります。大成建設のCMでも使われたので、聞いたことがある人もいると思います。桜という言葉が一度も出てこないのに、桜のことを歌ってると分かる詩は凄いの一言です。風が吹いて桜が散る様子を春泥棒と表しています。実は、花=命、風=時間で、命の美しさと儚さを歌った歌詞でもあります。
この時、父の体調が良くなく、あまり長くはないと覚悟はしてました。風が吹いたとしても、散らずにいてほしい、そんな思いを込めた句でもあります。
残念ながら4月の下旬に他界していまいましたが、句の中では花はまだ散らずに揺れてます。
旅の裏話
桜の時期はズレることがありますが、今回は4月2日を選択。ちょうど満開で、天気も良くてラッキーでした。でもちょうど見ごろなタイミングのため、嵐山は大勢の人、人、人。サウナ混むかな? と心配になりました。なにせ大きくないコンパクトな施設ですから。でも開店同時ということもあり、空いていて快適。杞憂でした。
その後、京都の銭湯などを回ったのですが、いろいろな所に桜が咲いていてホント綺麗でした。こういうささやかにある桜も良いもんです。
4月の風物詩
桜
桜はまだまだあるので、もう少し。
神奈川県厚木市のLEPOは山の方に行った温泉地にある、水着で入る混浴サウナ。手作りのフィンランド式サウナに、プールを利用した源泉の水風呂とスペックが高いです。プールを覆うように桜の木があり、満開時はとても綺麗です。
島根県出雲市の四季荘は、浴室の奥にでーんと広いサウナエリアがあり、外気浴スペースに桜の木があります。人気なので混みやすいのが難点です。サ室で流れていた施設紹介のビデオでの、ドローン映像の桜は綺麗でしたね。
新生活
4月は新生活が始まり、東京に出てくる人も多いと思います。一度は東京のリノベ銭湯に行ってみてみてもいいかもしれません。渋谷の改良湯、東中野の松本湯、錦糸町の黄金湯、西新井の堀田湯、落合南長崎の栄湯、八丁堀の湊湯などなど。洗練されたデザインに、東京ってスゲーってなります。
昭和の日
一方で4月29日は昭和の日です。昭和を振り返るのも良いものです。
東京都渋谷区の大黒湯は、濡れずきんちゃんが東京で初めて入ったサウナですね。昭和レトロを通り越して、昭和アンダーグラウンドな雰囲気です。。貼られてるポスターやサインが昭和感たっぷり、置いてある物は全く統一感なし。ホントすごい。
北海道旭川の高砂温泉も昭和感たっぷり。リニューアルしてきれいになったところもありますが、浴室のごちゃごちゃ感が凄く、ツッコミ出したらキリがない。和洋合わせて大盛りにした感じです。
広島県福山のサウナ日本も創業56年目という大垣サウナなみのすごさ。ここは男性専用ですね。改装されていてきれいですが、設備など細かくみると結構古いものを大事にメンテナンスしながら使われています。サウナも昭和ストロングで気持ちいサウナでした。
神奈川県横須賀市の梅の湯は、京急久里浜駅という割と大きな駅の近くなのですが、鍵付きロッカーがない。脱衣の籠のみ。貴重品は番台へ。番台でおばあちゃんがうとうとしている、古き良き時代を彷彿とさせる銭湯です。
他にも男性専用施設ですが、写真集の表紙になった岩手県久慈の久慈サウナ、水質が素晴らしい千葉県木更津のつぼや、水質はほぼ“しきじ”なのに空いてる静岡県静岡市の桜湯サウナ、大人のビデオの流れる休憩室の愛知県豊橋のサウナピア、DIYサウナの最高峰? 高知県高知市の高砂湯、無人サウナで有名な熊本県熊本市の田迎サウナなどなど。どこも昭和感満載で落ち着く素晴らしい施設です。沖縄の大山サウナはまだ行ったことがないので、いつか行きないなと思ってます。
5月 SAUNA グリンピア(高知)
目には青葉 山ほととぎす 初鰹
鰹が大好物だ。3月頃から初鰹が出回るが、この句のせいか5月になると無性に食べたくなる。サウナ後に食べると更に美味いんだよな。よし、高知に行こう。
そんな書き出しで始まった5月です。
この句は初夏の風物詩を並べただけなんですが、目・耳・舌と五感で初夏を感じる本当に素晴らしい句ですね。お陰で5月になると初鰹が無性に食べたくなります。鰹といえば高知だ、と選んだのがグリンピアです(5月のサ活)。
高知駅から少し離れた長閑な住宅地にある工場の跡地を改装した施設で、水着で入る混浴サウナですね。サ室は薄暗く静かな空間で、セルフロウリュで湿度も高く保たれていて心地よいサウナでした。水風呂もしっかり冷たいし、休憩スペースも充実していて、サウナに特化した施設でした。更にまだまだ貪欲にアップデートしようとしている姿勢はホント素晴らしいです。
グリンピアは高知駅より北東に1.5kmほどの住宅街にありますが、飲食店は高知駅より南西に1km弱のはりまや橋から大橋通りあたりに多いです。ちょっと離れてるんですよね。比較的駅に近いはりまや橋付近のとさ市場で初鰹をいただきました。ニンニクと薬味たっぷりでパクリ。やっぱり高知で食べる鰹は美味い! 今度は明神丸とかひろめ市場にも行ってみたいなぁ。お勧めの店があったら教えてください。
俳句の解説
汗かきて 塩で味わう 初鰹
季語は初鰹、サウナらしさは汗かきて、場所らしさは鰹で高知です。
グリンピアには塩分補給用の食塩が置いてありました。サウナ後に少し手の甲に乗せてペロっと。美味い! 汗かいた後の塩は美味すぎる。身体が欲してるんでしょうね。サ飯の初鰹も塩で食べて美味しかった、という感動を詠んだ句です。余談ですが、高知の冬はウツボが美味しいですね。あれは感動しました。
旅の裏話
グリンピアってどういう意味だろうと、ずっと思っていました。緑のグリーンとユートピアを合わせた造語かなと。もしそうなら、”目には青葉” の新緑とグリンピアを上手く掛け合わせた俳句ができるかも。フロントで女将さんに名前の由来を聞くと、高知では有名な昔あった保養施設からとったそうだ。ん? そういえば昔ニュースで見た記憶がおぼろげながらあるなぁ。
5月の風物詩
柏餅
端午の節句では柏餅を食べますね。柏(オーク)はウィスキングで使われたりします。最近ウィスキングできる施設が増えてきましたね。千葉県船橋のジートピア(男性専用)、東京池袋のかるまる(男性専用、月1レディースデイ)、大阪布施のなにわ健康ランド湯〜トピア(ウィスキングは男性のみ)、サウナラボ(名古屋、神田、福岡(女性専用施設))などなど。
去年のアドベントカレンダーで ぽっちぃ♨︎ さんが “ウィスキングを毎月受けてわかってきたこと“、今年は 佐藤¦pianon-岐阜市の出張ケアさん が “アロマセラピストから見るウィスキングの癒し効果” でウィスキングについて詳しく面白い記事を書いてくれています。私はウィスキング童貞なんで、機会があれば受けてみたいなぁと思ってます。
菖蒲湯
端午の節句になると銭湯でも菖蒲湯をやってくれるところがあります。とても香りが良いですよね。本来は菖蒲の代わりに石菖を使っていたそうですが、手に入りづらいので菖蒲になったそうです。そんな日本古来のハーブ、石菖を楽しめるのは、山口県防府市の周防阿弥陀寺です。
毎月第一日曜日に火が入れられ、塚原から風呂と同じく着衣で入ります。床に石菖を敷きその上にゴザをかぶせてありますので、すごく良い香りがします。あと、中では卵を吊るしていて、ゆで卵にして休憩の時に食べさせてくれます。本当にやさしい人たちだったなぁ。
6月 SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE(山形)
6月と言えば梅雨だ。梅雨といえば田んぼでカエルがガーガーガーだ。よし、スイデンテラスへ行こう。
そんな書き出しで始まった6月です。
6月は田植えも終わり青田となる頃で、夜にはカエルの大合唱。6月はやはり田んぼのイメージということで、山形県のスイデンテラスに行きました(6月のサ活)。
スイデンテラスと言えば、周りを水田に囲まれ、合わせ鏡のように水面に映った建物が印象的です。この時期だと稲が植えられていたりするのかな?と思っていましたが、田植えはされておらず水がはられている状態でした。お陰できれいな写真が撮れました。iPhoneってホント優秀。
サウナはセルフロウリュでき、サウナ目当ての人が少ないのか、空いていて快適でした。ステイデンを見ながらの外気浴も風がふわっと来て気持ち良かったです。空には燕が飛んでいてのどかな場所でした。
俳句の解説
薫風が 水田渡りて 髪揺らす
季語は薫風、サウナらしさは(薫風が)髪揺らす、施設らしさはそのまま水田です。
水田を見ながら外気浴してると、風と共に水面にさざなみができてました。猫バスが通り過ぎたのかな? 俺には見えなくなってしまったけど。そんな庄内平野を抜ける風が気持ち良かった感動を詠った句です。
旅の裏話
浴室は入れ替わりで、月白の湯(サウナ)+朱鷺色の湯(サウナなし)と、天色の湯。初日は月白の湯と朱鷺色の湯だったんですが、朱鷺色の湯の存在に気づかず、入れなかったんです。ちょっと心残り。月白の湯のサウナがやけに空いてると思ったんですよね。ちょっと悔しくて、みんな朱鷺色の湯に行ってるのかな? なんてサ活に書いてますが、本当は知りませんでした。
6月の風物詩
紫陽花
6月は紫陽花が見頃ですね。私の生まれ育った神奈川県で紫陽花というと、鎌倉の長谷寺とか箱根登山鉄道のアジサイ電車ですね。
長谷寺の近くにあるのはZEN VAGUE。水着で入るバレルサウナで水風呂はありません。日本庭園の中で外気浴は気持ちいいです。空にはトンビが飛んでました。
箱根といえば箱根湯寮で有名ですね。登山鉄道の始まる箱根湯本駅から送迎バスが出ていています。沢水の掛け流し水風呂が気持ち良いですね。
箱根湯本から少しだけ離れてますが、天成園もあります。サウナは普通のサウナですが、施設の廊下の外の水路にはアヒルが泳いでいるし、館内から外に抜けて玉簾の瀧と玉簾神社へ探索できて、いろいろ楽しめます。たしか玉簾神社は恋愛成就祈願……。今度行ったら真剣にお祈りしておこう。
梅雨
雨の時に外歩くと濡れて嫌ですよね。駅から直結で濡れずに行けるというと神奈川県横浜のスカイスパが超有名ですね。山形県東置賜市の高畠駅にある太陽館も駅直結です。改札の横に並んだ施設への入口にはちょっとびっくりです。
7月 古戦場(岩手)
夏草や 兵供が 夢の跡
夏になるとこの句を思い出す。芭蕉が詠んだのは、、、6/29? ・・・まぁ過ぎてしまったが、四捨五入すれば7月だろ。よし、古戦場へ行こう。
そんな書き出しで始まった7月ですが、夏になると庭の雑草が伸びて、ちょっと目を離すとぼうぼうになってしまいます。植物って生命力が強いですね。そんな夏の草を見ていると、この句を思い出します。さすが芭蕉パイセン、いい句だ。この句を全面的に押し出している岩手の古戦場に行きました、いや討ち入りしました(7月のサ活)。どうも討ち入りというと赤穂浪士を思い出してしまいます。
施設の前には石碑があり芭蕉の句が刻まれていました。有名な芭蕉の句の石碑はここ一関市よりちょっと北にある平泉にありますが、ここら辺も昔は戦場だったんですかね。店内は想像よりは小さめでしたが、ポップや張り紙などがたくさんあり、外気浴スペースもDIY感があって、手作りで施設を盛り上げようとしている感じが好印象でした。
サウナは、とにかくストーブの大きさに度肝を抜かれました。印象でいうと部屋の1/3くらいはストーブ。さらに周りのストーブガードは石でできていて、そこにストーブがすっぽり嵌っていました。こりゃすごいストーブだ。セルフロウリュもやりがいがありました。
俳句の解説
ロウリュウは 兵どもへの 盆供養
季語は盆供養、サウナらしさはロウリュ、施設らしさは兵どもです。
とにかく印象的だったストーブ。大きさはもちろん、石のストーブガードがモニュメントや大きな墓石みたい。ちょうど7月は私の住む小田原ではお盆の時期ですので、セルフロウリュで水をかけてご先祖様と父に感謝の気持ちを伝えたという句です。
旅の裏話
この日の東北の天気は大雨でした。新幹線は辛うじて動いていたものの、在来線は止まってました。一関は豪雨ではないものの普通に雨でした。
旅の予定は一ノ関駅からバスで中里新町バス停まで行き、そこから山を登って山桜 桃の湯、その後山を下って古戦場へ行くというルートでした。この雨の中、傘で長時間歩くと足元が濡れてしまう。そこで一ノ関駅のキオスクでカッパを購入し、不要な荷物はコインロッカーへ入れて準備万端。
しかし、バスを降りてカッパを着てみたら足の丈が短くズボンの裾が丸出し。Mサイズじゃ小さかった! さらに歩き始めるとカッパの中が蒸れて蒸れて、汗だくで全身びしょ濡れ。傘よりずぶぬれになるじゃねぇか。もう無理!と傘に切り替えて歩き、古戦場についたころには雨が止みました。
7月の風物詩
七夕
7月7日は七夕ですね。天の川とか星空を見たくなります。本州だとまだ梅雨の時期なので、雨とか曇りとか多いんですよね。
北海道芦別町は “星の降る里あしべつ” と星空推し。芦別にあるおふろcafe星遊館は、外気浴スペースに照明を少しの間消せるスイッチがあり、星空を楽しめるようになっています。私が行ったときは曇りで夜空は見えず、残念。ちなみにここの水風呂は源泉、しかも硫黄泉でなかなか珍しいです。
海の日
サウナ後に海に飛び込める施設が増えてきましたね。新潟県柏崎市のサウナ宝来洲、椎谷ビレッジ、熊本県上天草市の光アイランドなどなど。これらはまだ行ったことがないんで、そのうち行けたら行きたなと思ってます。ただ7月は結構水温が高いんすよね。
徳島県のあらたえの湯(鳴門)は海に面しています。海というか、鳴門ボートレース場の横にあり、外気浴スペースの目の前がレース場。開催していると特等席でボートレースを楽しめます(女湯の外気浴スペースからは見えないです)。
滝
滝は夏の季語です。滝って見てて飽きないんですよね。マイナスイオン効果ですかね?
愛知県春日井市の春日井温泉は大きい銭湯です。露天にはなかなか立派な滝が流れていて、池には大きな鯉が泳いでます。ここ本当に銭湯だよね? って思うくらいスケールがデカいです。
神奈川県川崎市のヘルスよしの(よしの湯)は年季の入った銭湯ですが、サウナ室に滝が流れてます(小さいので期待しすぎないでください)。しかもご主人が開店準備に忙しいとスイッチ入れ忘れて流れてない時があります。でもサウナ室に滝はホント珍しい。
8月 In The Earth(新潟)
暦上は秋だが、やはり8月といえば夏だ。海が見たい。それに8月は24時間テレビで愛は地球を救うってやってるし。よし、In The Earthに行こう。
そんな書き出しで始まった8月で、選んだのが新潟のIn The Earthです。
太平洋側の海の近くで生まれ育ったので、日本海にいきたいなってのもありました(8月のサ活)。
臨海学校だった建物を利用した施設で、目の前が日本海という眺めの良いロケーションです。サウナはアースバック工法で作られたドーム状のサウナで、壁からの輻射熱が強く、かなり発汗が良かったです。普通の黄土サウナともちょっと違う感じでした。ドーム状だから四方八方から熱が来るからですかね。
臨海学校のお風呂場の水風呂はちょっとぬるいですが、その分この期間は安い値段で営業してくれてますし、氷を入れてくれたりしてくれました。海を見ながらインフィニティチェアでの外気浴も気持ち良かったです。夏って感じを満喫できました。
俳句の解説
土壁の 地球の窓に 天の川
季語は天の川、サウナらしさは土壁、施設らしさは地球です。
ここ出雲崎は芭蕉が “荒波や 佐渡に横たふ 天の川” の句を読んだ場所ですし、ちょうど8月は旧暦の七夕の時期です。この地球と名付けられたサウナと、地球の外に広がる宇宙の星々、そんなイメージで詠んでみました。
実際には昼間に行ったんで天の川は見えてないんですが、芭蕉もこの地を訪れた時は雨で実際には天の川を見ていないという説もありますので、許してください。
旅の裏話
In The Earthまでは妙法寺駅から歩いたのですが、まぁ大変でした。実際にご主人に驚かれました。特にゴルフ場の入り口あたりの坂がキツかったです。真夏なんでIn The Earthに着いた時にはパンツまで汗だくでびしょびしょでした。こっそりサウナの外の壁にTシャツ靴下やらを広げて乾かしてました。ごめんなさい。
8月の風物詩
夏休み
夏休みで旅行に行く人も多いです。サウナが有名なホテルは色々あります。北海道旭川のOMO7(サウナプラトー)、佐賀県武雄温泉の御船山楽園ホテル(らかんの湯)、沖縄の瀬長島ホテル(龍神の湯)などなど。こういうホテルを目当てに行き先決めるのも良いですね。
逆に行き先が決まってる時に心強いのがドーミーインですよね。サウナがついてますし、全国にあります。そんなに多く泊まってないのですが、ちょっと珍しいドーミーインを幾つか紹介します。
9月 北海道ホテル(北海道)
9月になると朝晩は涼しいが日中はまだまだ残暑が厳しい。秋を感じられる涼しい所に行きたい。そうだ、北海道へ行こう。
という書き出しで始まった9月ですが、9月になると秋が始まったなと感じます。
学生時代に8/31で夏休みが終わったので、夏が終わる感が強いんですかね。秋を感じられる所に行きたいなぁということで、北海道帯広の北海道ホテルを選びました(9月のサ活)。
9月の帯広は涼しく快適で日中でも23℃、道端ではコスモスも咲いていたり、すでに秋って感じでした。北海道ホテルのサウナはモール泉でセルフロウリュするモーリュが有名ですが、サウナだけでなく水風呂の水質も良く、外気浴での秋の涼しい風が気持ち良かったです。
俳句の解説
モウリュウを 細くじっくり 秋の夜
季語は秋の夜、サウナらしさはモウリュウ、施設らしさもモウリュウです。
ロウリュは水の掛け方によって、感じる熱さが異なります。一気にかければむわっと熱く、ゆっくりかければじっくり熱くなります。秋の夜長ですんで、じっくりサウナを楽しみたいので、細くじっくりモーリュを楽しんだ事を詠ってます。
完全に個人の好みの問題ですが、ロウリュして熱い蒸気がゆっくり落ちてくるのを楽しむのが私は好きです。セルフロウリュして攪拌する人もいますが、攪拌すると温度のグラデーションがなくなり、のっぺりとした熱さになるんで、自分はじっと落ちてくるのを待ちます。
なんて書いてますが、アウフグースイベントに参加したときは全力で楽しみますけどね。
旅の裏話
帯広に着いた時は小雨でしたが、すぐに雨は止みその後は曇りでした。ちょうどこの時、関東は台風が近づいていました。関東は大変だなぁ、はっはっは! と調子に乗っていたのですが、帰る前日の夜、自分が乗る飛行機が運休とのメールが来ました。やばい、月曜は会社で大事な会議あるので絶対に帰らないといけない。急いで別の便を探しましたが満席。もうANAは諦めJALを見ると朝の便が空いてる! 急いで予約してなんとか無事に帰ってこれました。 でも最終日に行く予定だったローマの泉に行けなかったのが心残り。また今度行こう。
9月の風物詩
中秋の名月
9月はお月見の季節ですね。
北海道札幌の月見湯はお月見にはぴったりの名前の銭湯。駐車場も広いし浴室も広いです。外気浴スペースも広く、インフィニティチェアもたくさんあります。お月見にはピッタリです。入口にはマグ万平さんのポスターが貼られてますが、『のちほどサウナ』で万平さんが月見湯を訪れた時のエピソードを話しているときに、ポスター前で従業員さんと撮った写真が出てきて、ちょっとほっこりしました。
北海道帯広の観月苑もお月見にはぴったりの名前。セルフロウリュできるサウナがあります。外気浴スペースも十勝川方面に向かっていて広く開けているので、月が見えたら綺麗だろなぁ。しかし私が行った時は曇りでした。月とか星にはことごとく運がないです。
10月 サウナリゾートオリエンタル出雲(島根)
フィンランドではロウリュには森の精が宿ると言われるそうだ。日本ならさしずめ八百万の神が宿るのだろう。10月は神々が出雲大社に集まるのため、島根では神在月と言われてる。よし、出雲に行こう。
という書き出しで始まった10月は、ロウリュに宿っている八百万の神様が出雲に行ってしまうなら追いかけようと、オリエンタル出雲を選択しました(10月のサ活)。
出雲市駅からも近く、15分に1回オートロウリュがあります。お陰でサ室の湿度も高く保たれていて良いコンディションでした。オートロウリュ時にはしっかり熱いロウリュがゆっくり降りてきて、実に気持ちが良かったです。ロウリュの神様が宿ってくれたのかな。ありがとうございます。
俳句の解説
神在月 蒸気に宿りて 八雲立つ
季語は神在月、サウナらしさは蒸気、場所らしさは神在月と八雲立つです。
蒸気にロウリュの神様が宿って、ストーブから蒸気が雲のように立ち上っている、ロウリュが熱くて気持ち良い、神様ありがとう、という感謝を詠んだ句です。
旅の裏話
ホテルに着いて何気なく置いてあるパンフレットを見ていると、神在月の神事のほとんどは11月に行われると。えっ!10月じゃないの? 旧暦で祝うのか。じゃあ今(10/9)は、神様はまだ集まっていないのか!? うーん、まぁ鰯の頭も信心からと言うし、神様は宿ってくれるということにしよう。
八雲立つ出雲市駅から一畑電車に乗って出雲大社へ行きました。一畑電車が、まぁ古い車両を使っているのでローカル感が凄い。敢えて使ってるのかな? 初めて訪れた出雲大社は広く荘厳でした。テレビで見ていたあの大しめ縄は本当にデカい。よくあんなのを作ったもんだ。
“これからも色々なサウナに行けますように” と本殿でお祈りしました。そういえば出雲大社は縁結びで有名だよなぁ。”結婚出来ますように” ともお祈りしておこう。その後おみくじを引いたら、結婚:媒介人を選べ。結婚相談所に行けと言うことか?
他の風物詩
銭湯の日
10月10日は1010で銭湯(せんとう)の日ですよね。東京ではゆっぽ君タオルを配ったりします。スタンプラリーも各地でやられたりします。銭湯サウナは意外な発見があってホント面白いです。印象的だった銭湯を少しだけ紹介します。
静岡県湖西市のみどり湯は、幻のサウナ。サウナが稼働しているのが第1、第3日曜日の17:00〜22:00までという、月に10時間しか入るチャンスのない幻のサウナです。水風呂はありません。ノスタルジックで昭和から時間が止まったような良い銭湯です。
神奈川県川崎市のあけぼの湯も幻のサウナ。ただサウナは男性側しかやっておないです。定休日は4、14、24日ですが、サウナは15:00〜18:00(17:00最終受付)という短さ。今年の川崎大田区のスタンプラリーでちょっと有名になりました。隣のマンションから丸見えの縁側での外気浴はちょっと背徳感があります。
京都府上京区の松葉湯は、インコの楽園。浴室の中に大きなガラス張りの飼育箱があり、その中にインコがたくさんいる銭湯です。ちなみに亀もいます。インコ達を眺めながら外気浴はほっこりします。
松葉湯以外にも京都には紹介しきれないくらい面白い銭湯サウナがたくさんあります。例えば、冷凍サウナもあり、謎の水車とMAD MAXな打たせ水がある水風呂の衣笠浴場(男女日替わり)、プールと呼ばれる大きな水風呂のある旭湯、外見が文化財にしたい大正ロマンの宝湯、実際に有形文化財で脱衣所の天井の天狗が立派な船岡温泉などなど、ホント奥が深いです。
ですので今年のアドベントカレンダーの20日目の浜竹睦子さんの “京都銭湯のめぐり方について” の記事はとても楽しみにしています。Instagramに上げられているサウナ施設のイラストはホント素晴らしいですね。確かにこんな施設だったよなぁ、と懐かしくなります。
11月 江戸風呂(広島)
食欲の秋だ。美味しい旬の物がたくさんある。何にしようかな。うん、牡蠣が食べたい。よし、広島に行こう。
と言う書き出しで始まった11月は、広島の江戸風呂へ行きました。瀬戸内海にダイブしたかったんですよね。福山の鞆港からもう見える距離にある酔仙島へ渡し船で5分。久しぶりに乗る船も良いもんですね。甲板に出ると潮風が心地良かったです(11月のサ活)。
江戸風呂の蒸し風呂はぶっちゃけぬるいですが、瀬戸内海は波もほとんどなくプカプカ浮かぶことができました。この日は快晴で空は青く澄んで、海もまた違う青。潮の香りに包まれて自然と一体になるような感じでした。砂浜も綺麗だし、さすが国立公園ですね。
牡蠣は福山駅の近くの浜焼太郎でいただきました。広島産の生牡蠣と焼き牡蠣を2個づつ、ちょっと豪勢に。まずは生牡蠣、潮の香りが鼻を抜ける。美味い! 次は程よく焼けた焼き牡蠣をパクリ。美味すぎる!! 焼き牡蠣は初めて食べたけど、生より焼きの方が潮の香りが断然する。感動しました。来てよかったなぁ。ちなみに下戸なんでオールフリーです。
俳句の解説
ロウリュウの 音や真牡蠣の 焼ける頃
季語は真牡蠣、サウナらしさはロウリュウ、場所らしさは牡蠣から広島です。ちょっと強引かな。
牡蠣から汁がジュワッと溢れて、コンロに落ちてロウリュのような音がして食欲を誘ってきます。焼き牡蠣が美味しかったという感動を詠った句です。
旅の裏話
江戸風呂には11/18に行って、その後浜焼太郎に14:00に行ったのですが、まだ準備中。えー!? 食べログには14:00開店って書いてるじゃん。店員さんに聞くと、今日は15:00からですね、と。15:00の電車に乗る予定だったので、完全に間に合わない。結局、旅の予定を再検討して11/20に再訪しました。ですので、江戸風呂からサ飯まで、実は2日間空いていました。
11月の風物詩
食欲の秋
秋は美味しいものが沢山ありますよね。ズワイガニも漁が解禁になります。山陰や北陸のサウナを巡りながらカニを味わうってのも良いですね。まだ行けてないのですが、鳥取境港の御宿野乃はいつか泊まってみたいなぁと思ってます。
焼き芋
東京の三鷹と府中の中間くらいに深大湯(じんだいゆ)という銭湯があります。ここは11月から土日の15:40から1階の駐車場で焼き芋を販売しています。焼き芋を頬ばりながら飲む牛乳って美味いですよね。焼き芋好きの清水みさとさんに是非行ってもらいたい銭湯です。
他の食べ物
飲食店がやるサウナも増えてきましたね。京都祇園四条のぎょうざ湯は餃子屋さん、東京恵比寿の恵比寿サウナーは鴨蕎麦が名物の居酒屋さん、東京の赤坂見附の金の亀は生姜焼き専門店ですね。
神奈川県平塚のグリーンサウナは2020年に施設の老朽化で閉店してしまいましたが、平塚でサウナ色満載のキッチンみどり蒸しとして食堂が営業しています。サウナ一色の店内は必見です。
12月 神戸ハーバーランド温泉 万葉倶楽部(兵庫)
12月はクリスマスに向けて街中イルミネーションで華やかになる。色々なイルミネーションがあるが、やはりルミナリエが有名だ。しこし今年もコロナで中止。でも代替イベントがあるみたいだし、よし、神戸に行こう。
こんな書き出しで始まった12月です。
やはりイルミネーションが見たいですよね。ルミナリエは中止になってしまいましたが、代替イベントを見てみようと、近くの神戸の万葉倶楽部を選択しました(12月のサ活)。
万葉倶楽部の暴君イズネスのオートロウリュはなかなか熱かったですし、ナノミストサウナもしっかり熱く、身体の芯から温まりました。
サウナで十分温まってから、火照りをとりに三ノ宮の東遊園地へ行きました(遊園地というより公園ですが)。ルミナリエの代替イベントのカッサアルモニア/音楽の宝箱と希望の灯りがやっていました。ささやかですが、確かに光るその灯は綺麗でした。
神戸サウナの水風呂の温度が11.7℃にこだわりがあるように、忘れないで未来へ繋げていくことは大事だと私もそう思います。
俳句の解説
颪(おろし)吹く 万葉の灯(ひ)に ととのう夜
季語は颪、サウナらしさはととのう、施設らしさは万葉です。
イルミネーションの灯りを見てると、北風がふわっと吹いて、熱った身体を冷やしてくれて気持ち良かった感動を詠った句です。
北からの風なので六甲おろしですかね。それにしては優しい包むような風でした。……もしかしたら親父かな。
12月の風物詩
冬至
冬至には “ん” のつく食べ物がいいと言われています。なんきん(かぼちゃ)が有名ですね。かぼちゃというと山梨のほうとうが自分は好きです。寒い冬は身体が温まって美味しいです。
山梨の色々な施設の食堂でほうとうがあります。ホームページの情報ですが、河口湖のたかの友里プロデュースの桜庵、富士急ハイランド併設のふじやま温泉、都留市駅近くの外気浴が気持ち良いよりみちの湯、石和温泉のサウナやお風呂が豊富な石和健康ランドなどでも提供されていますね(2022年12月)。
クリスマス
クリスマスというとイルミネーションってイメージが強いです。イルミネーションは全国いろいろたくさんありますが、遊園地のイルミネーションも良いものです。
関東でいうと、東京ドームシティのSPA LaQua、よみうりランドの丘の湯、さがみ湖プレジャーフォレストのうるりなどなど。イルミネーションとサウナの組み合わせも良いですね。
最後に
サウナはまだ季語にはなっていません。なるとしたら冬の季語になるのではないかと言われてるそうです。でもサウナは春夏秋冬 1年を通して楽しめるものですから、何かの季語にはならないで良いのではないかと思います。同じ理由で長野のThe Saunaは敢えてどこにも入れませんでした。
温浴業界も光熱費の高騰で苦しいと聞きます。
ここでは有名・無名関わらず、季節という切り口でいろいろ紹介させてもらいました。超有名店のサウナも素晴らしいですが、ほかの施設にも素晴らしいサウナがたくさんあります。ぜひ、多くの人がいろいろな施設に行って一言でもいいのでサ活を書いて、それに興味を持った誰かが訪れる、そんな循環で温浴業界が盛り上がってくれるといいなと思っています。
では、皆さん Merry Xmas!
※記事の内容は2022年12月現在、または私が訪れた時の情報を元にしています。最新情報と異なる場合もありますので、ご注意ください。
史上最大量のサ活記事でした My永久保存版
スゴイ読み応え!俳句もサウナ紹介も楽しませていただきました♪
さすがの読み応えでした。またサイコパスイズネスでお会いしましょう!
大作に感服しました