都内から行ける！「チャリ×サ活」のススメ
サウナイキタイ アドベントカレンダー 3日目の記事です。
はじめまして、都内でサラリーマンをやっている禅問答 in SAUNAです。コロナちょい前に熊本『湯らっくす』の滝で水風呂に目覚め、それから週１ペースでまったりサウナを楽しんでおります。
どこにでもいるおっさんサウナーな私ですが、「チャリ」と「サウナ」をかけ合わせたら楽しさ10倍だぜ、というテーマで、今日は新しい楽しみ方を提案させてください！
はじめに～最高のサ活は施設に入る前から始まっている
皆さんも自分の心の中に理想のサウナがありますよね。
一般的にサ活は、“サウナ室”“水風呂”“休憩”の3工程に分類されます。サウナーであれば、「110度以上のサウナ室こそ至高」だの、「20度以上は水風呂と認めない」だの、「ととのい疑似体験のためにインフィニティチェアを自宅に買った」など一家言あるはずです。
私も忙しくてサウナになかなか行けない時は、脳内で「僕が考えた最強のサウナ施設」を作り上げて、現実逃避しております。
ただ、最近思うようになりました。
「自分でコントロールできないサウナ施設の設備にあれこれいうより、施設に行くまでの前後をセルフプロデュースしたほうが、満足度上がるんじゃない・・・？」
この考えにたどり着いたきっかけは、静岡『サウナしきじ』に友人とチャリで初訪問したことでした。
『サウナしきじ』といえば、サウナーの聖地。水風呂観が「しきじ前」「しきじ後」で変わるとも言われているレジェンド施設ですが、人生で初しきじは1回だけ。悔いがあってはなりません。
そこで、我々は朝にあえて清水駅で降り、レンタサイクルで三保の松原～久能山東照宮～登呂遺跡を回ったあと、メインディッシュとして午後にしきじを訪れるというルートを組みました。
Google Mapルートより
しきじのそばには、レンタサイクルの返却スポットがあります。
東京からしきじというと、新幹線で行って静岡駅からバス or タクシーで訪問される方が多いでしょうが、あえて自転車で大回りすることで心地よい疲れを得る。
これから行く施設への思いを漕ぎながら高めて、到着時にモチベーションをMAXとする。
その甲斐あって、水風呂に漬かった瞬間トランスしました。
その後、普通にしきじを再訪することもあったのですが、もちろん素晴らしい施設でありつつ、1回目ほどの多幸感は味わえませんでした。
このしきじ訪問より、「施設も大事だけど、訪問前後の行程も同じぐらい大事！」と思うようになったのです。
しきじに行くなら登呂遺跡もね！
折り畳みではじめる「チャリ×サ活」
「施設へのアクセス手段にこだわろうというのは分かったけど、何でチャリなの？」と思われた方もいるかもしれません。私はチャリ×サ活を、次のように整理しています。
◇メリット：電車でアクセス悪い施設に行ける、健康になる、サウナが倍気持ちいい
◆デメリット：帰り道がきつい、ビールは飲めない、初期投資がかかる
メリットのうち、「健康になる」はメタボまっしぐらな自分にはウェイトが大きいです。ランニングやエアロバイクは長続きしなかったのですが、自転車の「漕いだ先にサウナ施設がある！」というニンジンは大きく、チャリ×サ活を始めて約4年ながら、全く飽きる気配はありません。
一方デメリットのビールが飲めない点は、車で行けば同じことですし、初期投資については「車よりは安いし、十年乗れるから！」ということで自分を納得させています。
無視できない点は、やはり「帰りがきつい」こと。家から自走で行けば、当然同じ距離を走る必要があります。施設でまったりしすぎて、帰りに日が暮れると泣きたくなります・・・。
帰り道つらい問題は「電動レンタサイクルで向かい、施設の近くで返す」という手があるのですが、郊外にはなかなかサイクルスポットがありません。さらに借りたチャリが充電不足で、道中で無常にもバッテリー切れ、なんてことも・・・。
そこでお勧めしたいのは、ハイクオリティな折り畳み自転車。折り畳み自転車ならば「自走せず電車でイージーに帰る」という選択肢が増えるので、帰りが一気に楽になります。
折り畳み自転車もピンキリで、格安のものなら1万円ぐらいからあるのですが、私としては自転車専業メーカーの走行性重視な機種を推したいです。
愛車「ととのい号」（Turn Verge P10)
Turnはアメリカの自転車メーカーですが、折り畳み自転車専業からスタートしただけあり、折り畳み機構が洗練されています。
通常状態から、30秒で折り畳み完了です。ロードバイクも車輪を外せば、電車での輸送は可能ですが、ひっくり返したりと面倒臭いんですよね・・・。折り畳みの簡単さは動画を是非見てみてください。
【動画】How To Folding / Unfolding Tern Bicycles
重量はVerge P10で約12キロ弱。
折り畳み自転車には「RENAULT PLATINUM LIGHT8」が8.8キロ、「DAHON K3」が7.8キロと、より軽量のモデルもあるのですが、その分ホイールが小径で、スピードを維持するのが難しかったり、ハンドルがふらつきやすかったりします。
私は、「気持ちよく1〜3時間ぐらいチャリに乗って郊外のサウナ施設に向かう。帰りは自走でもいいし、暗くなったら電車もOK！」という考えなので、軽さより走行性重視の機種にしています。
なお、Turn VergeシリーズにはN8やD9、ライバルのDAHONにもSpeed FalcoやDEFTARといったミドルグレードのイカす折り畳み自転車があるので、自分の気に入ったモデルを選ぶと良いでしょう。
購入の際に気を付けることは、必ず店舗で試乗して購入すること。小径で軽量な折り畳み自転車は、普段乗っているシティサイクルと勝手が違う・・・なんてこともよくあります。また、折り畳み方のレクチャーや、持ち上げてみて自分に問題ない重さかのチェックも、実機で行えば安心です。
ちなみにエントリーモデルには「泥除け」をノーマル装備した機種が多いですが、それらは街乗りメインで作られた機種なので、中距離からはきつかったりします。重量も上がるため、気持ちよく1時間以上走りたいなら 「ノーマルで泥除けなしのモデル」がおススメです。
手賀沼（柏市）もチャリ×サ活ではおススメ
都内からこの施設に行こう！実践編
ここからは折り畳み自転車を手に入れたと仮定して、チャリで訪問するのにおススメな施設をいくつか紹介します。
初級：『湯どんぶり栄湯』（台東区）
都内には「銭湯サウナ」の名店が多くありますが、私の一押しはここ、『湯どんぶり栄湯』です。
銭湯初というオートロウリュサウナや美泡水風呂も良いのですが、最大の魅力はその水質。湧き水を利用した天然温泉なのですが、超軟水で肌当たりが最高です。
この水質を最も楽しめるのが、「どんぶり湯」こと、つぼ湯。ここは露天風呂内に壺が2つあるという他にはない構造で、壺に入ると水が豪快に溢れ出し、露天風呂に注ぎ込まれてザバーっと滝のような音を奏でます。
これがまた快感で、サウナ＞水風呂＞休憩＞つぼ湯＞サウナ＞水風呂＞休憩＞つぼ湯＞サウナ・・・と無限に入れてしまう危険な施設。サウナと温泉のマリアージュが素晴らしい。
ただ、最寄りである地下鉄三ノ輪駅から徒歩13分、浅草駅からだと徒歩24分と正直電車でのアクセスは悪いです。「三ノ輪駅って、一体どこ？」という方も多そう・・・。
そこでチャリの出番です！『湯どんぶり栄湯』ですが、店の正面にオフィシャルの無料駐輪場があります。つまり店側も自転車推奨ということ！地元のお客さんもガンガン自転車で来店しています。
ルートですが東京駅起点だと約6.1キロ、30分程度です。
Googe Mapルートより
もちろん住んでいる場所は人それぞれですが、池袋駅から11キロ、新宿駅からでも12キロと、意外とターミナル駅からの距離は近く、信号に引っかかりながらでも1時間程度で到着できてしまいます。
入浴後はスカイツリーを眺めながら浅草経由で自走して帰るもよし、三ノ輪・南千住駅あたりから電車で帰るもよし。いかようにもアレンジできるのが、都内銭湯へのチャリ訪問の魅力です。
周辺には鶯谷『萩の湯』、田原町『寿湯』、東向島『寺島浴場』、錦糸町『黄金湯』などなど、魅力的な銭湯サウナが集まっています。
都心から電動レンタサイクルでも気軽に訪問できる距離なので、まずはこのあたりから始めてみると良いでしょう。
中級：『野天風呂 湯の郷』（野田市）
新しいチャリを手に入れると、「もっと思いっきり漕いで、気持ちよく走りたい！」という欲求が生まれるもの。ただ都内だと車が多く、信号待ちも頻繁に発生してしまいます。
ですが、狭い日本でも自転車がノンストップで思いっきり走れる場所があります。
「川沿いのサイクリングロード」です。
都内のメジャーなサイクリングロードに、多摩川・荒川などがありますが、私の一推しは「江戸川サイクリングロード」です。「人が一番少なくて安全」「土手を主に走るので景色が良い」「利根川サイクリングロードと接続していて、脚力と時間さえあれば、銚子や高崎まで行ける」という魅力があるんですね。
そんな江戸川沿いには、魅力的なサウナ施設が集まっています。いま一番HOTなのは、やはり流山市『スパメッツァおおたか 竜泉寺の湯』でしょう。
こちらも江戸川サイクリングロードから10分強でアクセスできるので、「チャリ×サ活」には適しているのですが、2023年12月時点では人気すぎてちょっと混みすぎ・・・。
そこでもう少し空いていて、魅力的なサウナ施設をご紹介します！
野田市の『野天風呂 湯の郷』です。
こちらは爆風オートロウリュで有名な『南柏天然温泉 すみれ』の系列。すみれの成功を受けてか、2022年9月にオートロウリュの送風機が増設されたのですが、それだけではなく「セルフロウリュできるケロサウナ」や、夕刻後のかがり火、大量のデッキチェアの導入など、企業努力が素晴らしく、いつ行っても進化が感じられる施設です。
『野天風呂 湯の郷』の一押しポイントは、やはり風が吹き抜けるととのいスペースでしょう。もともと露天スペースに気合が入っており、日本庭園風の作りで緑も一杯なのですが、そこにデッキチェアを導入したことで、温泉旅館でととのっているような気持ちに。
目を瞑ると風が語りかけてきます。これはフィンランドと日本の最強タッグや・・・。
そんな本施設への東京駅からのアプローチを紹介しましょう。
Googe Mapルートより
約36キロ、ゆっくり走って2時間30分の行程です。地図でいえば「柴又帝釈天」のあたり、JR金町駅周辺から江戸川沿いに入ることができ、全体の半分・約18キロは安心してサイクリングロードを走れます。
後半はずっとこんな感じ
36キロは長いな・・・という方は、金町駅又は南流山駅まで電車で自転車を運び、そこから江戸川サイクリングロードだけ走るという手もあります。これなら1時間ちょいで済むでしょう。
サウナをたっぷり満喫した後に外に出ると、大分暗くなっていましたが・・・
近くに梅郷駅（東部アーバンパークライン）があり、そこから電車で帰ることができます。
こんな感じで降りたたみ、袋に入れて電車で帰宅しました。
東武アーバンパークラインはスパメッツァがある「流山おおたかの森」駅を通るほか、大宮・柏・船橋といったターミナルにも駅も一本で行ける路線です。ラッシュアワーを避ければ、便利に移動できるでしょう。
上級：『KURA SAUNA IBARAKI』（結城市）
チャリに乗っていると、だんだん40キロ程度では飽き足らず「100キロは走ってみたい」と思うものです。東京駅からだと、結城市の『KURA SAUNA IBARAKI』あたりが約100キロの道のりとなります。
Googe Mapルートより（利根川以北は自転車ルート機能が使えず、徒歩表記）
「長いよ！」と思われるかもしれませんが、こちらもショートカットがあり、守谷駅（つくばエクスプレス）まで自転車を運べば、約50キロで済みます。
Googe Mapルートより
私も実走しましたが、小貝川や鬼怒川サイクリングロードは「ぼくの夏休み」感満載で、ワクワクが止まりません。
途中疲れてきたら、下妻市の名所 砂沼で休憩するのもおススメです。
苦労はありますが、最終的にたどり着いたサウナは格別です！
電車移動の友人と現地で合流し、バチバチにととのいました。
なお、『KURA SAUNA IBARAKI』は予約制の施設なので、余裕をもって移動しましょう。また、長距離の自転車移動ではパンクのリスクがつきもの。ロングライドに挑む前は、チューブ交換の練習もしておくことをおススメします。
おわりに
ここまで「チャリ×サ活」について語ってきました。
今回は折り畳み自転車を推しましたが、ガチなロードバイクはもちろん、ママチャリ移動も立派な「チャリ×サ活」です。施設へのアクセス選択肢として、積極的にチャリを入れていただければ、よりサウナライフが楽しくなると思います。
紹介しきれなかった「チャリで行って楽しかった施設」は、『成田空港温泉 空の湯』『天然温泉きぬの湯』『御老公の湯 境店』『手賀沼観光リゾート 天然温泉満天の湯』など、まだまだあります。是非皆さんも「チャリ×サ活」トライしてみてください。
SAUNA is 工夫。そしてSAUNA is LIFE.
色々なことがある人生ですが、やっぱりサウナがあって良かったなと思うのです。
折りたたみx電車、、、その手がありましたね。素晴らしい。
何十キロも自転車で走ったあとのサウナ…気持ちよさそう。具体的な施設名も挙げられていてすごいイメージが湧きました。将来自転車買ったらやってみたい！
サウナに行くまでの工程もととのいに大きく関係するというのは完全に盲点でした… 新たな気付きを得れる、良い記事でした！
復路が大変ですよねー😅チャリではありませんが私もジョギング兼ねてお風呂屋さん目的行ったのに家でシャワー浴びるので、家族に何しに行ったのと突っ込まれた事ありました。
かなりガチな乗り方ですね。 私も稀に100kmライドの後にサウナ入ります。 最高です！
自宅から徒歩圏内に電動レンタサイクルのポートがあるので、自転車で移動→ホームの前にあるポートに返却→朝ウナ→出勤してます。興味深く読みました。
行きだけでなく、帰りの提案や自転車の種類まで書いてあるのがHOW TO記事として良質で素晴らしいです！
前後まで、楽しむ。。なるほどーっ‼︎👏 マップ付きで解説がとてもわかりやすく、都内在住ではないですがこんなふうに味わいたいと思いました！帰りがしんどい問題はこうやって解決すればいいのか！！
江戸サイ良いですよね♪東武線輪行で新古河駅→渡良瀬→利根川→江戸サイ→すみれ→南柏駅から輪行で帰宅とか良いかも。やろっかな
湯どんぶり✨
チャリ✖️サウナ！ 私ごとですが朝ウナ後の満員電車が苦手で、チャリでの移動を常々考えてたので、すでに実行されていてわかりやすくて最高でした👏🏻あと、一度職場から湯どんぶりにチャリで行ったことがありましておすすめサウナにあがっていて嬉しかったです😊
少し体を動かした後のお風呂・サウナは格別ですよね👍
読んでてとても面白かったです。 しきじまで自転車で行くって凄いですね。 湯の郷、車で行くと常に渋滞との勝負で・・・。 でも、アウフグースイベントやってくれたり 楽しませるサービスとコスパはすごく良いですよね！
最高です！折り畳み自転車欲しくなりました。関東北エリア施設、そして郷里の下妻、砂沼のご紹介も嬉しかったです。前後も含めてサ活…そうですよね、サ活一期一会の初心に帰れそうです。ありがとうございました！
サウナ前後のプロデュース、めちゃくちゃ共感します！ 私はランニングxサウナですが、運動後のサウナ、からのアフターサウナは最高ですよね。
折りたたみ自転車ほしくなりました。
面白かったです！
ありがとうございます。やってみたくなりました。
2、3キロぐらい離れたところには自転車で行くことはありますが、この記事をみてもっと攻めてこうと思いました！！
ミニベロ愛好家の私にはとても嬉しい記事でした！
最近ハマっている「レンタサイクル×サ活」の参考にさせていただきます。
チャリ×サ活始めたとこでした笑 確かに帰りがしんどいっすね（ ; ; ） でも続けて行きます。
チャリ×サ活 ｲｲですね👍