素人が自分の結婚式の余興でアウフグースしたら、両腿をつった話

サウナイキタイアドベントカレンダー 25日目の記事です。


メリークリスマス！
クリスマスは愛と思いやりの季節。

クリスマスとは、ちょっとした余分のことを誰かのためにしてあげること
〜チャールズ・シュルツ〜

誰かのためにちょっとしたことしてますか？

はじめまして、ちくわちゃんと申します。東京都在住の男性です。

さて、みなさまのサウナのファーストステップはどのようにはじまりましたか？

子供の頃に親に連れて行ってもらった銭湯から？
会社の先輩にサウナ施設に連れて行かれて？
旦那さんの趣味につきあわされて？

私は割と珍しいパターンだと思いますが年下の女性からすすめられてサウナに入りはじめました。

まぁ、妻なんですけど。

はじめて妻とふたりでご飯に行った際、妻はまったくお酒を飲んでいないのに、サウナの素晴らしさを、目をちょっとバキバキにしながら語ってきました。

「これはタダゴトではない。」

とりあえず１回行ってみますね〜と、家の近くの銭湯サウナに行ったのが、ファーストステップ。見事にサウナにハマっちゃいましたね。

１ヶ月後にはサウナ・スパ健康アドバイザーの資格を取得。妻とのデートはもっぱらサウナ施設でダラダラする。という、絵に描いたようなサウナカップルになりました。

そして順調に交際を重ねた我々は、自然と結婚を意識していきます。するとまずしないとならないものは、プロポーズですよね。

色々とオーソドックスで素敵なシチュエーションを考えてみたものの、サウナがきっかけで付き合っている我々。

『サウナ室でプロポーズするのが、スジってもんじゃないのか？(サウナで熱せられている時にプロポーズすれば、ぼーっとしているし、うまくいくんじゃないのかな！？)』

との天啓を受け、二人のお気に入りのサウナである舞浜ユーラシアさんのビューサウナにて、館内着を着用してプロポーズしました。

ビューサウナ

もちろん成功。作戦勝ちです。
ビューサウナのおかげです。いぇい！

その後は、慌ただしく二人で結婚式の会場選び。都内のオーセンティックな〇〇園。チャペルがステキな〇〇ホテル。色々まわってみたものの、二人で話すのは「ここのホテルはサウナついてるの？」「女湯のサウナがぬるすぎる！」などのサウナの話になってしまい、なかなか進まず…

その時またもや天啓が！

『サウナ好きの2人なら、サウナを軸に結婚式場決めてもいいんじゃない？なんならサウナ施設で、結婚式するのだってアリ！』

なるほど！しかし、素晴らしいサウナがあって素敵な結婚式もできる、そんなに都合が良いところありますかね？？

ありました！SPA＆HOTEL舞浜ユーラシア様です(２回目の登場)！パチパチ！

スパ&ホテル 舞浜ユーラシア

ホテル・旅館 - 千葉県 浦安市

男

• 80 ℃
• 16 ℃
• 
• 

女

• 80 ℃
• 14 ℃
• 
• 

なんとホテルのウエディングプランナーさんが生粋のサウナーで、「ここのフィンランドサウナの温度を上げる提案したの私なんですよ！」との言葉で即決しました！

この世にサウナの温度を上げる提案できる人ほど信用できる人はいませんよね？

そして、参列者のみなさまと結婚式&披露宴のあとに館内着を着て一緒にサウナに入りたいとの希望を伝えると、その場でビューサウナの貸し切りを確認していただけました。最高。

ビューサウナの貸し切りは初の試みらしく、温浴担当の責任者様の英断。本当にありがとうございました。

せっかくサウナ室を貸し切るならば、ロウリュして蒸気をおこし、タオルで熱波をおくるアウフグースみたいなことをちょこっとしてみたいなぁとプランナーさんに相談すると、ちょうど舞浜ユーラシアさんにて所属のアウフグースマイスター【バイセン大塚】さんがアウフグース講座をやるとのことで、軽い気持ちで参加を決めました。

大塚雄史郎a.k.a.バイセン大塚

この時は熱波師とアウフグースマイスターの違いもわからず、サウナストーブに良い香りのする水をかけて、タオルでバサバサすれば良し！正直簡単そうだと思っていました。まぁ現実はそんなに甘くなかったのですが…

大塚さんはアウフグースの大会にも参加されてる、ガチガチのハイレベルアウフグースマイスターさん。その大塚さんのアウフグース講座もハイレベルで、アロマの知識をインプットすることはもちろん、タオルの扇ぎ方の種類もたくさんあることを知りました。また講座内で台本を読みながら演技をするという時間もあり、とても驚きましたよ。

そして、大塚さんからまっすぐと澄んだ目で「結婚式のアウフグース成功させるためにしっかりサポートします！」というお言葉を頂戴しました。

これに応えなければ漢じゃねぇ！と変なスイッチが入ってしまった私は、プロアウフギーサー専用タオル(お値段もプロ仕様)を購入して、風を創り出す修行の日々を過ごすことになります。

さて、話をちょっと戻して結婚式全体のお話なのですが、夫婦ふたりの希望はどうせなら自分達らしさをてんこ盛りの式にしたい！ってことで、サウナを全体のテーマにしつつ、他にもふたりの趣味趣向からやりたい事を付け加えることにしました。

私は多趣味で遊びが本業。遊び呆けているタイプの人間です。狩猟、クレー射撃、茶道、スケボー(クルーザー)、筋トレ、居合道、格闘技、船舶免許等々

そこからプランナーさん&夫婦で相談、取捨選択して、私に課せられたミッションは、

【日本刀(模造刀)を使って、シャンパンサーベラージュ(刃物でシャンパンボトルの先を斬ってコルクごと吹き飛ばすパフォーマンス)で乾杯】

【新婦をお姫様抱っこしてスクワット、その回数を参列者で当てる余興】

となりました。

アウフグースの練習に加え、これまた大変そうなミッション。精神的にも体力的にも疲労がたまりそう…

でも、まったく問題ないですね！なぜなら我々は結婚式の打合せのたびにステキなサウナに入れるから！疲れこそがサウナをより美味くするためのスパイスなのだ！

結婚式花婿修行

【日本刀シャンパンサーベラージュ編】

式場にノウハウもなく、とりあえず家にあったシャンパンを刀でぶっ叩いてみても、うんともすんともいいません。

そこでインターネットの大海に散らばる知識をアレコレつなぎあわせて、大きめのボトルでアルコール度数高めかつ瓶内二次発酵してるトラディショナル方式のシャンパンが適している。との知見を得ました。知らないことをひょんなきっかけで学ぶってのは面白いものですね。

該当のシャンパンを購入して家で実践してみた所、ポンッ！と見事に成功！(家は酒まみれ)

よし、いけるぞ！

【花嫁お姫様抱っこスクワット編】

私はガラスの腰を持つ男。

家に帰って、とりあえず妻を抱っこしてスクワットしてみましたが、ギリギリ１回できるかどうか。重りを前に抱えてスクワットする事は、よくある重りを後ろ(肩)に担いでスクワットの70%ぐらいの重りしか、あつかえないんですよ。大変。

一瞬、妻を肩に担いで、スクワットしようかな？とも思いましたが、それはまぎれもなく、アルゼンチンバックブリーカーになってしまうと即断念。

アルゼンチンバックブリーカーのイメージ図

なお、妻の名誉のためにお伝えしておきますが、妻の体重は軽めです。

体重を聞いても教えてくれないので(当たり前)先ほどの抱っこした感覚を頼りに鉄製の妻模型を組み立てました。

こちらのゴツゴツした方の妻を前に抱えて、日々スクワット。着実に回数を増やして行きました。継続はパワーなり！

【アウフグース修行編】

月1回ぐらいの結婚式場との打合せでユーラシアさんに行くたびに、大塚師匠にタオル回しのアドバイスを頂き、少しずつ形になっていく私の技術。また、時には大塚師匠からタオル回しテクニックの動画を送っていただいたり、私が送った動画を確認していただいたりと大変お世話になりました。

サウナを通じて知り合った方は、素敵な人ばかりなのですが、大塚師匠はさらに輪を掛けて素晴らしいお人です。

優雅に舞う大塚師匠

ちなみに結婚式の打合せに行くたびにサウナに入れるってのは、特許をとってもいいぐらいの大発明ですよ。結婚式の打合せはやりたいことや、やらなくてはならないこと、そして金額と悩むことが多い。

しかし、そこで打合せが終わったあとに夫婦揃ってサウナに入ることで、「まぁ、どうにかなるかぁ〜」となることは大切です！

結婚式当日

さて、そんなこんなでどうにかむかえた結婚式当日。私は朝からサウナをキメて、気合いはマシマシ！妻も塩抜きをして体重は軽く、より美しく仕上がっています。

挙式でも誓いの言葉に「お互いに健康に気づかい、おじいちゃんおばあちゃんになっても、仲良くサウナの時間を楽しむこと」を入れるなど、サウナーらしさを盛り込みました。

その後の披露宴会場は滝をバックにした、ととのっちゃいそうなステキな場所。

まずは、乾杯のあいさつとして【日本刀でのシャンパンサーベラージュ】

１本目は失敗！

まだあわてるような時間じゃない。

朝サウナでねりあげた明鏡止水の境地。事前に用意していたもう１本を受け取り、一閃！

見事に成功！

ボトルから流れ落ちるシャンパンはさながらロウリュみたいなもの。

続いて体力勝負の【妻をお姫様抱っこしてスクワット】

この日のために妻の名前を刺繍した腰を守るベルトを作成。

「チャンピオンベルトを肩に担いで入場する」という男なら誰しも憧れるシチュエーションに限りなく近いことをひょんなことから実現。

闘魂みなぎるスクワットを15回！

また、披露宴のケーキもサウナ仕様。とても立派なサウナストーブ型のケーキ。ロウリュをするかのように、チョコレートをかける演出をしました。

その際使用したロウリュ音は、大塚師匠に録音していただいたユーラシアさんのケロサウナでの実際のロウリュ音です。ありがたい！

披露宴も無事に終わり、ビューサウナへ移動。ここからがまたひとつの正念場。

この日のアウフグースのために大塚師匠はもちろん、灼熱の女神☆熱波師のみーさんもサポートに入ってくださり、万全の体制です。本職の方がいらっしゃると、とっても安心感がありますね。

当日の大塚師匠&みーさん

この日のために、正装してサポートしていただきました。お二人とも麗しい。

そして、新郎新婦によるウエディングアウフグースのはじまりだぁ！

【結婚式当日のサ活記事】

関係各位の全面的なバックアップにより、とっても素敵な経験ができました。ありがとうございました！

グルグルとタオルを回していた私を見て、妻の友人が真剣な目で「旦那さんはピザ屋でバイトしていたんですか？」と言ってくれたので、概ね成功でしょう！

結婚式2次会の様子には見えない。良いな。

当日の夜は、館内の飲食施設にて館内着でリラックスして宴会。飲食担当の方からフィンランドのジンをボトルでプレゼントしていただきました。美味い。感謝です。

そして最後に題名の伏線回収になりますが、

①新婦に付き合って軽い塩抜き
②緊張感のあるシャンパンサーベラージュ
③妻を極限までスクワットで持ち上げる
④渾身のアウフグースを２セット
⑤リラックスしきっての飲酒

これらを１日で体験してしまったため、歯をカチカチさせてしまうほど、両腿をつってしまいました(救急車を呼ぶ寸前)。その場にいた友人達そして妻、ご迷惑をおかけしました。その節は本当にゴメンね。

みなさまも同じような事を企画された際は十分ご注意くださいね。

とはいえ、なんだかんだ、私としては準備も含めてとっても楽しんじゃいました。妻もとっても喜んでくれましたしね。ハッピー！

そして…

その後の私は、せっかく身につけたアウフグースの技術を現在使っていないです。サウナ施設では、いままでどおり、お客さんの立場のままです。

サウナに入って、チャンスがあればアウフグースをうける。ただもし、アウフギーサーの方が何らかのトラブルに見舞われてしまい、「お客様の中で、アウフグースができる方はいらっしゃいますか？」と呼びかけがあった際には、スッと全裸で立ち上がる。

そんな黄金の精神を持ち続けようと思っています。

〜Fin〜

ウエディングアウフグースのために、チケットなどもデザインしていただきました。感謝！

アイ・ラブ・ユーラシア！

追記

そんな尻切れトンボな夫を尻目に、妻はウィスキング集団のしらかばスポーツさんに所属して、ウィスキングマイスターとしての道を歩み始めています。スゴいなぁ。

まぁ、それはまた別の話。

追記の追記

先月のマルシンスパのレディースデイに客として行った妻が、「お客様の中で、ウィスキングができる方はいらっしゃいますか？状態」になり、実際にサポートに入ったそう。

そこにシビれる！あこがれるゥ！