エロフィン探して三千里
サウナイキタイアドベントカレンダー 21日目の記事です。
こんにちは 春日部のわだりんと申します。国内航路のタンカー船の船長をしていて、入港した先々でサウナを楽しんでいます。実はアドベントカレンダーは2019年に書いた「昭和50年代 サウナバイトの思い出」以来、6年ぶり2回目。
2019年頃は船で名古屋によく行っていたのですが、その後航路が変わり、中京には全く行かなくなってしまいました。ここ数年は主に瀬戸内—博多と、瀬戸内—高知を航海する船に乗っています。
仕事柄全国各地を訪れているんですが、4年前までは島根県そして高知県には行った事が無かったんですよねー。高知を訪れたら絶対に行ってみたいと思っていたのが、高砂湯。ふちうサウナさんのブログを読んでから、いつかはきっとと思ってました。
そして、見た事も無いサウナヒーターに出会ってしまったのです。
エロフィン?エンドルフィン?
あっ!まずはお詫びをさせて下さい。当初サウナイキタイの高砂湯の施設情報を更新する時に、どこで勘違いしたのかエロフィンヒーターをエンドルフィンヒーターと記載してしまったんですよ。それを見た方にエンドルフィンヒーターと勘違いさせてしまいました。申し訳ありませんでした。
『エンドルフィン』って多幸感をもたらす脳内分泌物質ですよね。その意味では僕にとってエロフィンヒーターはエンドルフィンなんですよ!と苦しい言い訳。
さて、そもそもエロフィンヒーターってどの様なものなのでしょうか。産業用熱交換機器専業メーカーの勝川熱工株式会社さんのホームページによると

とあります。

このフィンチューブパイプの中に、蒸気などの熱媒体を通し、フィンで放熱する仕組みとの事です。

また、「エロフィン」と言う言葉の由来ですが、英語表記だと「Aerofin」。「エアロフィン」と言うのが正式な呼称だそう。
これが日本に入ってきた際に、「エアロフィン」「エァロフィン」「エロフィン」と日本人特有の英語読みになったと言う説もあるそうですが、実際のところ口伝による伝承のみで明確な記録は残ってないそうです。そんなところも、俄然興味深いですね。
高砂湯(高知)

高知に行く船に乗り始めて、最初の上陸するチャンスが訪れたのは2020年10月30日。現在その船はほぼ高知ばかり行っているのですが、当時はたまに行くくらいだったんですよ。ですから高知港で一晩待機が決定した時、心は高砂湯でしたね。
高砂湯は一階は男女の銭湯、二階は男性専用のサウナになっています。
で、実際にサウナ室に入って『えっ? 何?このヒーター』って思いました。明らかに電気式でも無いし、ガス遠赤外線でも無い。重油を運ぶタンカー船には重油が冷えて固まらないようにヒーティングするんですが、そのヒーターに似てる。そう思ったんですが、ちょっと人見知り的な性格なんで初日は店の人には聞けずじまい。
二度目の訪問の時に受付で若旦那から『農業用のヒーター』と言う事を教えてもらいました。当時のサ活を見返してみると

なんて書いてありました。で、ググってみたら、どうやらエロフィンヒーターというらしい。
高砂湯のサ室内は常に『シューーー』っと蒸気が通る音がしていて、懐かしい感じがしましたね。と言うのも、昭和60年の12月に高山丸という巨大原油タンカーに見習い航海士として乗船し、船乗り生活がスタートをしたんですよ。
その船は船のロープや錨を巻く機械(蒸気ウインチ)、料理をする鍋などの熱源、さらにはお風呂を沸かすのも、当時から少なくなっていってた蒸気を使っていたんです。ですからパイプを蒸気が通る『シューーー』が時折『シュッシュッ!』と詰まる感じに懐かしさを感じましたね。
話がそれてしまいましたが、肝心のサウナのコンディションは、やはり蒸気を使用しているので、湿度は感じます。その日によってバラツキがあるんですが、常連さん曰く「入った時はそれほどでもないんだけど、5分すぎから熱さの度合いがアップする」。
人の出入りが少ない時は、入った直後顔の表面がヒリつく感じの熱さで、発汗するにつれ、ヒリ付きが弱まる感じ。流山市の江戸川湯のスチームサウナに入った時のような蒸気で焼かれる感覚にも似てるのかな?
またサウナ室の造りも独特で、壁や床はタイルになっていて、コの字型に腰ぐらいの高さの縁台が配置され、その下の部分にも蒸気パイプが通っています。ですから、ヒーターからだけではなく、下からも蒸気の熱で温められているんでしょうね。
そして、水風呂もいいんですよ。どデカい特注のステンレスの水風呂。小倉グリーンランドのステンレスの水風呂の二倍はあります。一階の銭湯の水風呂は夏になるとぬるいらしいんですが、二階は夏でも冷え冷え。水も澄んでいて綺麗です。詰めれば5,6人入れそうですが、ここでは二人以上いっぺんに入ってる事は珍しいですね。
また、水風呂の横にあるシャワーの水圧が最強です!浴室内の白い椅子に座って休憩している時に、誰かがこのシャワーを使うと、その水圧の高さから心地よい風が生まれるほどです。
だいご湯(福山)

通称だいボ湯!だいご湯は2023年5月、倉敷市の水島港で下船した時、真っ直ぐ自宅には帰らずに福山で一泊した時に訪れました。
当初行く予定は無かったのですが、乗る予定だった夜行バスまで時間があったので、時間潰し的な感じで行ったのですが、入ってビックリ!!とある方の言葉をお借りすれば、「湯ネスコ世界遺産」。文才が無いので、文章では表現しきれませんが、浴室の奥にサウナがあり、さらに奥に水風呂といった配置。
サウナ室の壁は昔のお風呂の床や台所の流しに使われていた玉模様のタイル。中央に通称手術台と呼ばれる縁台があり、それを挟み込むように両壁にフィンヒーターがシューシュー。さらには、天井にも電気ヒーターらしきものがある。興味ある人はとにかく行ってみてください。
個人的に訪れた事のあるサウナの中では一番古いと思います。そのせいなのか、積み重ねられた独特の香りがするんですよ。個人的には「熱い香り」と呼んでます。嗅覚って人間の記憶に直結していると言う説がありますよね。だいボ湯のサ室の香りを感じた時、蘇ってきたのは四日市、玉の湯の記憶でした。
また、だいボ湯のヒーターもその日によってムラがあるらしく、常連さん曰く「とんでもなく熱い日がある」とのこと。そして、サウナ室の奥の扉をあけると、コンクリートが打ちっぱなしの部屋があり、向かって左側に水風呂があります。
黄金水と銘された水風呂は、福山城内にある同名の井戸と同じ水源とのこと。薄い黄金色をした水は清涼感もあり、水質が抜群に良いです。
浜之湯温泉(泉大津)

浜之湯温泉はサウナイキタイでサ活を記録する前から行っていました。そのヒーターがエロフィンヒーターと気がついたのは2021年4月。
座面の奥が下は木の板、上部は金網で覆われていて、区切られた空間になってます。サウナ室に一人になったタイミングで覗き込んで見ると、あのヒダヒダが横たわっていたんですよねー。ただ、下の方は暗くて見えずらいし、あの『シューシュー』は聞こえません。熱媒が蒸気ではないタイプなのでしょうか?
最近のタンカーのヒーティングシステムは蒸気では無く、オイルを温めて循環させてますが、詳細はわかりませんねー。
エロフィンを探す航海は続く
最後に、記事にした施設のヒーターのメーカーがわからないにも関わらず、H.Pの画像の使用許可をしていただいた勝川熱工株式会社さんに感謝いたします。担当者さんもサウナイキタイのユーザーとのことで、好意的に対応していただきました。
勝川熱工さんのエロフィンヒーターを使用している老舗施設もあるとのことです。個人的には、格納型のボナサウナで普段は見えないタイプには、結構エロフィンが多いんじゃないかな?と思ってます。
エロフィンヒーターのある施設を知ってる方いらっしゃいましたら、情報をいただけたらありがたいです。
最後までお付き合いありがとうございました。
春日部のわだりん (@nanaise) / Posts / X
さすがですっっ
名前が分かって、メチャクチャスッキリ(笑)これ、エロフィンと言うのですね💡私は3年前に、某銭湯リニューアルの現場見学をした際、出会いました。まさにボナサウナに格納されているやつでした。あと、こないだ、東京都内の湯あそびひろば系のサ室でむき出しタイプにも出会いました😆
はじめまして。旅する気分を味わえる記事をありがとうございました
興味深い記事を有難うございました。島根にも是非お越しを!
珍しいサウナ情報有難う御座います😚だいご湯は銭湯好きの知人もオススメしていたので、福山に行った際は入ってみようと思います👍
偉大なる先輩のレポート拝読させて頂きました いつかどこかのサウナで
大崎金春湯もボナと思われてるんですけど、エロフィンです! 座面格納系で意外とありそう
ちょっとエロい記事かと思ったら真面目な文でした🌲
タイトルから記事楽しみにしてました☺️私も去年アドベントカレンダーに少しだけ紹介しましたが熱源としては結構多いのにサウイキの登録も項目が無くマニアックすぎて日の目を見ないので、記事にして頂き感謝です❗️ありがとうございます。
サウナの達人、ふちうサウナさんの白糸台日記をリスペクトされている時点で素晴らしいと思う👍
他に自分が気づいたエロフィンヒーター使ってる施設は(間違っていたらごめんなさい) 東京(竹ノ塚)永泉湯 東京(成増)初音湯 東京(ときわ台)パブリバ八光 大阪(千林大宮)神徳温泉 福井 越のゆ福井店 です。
ついでに船大好きです。船乗りさん、憧れてます。自分には出来ない世界。今は不可能となった共勝丸で小笠原行きたいし、鹿児島、沖縄航路のA-LINEも萌えw八重山の離島航路も大好きです。青ヶ島のヒンギャサウナ求めて、いつかは八丈島から船で渡りたいですw
浜大津もあるんですね!都湯と合わせていってみたいです😁😁
未知のサウナまだまだあるんですね。いつか行ってみたくなりました。
私もサウナに入ると、ストーブは見てしまいます😆 いろいろと見てみたいものです🙂↕️ にしても、小倉のグリーンランドよりも大きなステンレス😳 ステンレス製の浴槽って、見るだけでも冷たさが感じますよね😋 ぜひ入ってみたい😆!
素晴らしい記事を書いてくださりありがとうございます! だいご湯についても熱く語ってくださり感無量です🥹 また、備後エリアに来た際はお越しください✨
ヒーターの種類や名称は、気になって検索してもうまく出てこないこともあり、モヤモヤすることが多いです😅 エロフィンヒーターという名前がわかり一つモヤモヤが晴れました✨素敵な記事にしてくれてありがとうございます☺️(他のヒーターもシリーズ化して欲しいくらいです笑)
!!
エロフィンヒーター見つけたくなりました!
サ室が無人の時にはストーブを眺めに行くのが好きなので、「この熱源…なんぞ…」と首を傾げたなかにエロフィンがあったかも!と思うと、確認しに行きたくなりました!