“熱波”の種類、知ってますか?|熱波をお届け!#1
熱波師のじゃがさんによる、熱波をもっと楽しむ方法を提案していく連載です。
熱波師のじゃがさんによる連載「熱波をお届け!」がスタート!
普段はサラリーマンとして働く傍ら、熱波にハマってついには熱波師になってしまったじゃがさんによる、熱波をもっと楽しむ方法を提案していく連載です。
───
みなさんはじめまして。熱波師のじゃがと申します。熱波してますか?
サウナイキタイをご覧になっているということは、少なからずサウナーかとお見受けします。ただ、サウナーだけど熱波は受けたことがないという方は、案外多いのではないでしょうか。
「熱波という単語は知っているけど、受けたことがないんだよね」。そんな人が熱波に興味を抱くきっかけになることを願い、僭越ながら連載させていただきます。
いわゆる「熱波」について
初回ということでまずは「熱波」についてお話しましょうか。
少し前の「熱波」といえば、熱波師から黙々と送られる熱風をじっと耐え受けて自分と戦う…そんなイメージを抱く方が多かったと思います。
ただ、ここ3年ほどで受けられる熱波の種類が増え、楽しみ方にも幅がでてきました。しかし種類が増えても、変わらず「熱波」という単語に集約されているので、「熱波」からダウンサイズしたラベルづけが必要な気がしています。
ということで今回は、熱波を分類したうえで楽しみ方をご紹介します。
熱波の分類
私が思うに、ざっくりこの5つにカテゴライズされるのかなと思っています。
1.業務熱波
タオルや団扇を使って黙々とお客さんに風を送るロウリュサービス的な熱波。サウナ施設で決まった時間に始まるいつもの熱波は、大体これに該当します。サウナ施設のスタッフ熱波師さんが行うことが大半で、施設の客層やサウナ室の特徴を把握した上でしっかり風を届けてお客さんを蒸しあげます。
施設側でスタッフ熱波師さんをしっかり教育しているので、技術のばらつきは少なく満足しやすい気がします。熱や蒸気はもちろん、スタッフ熱波師さんのホスピタリティや施設特有の一子相伝的な様式美を私は愉しんでおります。
2.アウフグース
タオルで風を送るだけでなく、片手技・投げ技といったタオルパフォーマンスを伴う熱波。タオルをくるくるする類の熱波は全てこれに含めていいでしょう。テーマにまつわる音楽やアロマを用いることも多いです。
アウフグース文化の発祥はドイツと言われており、ヨーロッパを中心に「フリースタイル」「クラシック」といった細分化された大会も行われていますね。
ロウリュ→攪拌…といった型は大体同じですが、サウナ室の温度・蒸気管理が上手だったり、タオルテクニックに定評があったり、アロマや曲にこだわりがあったりと、アウフグースには熱波師の個性が出ます。色んなアウフグースを受けてみて、自分の好みを見つけてみるのもいいでしょう。
3.ショーアウフグース
2.から派生したショー仕立てのアウフグース。大体15分弱のストーリーがあり、小道具を使ったりしてお客さんを魅きつける工夫が凝らされています。
爆笑必至のコントから、展開の読めないサスペンス、感情移入してしまう感動劇までなんでもあり。演目に魅入ってしまうので、普段長くサウナ室にいられない人も時間を忘れて蒸し上がってしまうことでしょう。
本格的なショーアウフグースは音響や照明といったショーをする環境がないとできないため、受けられる施設が限られています。大会の動画も公開されていますが、ぜひ一度生で体感して欲しい。私はサウナ室で涙を流す日がくるとは思いませんでした。
4.リチュアル
直訳すると「儀式」の、自然の要素をふんだんに取り入れた癒しの熱波。長い時間をかけてリラックスした空気感の中でお客さんをじっくり蒸しあげます。
国によって様々な型があり、タオルを使わずに大きい扇子を使って柔らかい風を送ることもあります。植物やお香を使い始めたらリチュアルが始まるといっていいでしょう。使用する道具や素材が多いので熱波師的にはけっこうお金がかかるのですが、世界観が奥深いのでやっていて楽しいです。
リチュアルにおける熱波師は没入体験への案内人のような存在で、世界観へ導かれる感覚は刺さる人にはかなり刺さります。ただ、アツアツにはなりにくいので、アツアツが好きな方はスイッチを切り替えて世界観を楽しむといいでしょう。
5.その他
上記の1.〜4.のどれにも該当しない熱波。HUNTER×HUNTERでいえば特質系。ある種の発明のような独特なプログラムで、その施設・その熱波師でないと受けられないがゆえに、その人・その施設自体がジャンルと言わざるを得ない唯一無二の熱波です。
また、広義で熱波を捉えると、ハンディブロワーやオートロウリュなども、その他のカテゴリーに含まれるという見方もあります。
2024年現在、熱波はまさに拡がりをみせている最中の世界です。自分でもちょっぴり野暮だなと思いつつ、私が考える今時点での5つの分類を紹介してみました。
「熱波」という概念
「熱波」といえば施設のスタッフさんがサウナ室で黙々とお客さんに風を送るロウリュサービス的行為を指していましたが、今や「熱波」はサウナ室でお客さんを満足させるためのありとあらゆる工夫を指す言葉というか概念になったのではないでしょうか。
それゆえに、お客さん側の楽しみ方も「熱さに耐えてナンボ」的なものから、もっと自由で多様化してきています。タオルパフォーマンスに魅了されるもよし、こだわりのアロマ、それに合わせた選曲に酔いしれるのもいいでしょう。ホスピタリティを愛でるという楽しみ方もあります。ととのうだけが熱波のゴールではないのです。
だから、自分に合った熱波がきっとあると思います。まだ熱波を受けたことがない方は、サウナイキタイや施設・熱波師のSNSを調べたりして、ぜひサウナ室へ足を運んでみてくださいね。
ではでは。
わかり易くて丁寧でいて伝わり易くて好きです そんな気持ちをトントゥで贈ります
じゃがさん応援してます🥔🥔🥔
♨️♨️♨️
素晴らしい分析と解説
解りやすい分析ありがとうございます! ショーアウフグースで私も“涙”してみたいです(憧
まだほぼ未体験ですが、試してみようと思いました。ありがとうございます!
私も熱波師になりたいです♪
熱波、奥深い
分かり易かったです!私にも熱波ください♪
素敵!
あ~、何も考えず、素敵な熱波を浴びにただただ行きたい😆
とても、わかりやすく読みやすかったです♪熱波は色々あるんですね〜最近夫婦でアウフグースの魅力に取り憑かれてしまいました✨これからも楽しみ😊です。