ととのいの力を借りて -大阪銭湯の近くには最高なのに入りにくい居酒屋あり-
サウナイキタイ アドベントカレンダー 15日目の記事です。
1年ってほんまに早いですよね。年々。みんな思ってるんやろなと思いつつもしみじみと。こんなに1日忙しく生きてるのに、サウナに入り2時間ばかりの時間をボーッと銭湯で過ごす。
私のまわりでは、サウナは「制約と誓約*」だと言われている。*HUNTER×HUNTERより引用
仕事などで得たストレスが大きければ大きいほど、大きなととのいが返ってくる。日々の頑張りがよりサウナを良いものにしてくれる。私は、ストレスのことを「ご馳走」と呼んでいる。
そして、このコラムはサウナにおける「ととのい」の「制約と誓約」を考えた結果の話である。
今回、 さきてぃ@sakiyoloに撮影してもらった。
大阪に入りにくい店あり
私が大阪に来て早10年くらいになる。24歳の年に5年通った某医学部を退学し、その流れで大阪にやってきて28歳で大阪の某芸術大学に入った。32歳で卒業し現在34歳…就職した会社が優勝する。など楽しく波乱万丈過ごしている。
大阪に来て最初に気が付いたのは、飲み屋では隣の客がめっちゃ話しかけてくること、1人では絶対に入れない見た目がコテコテのお店があること。コテコテのお店の店主はキャラが濃い。故に入ってみたいけど1人では1歩が踏み出せない。そんな日々が続いていた…。
大阪には最高の銭湯あり
私のホームサウナは、大阪から環状線で1駅の天満にある。JR天満駅を出るとそこには大阪駅から1駅とは思えない光景が広がる。今回は私が所属している大阪の某芸大サウナサークル「ササー」の顧問(ゼミの先生)とサウナ旅をしてきた。
天満はトタン屋根の下に飲み屋がひしめき合い、とても風情のある街並みである。この町もコロナ禍を経てアングラな町から若者が来る町へと変わってしまった。しかしまだギリギリ昔のなごりも残っている。変化し続けるのはいい事だが、少し寂しさもある。今はかつての趣を色濃く残すお店を大切にしたい。
この活気ある商店街を抜けたところにある町銭湯が、私のホームサウナ『楽天地温泉』だ。今回は楽天地温泉全面協力のもと撮影してきた。
楽天地の良いところは、「いつ行っても同じ時間に同じ顔が並ぶところ」と「とても静かなところ」、そして「冷たくない水風呂」だ。
※ここからは中年太りのサウナゾンビ写真集になることをご了承いただきたい。
楽天地温泉のサウナはよくあるボナサウナ。とても熱くて良い。
何故か適度な湿度もある。熱い湯船に浸かった後だと5分間入るのが限界だろう。
カラダが温まったら、お待ちかねの「冷たくない水風呂」だ。この水風呂が秀逸なのである。
私はキンキンに冷えた水風呂が好きだった。いや今も好きだ。深ければなお良い。そして天然水かけ流しだともっと良い。
湯らっくす。大垣サウナ。神戸クアハウス。The Sauna。京極温泉。宝船温泉。。。
あげたらキリがないが、考えただけでヨダレがでる。
※お恥ずかしい話、しきじには行ったことがない…
楽天地温泉の水は表記を見るに地下水を組み上げてかけ流しているらしい。そして、そこそこ深い。ここまでは良い。しかし、冷たくない!体感20度くらいだろう。だが、それがいい!それでいいのだ!
冷たくないからこそ水質がごまかせない。カラダを包む水はまろやかで、温度が高めだからこそ長い時間浸かっていられるのだ。
好きなだけ。
私の水風呂から出るタイミングは、カラダが冷えていき呼吸が整い、次第に呼吸回数が減り、呼吸が止まりそうになるタイミングであがる。できるだけ低酸素状態を作りあげ、休憩で多くの酸素を脳に送るように心がけている。
休憩のオススメは浴槽のヘリの部分。もちろんカラダの水分は取ってから座る。そしてカラン周りの花柄のタイルを見ていると意識は宙を舞う。
ととのいの世界だ。
2セット目は脱衣場のソファに座って常連さん達の会話やテレビの音を聴きながら、ととのうのがオススメだ。
3セット目はお好みでどうぞ。
番台のお母さん達も優しくとてもアットホームな銭湯である。暖簾もかわいい。。
銭湯に行く時は、我々は常連さんの日常にお邪魔しているくらいの感覚がちょうどいいのだとしみじみ思う。
サウナ紳士の皆さん!大阪に来た際は行ってみてください!
そして、楽天地温泉のみなさん快く写真を撮らせていただきありがとうございました!普段は取材などはお断りしているそうで、日頃から通っていた事で受けていただけたようです。ほんとにありがたい。。
入りにくい店への1歩目
皆さんご存知の通り、ととのうとオープンマインドになり腹が減る。そして誰かと、ととのいの極上体験を共有したくなるのだ。某サ道でもしているように。
最近、町の雰囲気が変わってきたので、少し中心地から外れた店を探していた。仕事後に風呂に入って、その後遅くまでやってる店は多くない。さらに落ち着いて日頃のサ活のことを落ち着いて話せる場所を求めると、必然とポップな居酒屋より雰囲気のある落ち着いた居酒屋を求める。
そんな中、出会ったのが「めん坊」である。店の前に入ってくるなと言わんばかりの自転車が4台ほどおいてある。
しかし、営業時間が3:00までと大変魅力的だった。そして大阪らしくごちゃごちゃしている。
いい。
店の外観がごちゃつきすぎて普通に飲んでる時なら入らない。
入りにくいという制約が、大きなととのいをうむのだと思い1歩を踏み出した。その制約を受け入れた甲斐あって、最高にサウナ後に合う店を引き当てた。以来すごい勢いで通っている。
そしてこの店で覚えた「ボトルキープ」という文化。ボトルキープは店への愛の証、「また来ます」という「制約」だ。ボトルキープをすることにより、店員さんとのコミュニケーションが円滑になる。
最近では、5店舗ほどでキープしている。どの店でも、私が籍を置いている大学のサウナサークル「ササー」の名前でキープしている。そこから店で私はササさんと呼ばれている。このボトルキープは、サウナサークルメンバーであれば誰でも飲める設定にしてある。最後まで飲んでしまった人が次を入れるというシステムだ。これは「新しい骨董」というグループから引用している。こういった店をどんどん増やしていきたい。
ここでのおすすめは、もつ鍋とチャーシューナムル、店のおっちゃんが釣ってきた魚だ。もつ鍋など2人前ぐらいあるのに1000円以下で食べれてしまう。
そして驚くべきは、メニューの数!結構通っているのに食べきれない。以前数えたのだが、確実に1000品以上ある。。。
600で諦めてしまった。全メニューを全て制覇するのがとりあえずの夢だ。
もう1つの入りにくい店
大阪のごちゃっとした居酒屋も入りにくいが、Barなんてのも入りにくい店の代表格ではないだろうか?
天満から天五中崎商店街を抜け中崎町に向かうそこに、とても入りにくいBarがある。お店は行き止まりの路地にあり、通りすがって中の様子を確認することが出来ない…。
そんな路地の先にうっすらと浮かぶ看板「Beer Bar LANDNNEUR 」
ここに行き着いたのはサウナ後に飲む最高のクラフトビールを飲むために調べていたら行き着いたお店だ。
最初は躊躇したが、入ってみるとマスターも物腰柔らかでクラフトビールもどんどん変わっていくのでいつ行っても新鮮な気持ちで美味しいビールが飲める。
マスターは最初サウナに興味がない方だったのだが、店に通ってサウナの話をしているうちに興味を持っていただけたようで、今では立派なサウナーになられています。店の壁にヴィヒタが飾られているほどに。
※12月はクリスマスリースです。
大東洋からも近いので、ぜひマスターとサウナの話をしに行ってみてください。ととのい後の語らいたい気持ちが満たされること間違いないだろう。サウナ前にCBDトニックを飲んでからサウナに行くのもおすすめだ。
ととのいの力を借りて
サウナに入り、ととのうと欲に忠実になる。
その力を借りて、サウナでの「ととのい」と、その先の「ととのい」のために「制約と誓約」の力を用いて環境をいかに整えられるかに注力した結果、私は入りにくい店に活路を見出した。皆さんの「ととのい」の効果を増幅させるための「制約」はなんでしょうか?
教えてください。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事を書いている途中に敬愛するチバユウスケ氏の訃報が入った。私の青春そのものと言っても過言ではない。僕たちはあなたのことを忘れない。憧れのRock ’n’ Roll Jesusに感謝を。
[いい写真を撮ってもらえたので記録用に載せておく]
サウナ後は何故かディープな飲み屋さんに惹かれますよね。普段は絶対入らないような店でも、サ旅中なら結構入っていけます👍常連さんに話し掛けられたりしたら、何か認められた感じもしますしね😊
制約と誓約にゴリゴリに反応しちゃったアラフォーです( ´▽`)/ いやぁ、ササー、めっちゃ羨ましい。。ササー入りたいし作りたい。。 たくさんのエモい写真ありの記事、とっても読みやすかったです!ワタシの制約はなんだろか。。やはり極度の疲労困憊、冷え、筋トレ追い込み後などの限界突破間近までいくことですかね!
写真が素敵でよかったです。 ぼくの制約は『肉の脂身は食べない』です。
記事のために取材NGの銭湯を撮り下ろされたというのがすごいです。それだけの関係を築けているのが素晴らしいですし、浴室内のお写真も価値があります。素敵な記事、ありがとうございます!
最高♨️
写真から全ての情緒が伝わってきました。 大阪ならではのディープな世界、たまんないです。
水風呂のお話良かったです😎
ああいいなぁ。素敵な記事でした、ありがとうございます。
仕事場が中崎町なのでBarランドヌール行ってみます!