2022.07.12 登録
[ 東京都 ]
何か良い事ありそうな気がして少し手前の駅で降りた
今宵は100万年に一度の銭湯の日
日常に休戦の旗と祝杯をあげるため
憂鬱な電車が秘密の抜け穴に変わるみたいに
西武線沿いのたからゆがリニューアルをした
かわいい天女の暖簾がハタめいていた
中には竜の絵
さらさらした水の様なタッチでとても素敵
線の太さもかわいいのだ
少し待ったけど綺麗なロビーのソファでドラマを見てたらあっという間だった
だってそしがや温泉21が映ってたんだ
広いロビー、脱衣場そんで不思議なドライヤー
浴室の大きい角タイルの目地はとても綺麗だった
水平と垂直緩やかな勾配
完璧だった
スパ銭にはないけど銭湯だけにあるものがある
ラベンダーのハーブが入っている炭酸泉は今日だけの特別なんだろうレモンならレモンスカッシュ
露天のシルキーと内湯のジェットバスも楽しい
いつも思うんだけどこの会社のリニューアル
ジェットにエアーを混ぜないで水流だけなのはなんでなんだろう不思議
もしや信念だろうか
ポンプの吐出付近にエアーの吸込み口を設置すると差圧で空気を吸い込んでブクブクするけどここも水流だけ 他の施設も同様だ
あえてそうしてるのだろう
気泡が入ると軽くなる
しかしエアーのノイズも出る
重い水流もそれはそれでとても心地良いのだ
サウナ室へ入るといきなり大団扇のアウフグース
何コレ…銭湯?
サンエンジニアリングの遠赤外線ガスストーブの横にストーンが乗せられた送風機能が着いたもう一つストーブがある
しかしまだまだ類人猿の力は機械なんぞ敵う訳が無いとばかりにそれを凌ぐ強さで仰いでくれた
いきなりアウフグース インディージョーンズの映画みたいに
心地良い水風呂の槽内にはバトガなんとか鉱石が貼られ循環している
透度は少し低く感じたが気の所為かもしれない
PACとか助剤を加えればより透明になりそう
掛水の槽があって嬉しかった
水温もとても心地良かった
バイブラの泡な
一つ一つにブとかクとかプとか入ってた
とっても良い浴槽だった
サウナのセッティングは最高!カッコいい
西武線沿いに住んでいる意味はこれだったのかと思う程に最高潮
誰かが女子側は130度だと教えてくれた
中村さん越えてない?それ火事じゃない?
素敵なドラゴンナイト
僕の外気浴は次の男女入替えの日を想像するだけで終わる程に
帰り際ラベンダーの香りがはわっと辺りを包んだ
後ろを振り返ったけど誰もいなかった
眠りに落ちる頃までこの香りが残っていてほしいと思った なんか良い夢見れそうだ
[ 栃木県 ]
その川沿いに植えられた花がきれいだった
水の音とスニーカーの音が瞬間止まる
そんな瞬間がいっぱいあった
入り口の狛犬がとても大きくて啞然とした
建物も大きすぎて驚いた
老若男女全て吸い込んでいく怪物クラス
サウナ室もとてつもなく大き過ぎて立ち尽くした
ガスストーブが2つに加えてストーンの載せられた電気ストーブもあった 何これ
ベンチは左右ウイングとアリーナ席と3つに分かれている 何これ凄い
座る場所により体感温度は変わる
左側が熱かった 汗が止まらない
とりあえずあちこち座ってみた
どこも好き
少し灼けた羽目板の落ち着いた色も梁も好きだった
18,9℃位の水風呂は120センチほど深さがある
潜って泳ぎたかった しかしまだだ
隣に25℃位のぬるめの水風呂
お湯と水の境界線はどこなんだろうと浸かる
まあどっちでもいいや気持ちよければ
潜って泳ぎたかった いやまだなのだ
その先に太陽のタイル絵が眩しいプールがある
へむへむと急ぎタオルもハットもぶん投げてザブザブと入った
そしてうおおおお!とクロールした
念願の!念願の…
ふと我に帰り露天へ行き冷静にデッキで休憩した
泳ぐと疲れるのだ
でも最高!
内湯はお正月のおせち料理みたいだった
炭酸泉やら漢方やらヒノキやらバラエティが凄い きっと3日間楽しめる
露天も浴槽毎に色々名前が付いていた
全部浸かったけど大体同じ
天然温泉とあったが、僕にはよく分からなかった
良い水には変わり無いのだがスケールは少ない
伏流水が多いのだろうか謎を残してた
ヨモギの香りがするスチームサウナで蒸されながら
帰らなければいけないジレンマと戦っていた
その南大門という悪魔はゲーセンで遊べと囁いてくる
漫画読んでゴロゴロしろ
何なら寝てしまえ 明日の事は明日考えろ
焼き肉スンドゥブチゲカルビ…餃子とビールは文化ですと囁いてくる
何なら泊まれるんだよと……恐ろしい誘惑!
全然時間が足りなかった
きっと南大門はこんなもんじゃない
素敵な魅力がまだまだいっぱい
宿題をこなせなかった劣等生な気分で駅に戻り湘南大門ラインに乗った
ワンモアチャンス!ギブミーチョコ!おくれよ兵隊さん!と心の中で叫ぶ
車窓の景色はもう夜が傘を開いていた
寝過しながら新宿駅に着いた頃
雨が落ちてきた
空車のタクシーのエンジン音とクラクション
こんな砂漠みたいな景色を天国にするも地獄にするも僕次第なのだろう
砂粒みたいな人達の間を あの街でとっくに満ち足りていた僕は水に擬態してすり抜けて帰った
[ 栃木県 ]
そこから見える景色はどんな感じなんだろうと
知らない街の知らない風景
だからよく見ておくよ 黄色い路面電車に乗って
ホームの子供と目があった
僕が手を振ったら小さな手でふりかえす
景色に魔法がかかる
大きなベルモールの中のベルさくらの湯
僕は初めベルサイユの桜の略だと思っていた
船橋のクアパレスみたいな
とある魚のサ活を読むまでは
壁面には大谷石が使われていた
バリアフリーの迷路みたいなアプローチから浴室へ
和の意匠が置かれた落ち着いた雰囲気
バフリブの天井の下には丸太で組まれた梁
何だかとても良い感じ
温泉と井水を使用した浴槽にはそれぞれ泉質と濾過や掛け流しなど表記されていた
僕は源泉掛け流しの浴槽がとても好きだった
ナトリウムカルシウム泉 源泉温度も結構高い
ドライサウナはとても広くて大型のガス遠赤外線ストーブが一つ
天井付近の温度は90℃ 座面の奥行きは充分な程にあった
テレビがあってベンチは低くてリビングみたい
時間を忘れてメキシコの麻薬カルテルの番組を見ていた
野暮ったい けど落ち着く
出てすぐ横に水風呂がある
浴槽の他に掛け水の槽があって嬉しい
1メートルくらいの深さでとても心地良かった
他にもキンキン音が鳴る塩サウナと良い香りのするハーバルスチームサウナがある
ハーブの香りを胸いっぱいに吸い込んだ
時折フィーバーするけど怖いのは音だけ
優しい蒸気に包まれて良い気分だった
露天で外気浴した とても広くて贅沢な時間
少し空は曇っていたけど晴れた夜はきっときれいなんだろうな
寝ころび湯でゴロゴロしていたら
遠い街じゃなくていつもと変わらない近所の施設に来ている様な錯覚だった 変なの
岩盤浴も入りたかったな
後ろ髪を引かれるな これは
ショッピングモールの駐車場を歩いてまた路面電車に乗った
何となく見知った懐かしい景色の様に感じた
そして僕は川沿いを歩いた 南大門へと
[ 埼玉県 ]
480円…狂っているのか……?
狸に化かされた様な気分で券売機に小銭を入れた
葉っぱの入館券をフロントに渡す
フワフワしながら濃いハイさんのホーム
イルマー湯へ
平屋建てで床はフラット
高齢者にも優しい導線だ
小上がりを抜けると脱衣場へ誘う暖簾があった
ずっと天井が高い
照度は低く空気は落ち着いている
浴室へ入るとまた天井が高かった
アクアリゾートなんて格好良い横文字を冠しているけど、お醤油みたいな安堵を感じる場所
内湯の広い浴槽にはバイブラやジェット
水底に濾過ポンプの吐出
ビオトープのように水面が盛り上がる場所が好きだった
少し高い所にぬるめの替わり湯
皆丸い浴槽で向かい合って心地良さそうだ
あまりにも静かだったので「山手線ゲームする?」と言いたい気持ちをぐっと抑えてサウナへ向かう
ドライサウナには前室があり熱が逃げにくい構造だ
タワー式でとても大きい
下段に降りると何となく小人になった感
設置してあるサンバーニングのストーブはかなり燃焼能力の高い型だった
上段に座ると結構な熱さで汗が止まらない
壁面には一面抗火石が貼られている
多孔質で火傷しにくい素材
サウナ材としては羽目板等に比べるとかなり高価だ
出るとすぐ水風呂がある
18℃位の心地良い水温だ もう少し低い方が好みだけどヒートショック防止の為に設定温度を上げた様だ
お年寄りが多めの客層
元気そうにはしゃいでいたので大丈夫そうだが万一がある
命には変えられない
露天にはリクライニングベッド
おじいさんが4体幸せそうに寝ている
ライトに死んでいる様に見えて少し不安になった
左からおしいさん、おひいさん、おみいさん、もう一人のおひいさん
すると母方のおひいさんが蘇生した
生きていて良かった
事故が心配だった
なので安堵して寝転んだ
大きく開けた空の下で最高の外気浴を楽しんだ
炭酸泉の壺湯が3つ並んでいる
その内の一つにへむへむと浸かった
注がれて大分時間が経過したハイボール位の炭酸
腕に文字は書けない
それでも充分だった
広い空の下ぬるめのお湯に浸かっていると
頭の中で炭酸がぱちぱち弾けてジュワッとした
露天にはサウナが2つ 塩サウナとスチーム
どちらも時間を忘れる位にマイルドな心地良さ
寝湯に横たわっていると多幸感に包まれた
来て良かったな
こんな素敵な480円を教えてくれた濃いハイさんに感謝しながら施設を後にした
そしてこの先僕は全ての施設をイルマー湯と比較してしまうことになるだなんてその時は知る由もなかった
[ 東京都 ]
家を出て上野駅を降りた子供は喫茶店に入り苦いブラックコーヒーを飲んでいた
本当はクリームソーダが好きなのに
あの頃は背伸びをしたい年頃だった
それはコンクリートのカーテンに囲われながら
誇り高そうに今も建っていた
開発が進む東京のモダンな空の下
似つかわしくない
古めかしい唐破風屋根に懸魚
時代遅れの変わらないままの風呂屋
ずっとそのまま変わらないでいてほしい
綺麗なフロントとロビー
脱衣場は二階建て 階段を登ると格子天井が近くなる
蒼く澄んだ富士山のペンキ絵と熱い湯
ドライサウナは遠赤外線ガスストーブが強い熱をまき散らしていた
張替えられた座面と背板はまだ新しい
居心地の良い部屋だった 壁面の羽目板の灼けた色が好きだった
露天の水風呂は何となく地下水
バイブラの泡がぷくぷく浮かんでは
体温を奪い水面でまた空気に還っていく
親がまだ幼い子に風呂の入り方を教えていた
何処かで前にも見たような気がする
遠い昔にそんな事を教わった気がする
22世紀は託したよ少し手伝うからいや大分本気で頑張るから
もう十分に満足なのにまだ塩サウナまである
泥パックまで置いてあるランド!
寿スパランドってくらいの広い露天岩風呂
敷地の最大限度まで攻め込んだ中普請だった
オーバーフローがあればもっと良いのにな(ワガママの域)
水位計とリレーとタイマーで簡単に出来るから
奥には洞窟水風呂なんてある
以前は釜場だったのか 今は煙突は見当たらない
井水貯水槽の下のデッドスペース?
仄暗いそこはとてもワクワクする空間だった
少しはしゃいでしまった
そりゃまあだって大人だって昔は子供だったんですもの
あの時ナポリタンを注文してたらもしかして今はナポリタン伯爵だったかもしれない
なんていう下らない思考さえも
寿湯の水風呂はふわっと溶かしてくれた
ナポナポ
寿湯好きナポ
地球のアレルギ反応みたいな暑さも収まった頃
蕁麻疹みたいに急に広がった秋はいたずらっぽい風を吹かせていた
コーヒーにしようか はたまた甘いものにしようか
しょっぱいものにしようか
今日と過去と未来が交差する場所で僕は三択を決めかねていた
[ 東京都 ]
かが浴場のサウナ室はとても広く平等に暗い
ストーブには採石場みたいに沢山のストーン
ガードの下には空気の取込口があり熱気が対流
ロウリュがこの部屋を心地良い空気で満たす
分刻みで表情を変えながら
30分毎のミュージックロウリュがそれを助長する
ナントカゴッドチャイルド腐敗したこの世界みたいな曲が流れた
配管から大量の水がかけられる
室内を照らす赤いランプは救急車の赤色灯を思わせた
そういやこの人パチンコ屋の前で救急車蹴ってた?
照明の色が変わり突如ルーバーから風が送られた
ヒィィー!鬼アチィ!!ダメだ救急車救急車!
(上段なんかに座るからナリ)
セットリストを見ると全て月の歌
今宵は中秋の名月だ
昨日大好きな三の輪湯に行く前
妙正寺川の橋の上で見た月は綺麗だった
一生記憶に焼き付いてしまうほどに
閉業した梅の湯が遺した煙突の横に浮かんでた
でも上手く撮れなかった 手に入れられない
写真には写らない美しさがあった
今夜も月は出るだろうか
ハイロウズの月光陽光
発車のベルみたいなマーシーのギターが空間を切り裂く頃
僕はといえばストーブ横の下段の端にちんまり座っていた
今だけが生きてる時間なのになぜ待ってるんだろ
憧れも近づいてしまえば大したことないのかもしれない成りたいという誰かが作った幻のイメージ
幸せのイメージの中で溺れそうになる前に
価値がないと思っていた自分の中に流れる水はまだきっと綺麗だと思えたら、もっと などと汗を流していた
爆風が当たらない甘えんぼ席(?)でなんとか完走して水風呂へパタパタ逃げた
パンカールーバーは音が消えても風を撒き散らしていた
地下水100%掛け流しのシャワー
半開きの口に入ってしまった味はマンガンぽい味がした 飲んではいないけど
深くて冷たい12℃の水風呂から椅子が並んだ外気浴へ
お風呂も好きだった 奥飛騨の白い湯の花
漢方の温かいお湯も
電気風呂にも座ってみた
ギャーッ!捻れるなんか捻れる!10秒だった
かが浴場は楽しいものがいっぱいあるし無いものもいっぱいあるのが嬉しい
また来たいから まだまだ長いでしょ
飽きないと思うきっと
例えば1000年 1000年じゃ足りないか
出来るだけ長生きするから
[ 東京都 ]
そして僕はSAUNASに向かった
交差点はポンプのように人を四方へ押し流す
例えばこのすれ違う人達がみんな恐ろしい怪物だったら僕は今生きていないだろう
流れに押されるようにぶつからないように
えーと今日はまだ未踏のwoodsの日だな
ワクワクする心を忘れないで
受付で見たら奇数日のLAMPIだった!
そういえば7は奇数だった 小学生からやり直すか
いいのだって素敵なんだからアウフグース祭りやってるんだから!
MUSTAの無音の中照らし出されたサウナストーンの陰影が美しかった
仄暗い空間の中、上に設置された反射板は鈍い光沢
モノクロの満月のように
ラドルで一杯(奇数)ロウリュした
石の塔はそれを全て受け止め昇華させる
音と共に
MUSTAの木材は表面が塗装処理されている
光を吸い込み熱を蓄える
静寂の中で呼吸をした 熱が心臓のボリュームを上げた 脈が生きている証拠を刻んでいた
ここまで雑踏から徒歩5分(……奇数!)
ウサインボルトなら秒です
そんな素敵な物件です
敷金礼金ございません
スター諸星さんのアウフグースはウィスクを使ったものだった
その香りと蒸気は葉によって広げられ
僕の中に流れ込みとてもリラックスした
音に合わせ風を送ってくれる諸星さんは、なんかの精みたいだった
アロマが追加されSOUNDの室温は上がっていく
そのトントゥの様な笑顔とは裏腹に全身に浴びたのは声が漏れるほどの熱い風だった
時間をおいてまたへむへむSOUNDの部屋へ入った
熱波師たまちゃんのアウフにサワッディーした
エキゾチックなBGM タイをイメージした炎舞
僕らがタイの王族でたまさんが召使いという設定
なんと贅沢
鉄拳のネタを思わせる脱力感あるスケッチブックにはお品書きとありエンジェル、ピザ、ターン、おまかせだって
裸の王様達の躊躇ないリクエストに笑顔で応えカッコいい技を見せてくれた
笑わせてくれた 心からコップンカップだった
水風呂へ人が流れ込む
深く冷えた水の中に僕も立ちすくむ
ザバザバと音をたてるそこは平和な交差点だった
そして僕はSAUNASを後にした
横断歩道を渡りながら、例えばこのすれ違う人達も何処か根っこで繋がっているのだと思いながら
きっとどこかで
[ 東京都 ]
そして僕はSAUNASを後にした
まどろみから醒めたばかりのようにフワフワと
年中作りかけの街を行く
何でもありそうで何もなく
何処かに通じている様で
何処からも遠い場所
でも白く綺麗に見えたのは天気のせいか
ともかく体は軽いララララン
残響が未だ離れない
SOUNDの部屋に反響し広がる音
まだ聴覚をくすぐり続ける
その音はリラックスや癒しなんて類いではなく思いっきり持っていかれるヤツだった
White Light/WhiteHeatみたいに
湾曲した反射板とこの部屋の構造は
ロウリュされた熱を、ストーンが奏でる音を増幅しすぐさま伝達した
水面に落とされたオイルが広がる様に
背中はBEDSAUNAの熱をまだ残している
オートロウリュされた時足の先がヒリついたのを
身体全体に浴びた蒸気の感触をも
天井は低く、屋根裏部屋みたいなワクワク感が離れていかない
浅く寝転がれる水風呂は頭から熱を奪っていった
MUSTAの暗闇の中
ストーンの積まれたIKIストーブに当てられていた光それは矢だ 僕の視覚だけではなく僕のハートに刺さった
静寂が肩に手を置いてきた
ケロサウナの立ち枯れた荒々しい感触をこの手がまだ覚えている
ラドルですくった木のアロマをMISAが気体に含ませた
どことなく樹木の味がする空気
フィンランドのサウナ小屋みたいだった
深い水風呂の湖の様な水圧と、しんとした冷たさが心地良かったと脹脛が覚えている
ウッドデッキに座ってルーバー状に組まれた天井の先の白い空を眺めていた
グレーを基調とした空間に所々あしらわれた木材が活きる
冷やされ感覚の少なくなってしまった身体が
いつしか自分に戻された頃
植栽の部分から突如ミストが噴射された
辺りは乳白色の風景に包まれる
樹木が凍ったように影を纏っていた
北国の朝は放射冷却によりしばしば濃い霧が出る
懐かしい錯覚
僕は霧の朝が好きだった 幻想そのものだから
少しだけここが山手線の駅だなんて忘れていた
普通じゃない 何もかも
そういえば温度なんて気にならなかった
時間すらも(延長料金に注意!)
確かにそれは世界を美しく変えた
壁に設置された「サ」のデカい文字が
いつでもどこへでも飛ばしてやるよ平日のほうがもっと安いぜなんて言った気がした
坂の多い谷底の街 雨があがると暗渠の上に人が注ぎ込まれ嵩が増え対流しはじめた
次ここを歩くのはまたSAUNASに来る時かな
反対側のwoodsの方が好みの様な気がする
Moimoi!良い休日を!
[ 東京都 ]
天気予報は晴れのち雨 晴れに賭けた水曜の午後
ブルーな朝は赤い電車の吊り革に引っ掛けたまま
降りるべき駅は後ろだった
六郷土手からたかの湯へ
幼稚園やお墓 どこかへと行く電車の音
可愛い猫さん、一緒に行こうよ君も
たかの湯は楽しいよ?
先には陽だまりの中を泳ぎだしそうな白い暖簾があった
冷シャンプーで頭を洗って炭酸泉に入るとラムネになったような気分
腕には小さな泡がビッシリ!
指で「ヘム」と書いて遊んだりした
透明度は高くとても綺麗だ
時折補給水の流量が多くなる
タイマー制御だろうか
そして塩素臭も気にならない適切な濃度を保たれていた
とても良いお湯だった
サウナ室の扉を開けた 秘密を暴くように
仄暗い場所 観客は6人くらい
少し湿った空気と熱さの中赤いランプが灯った
バグパイプとピアノの音
陽だまりの様な音 向日葵の様な音
ヨネさんの地球儀が流れた
オートロウリュされ空気は変わる
熱を帯びた身体の奥の方 骨の中へと
MLだとより刺さりまくる不思議
サウナのBGMあるある?
凪いだ海の様な美しい旋律と
外殻の中に秘めた溶岩の様な激しさ
この道が続くのは 続けと願ったから
言葉が自由な鳥の様に中を撫でていった
なんて良い曲
未だこの世に生を受けていない子供達がいつか合唱したりするのかな
いい大人が感動していた汗だよなこれは
90センチの深い水風呂から扇風機の風が当たる椅子へ
今日はML完走!わーい!
なぜならばNO爆風デイだったからね
頭の中ではまだバグパイプが鳴っていた
クラクラしていた
ひとにぎりの感情をポケットにしまい施設を出た
新宿駅を出た頃、傘を広げることもない小雨
賭けはドロー
帰り道、花園神社には
海の幽霊が残していった絵馬がまたあった
それは花を飾るように
これは呪いではなく希望だね
何だか満足した僕は
ヘム七八星雲(練馬区)へとシュワッチした☆
[ 東京都 ]
空っぽのでかい化け物だ
泡沫が吸い込まれてく
穴が空いた街の敬虔なキリスト教徒の様に
綺麗に化粧した男の子や女の子や客引き達
血や酒や汚物を吸い込んだアスファルト
路上で僕は僕でいる他の手段を知らず
汗ばんで息を切らしてさ まだ暑いからね
新宿区役所前カプセルホテルに来た
エレベーターを登ったらそこは天国だった
開けられた窓からは歌舞伎町の外気が混じり込む
湯浴みするヴィーナス像
大理石や調度品が溢れた浴室
古めかしいゴージャス感が物凄く素敵だった
サウナはとても広い
対面する二段ベンチ 天井はさほど低くない
なのに温度はとても高く感じた
サウナストーブは一基
ドイツ製のfintec社のアルネ 暖炉の火だ
赤く発光するエレメントにストーンは絡んでいない
ストーンはストーブの上に置かれた浅いステンレスの角槽に積まれていた
ドイツは東京と周波数は変わらない
しかし電圧が違う フィンランドもだ
輸入し国内仕様にするにはエレメントを変えたりするメーカーもある
もしくは変換のトランスを使用する
どっちだろうこの規格外の抵抗の熱
ダメだメカと電気と数字もマネーもアートも苦手過ぎて頭がタイムボカンした💀
そんな折にSUS管からオートロウリュ
それは数秒間だけ
しかしこの空間をガラリと変えた
例えば手を上げると熱い
羽ばたいたらもっと熱い じっとしていなさい
アルネがそう言うがへむへむ逃げた
掛け流された大理石の水風呂
きっと冬には違う表情を見せるんだろ
このヴィーナスは
新宿マルイ本館で買った大垣サウナの黄色いタオルを一生懸命絞った 規格外に大きかった
きっとまた何度も来るつもり
本当に素敵なサウナだった
「男性専用」だけど
花園神社を散歩して帰路についた
境内には素敵な絵馬が飾ってあったよ
これは楽しい事を知っている黒い魚の仕業だね
写真撮るの下手でごめんなさい
[ 神奈川県 ]
ミルク湯みたいな空とハイウェイの高架下
夏は居心地悪そうに雨宿りしていた
湿った重いコンバース
一緒に行くんだ君も ホームは全てのサウナ
二階のフロントで鍵を二つ貰う
ロッカーの鍵と
区切られたサウナエリアの扉を開く鍵
ジャグジー、ジェットにバイブラバス
それぞれ高低差はあれど独立した浴槽
オーバーフローが3つを繋いでた
補給口の振りをしているライオンの口からは
ポタポタ雫が垂れる
電動弁が閉まりきっていないのか、配管内の残水か
獲物を目の前にして食べられないジレンマをピンピン感じながら浸かる風呂
何とマーめずらしい
カランの島の真裏には歩行浴
シャンプーしている目の前を頭がザブザブ通り過ぎてゆく
曲線を描いた壁面とタイル絵
詰め込まれた湯船と段々の浴槽
二階もある なんて贅沢!
よっしゃよっしゃサウナへ行こう
ワクワクしながら奥の扉を開く
レコードに初めて針を落とす瞬間に似ていた
扉に「迷惑行為禁止!」
と書かれたパウチが貼ってあった
一瞬音飛びした
深く考えるのはよそう
根拠の無い自信と共に中へ
歩兵の盾サイズのサウナマットが入口に並ぶ
そいつを一つ持って高温サウナへ入った
二段ベンチのボナサウナ
100℃以上の熱さだった
下段の角は寝転がれそうに広い
マットの大きさの理由が分かった
だって足の裏がとてもアチィ!!
しかし体育座りでも指先がアチィ!!
加えて鍵も!火傷するうぅう
階段を登るとサウナが二つ
一つはラドンミストサウナ
しっとりしていた 梅雨みたい
もう一つはまたボナサウナ
少し小さめだ 設定温度は低いが湿度は高い
中華街のハードボイルド達が低温調理されていた
彼らの汗もこの湿気の要因だろうか
何となく感じる心地良さ
出たいような出たくなくなるような
この移民の街によく似ていた
一方の半熟はカラッとした高温サウナが今日はお好きだった
座面の板もそろそろ限界を迎えそうなグリル感
そんなとこも好きだった
水風呂はとても広く冷たい
そして奥には滝がある
ワーイ!はしゃいでしまった
滝の裏から見る水風呂は
滝の裏から見た水風呂だった
18℃位の流体は充分すぎる程に身体を冷やす
二階に椅子があるけど、階段昇るのが面倒なのでカランで休憩
窓が開いていて良い感じ
外は雨だが中はハレだ
着替えて脱衣場を出て二階の休憩所へ
改装したのかとても綺麗だった
建物を出たビルの隙間に灰皿がある
煙は居心地良さそうに消えていった
チャイナタウンの幽霊みたいに
[ 埼玉県 ]
赤ランプペカッ
2機のストーンが積まれたタワーストーブ
SUS管から水が吹き付けられる
しーうううしゅーわ
しうう
空気は水分を帯びはじめた
やぶさかでない熱さ
(来るか…来るのか
ついに◉◉が進撃してきた
居住エリア半径へむメートル以内に
まるでSEARCH&DESTROY©イギー・ポップ
立ち向かってはコテンパンにやられたパンカー
負けられない戦いがそこにはある
熱風ちゃん)ギュ!ゴオオオーーー!!!
ギャーーーー!!熱いいいぃぃ!!
ごめんなさいごめんなさい
結果だけ言うとコテンパンにやられ逃げた
ここは超絶リニューアルされた極楽湯和光店
露天の燃炎サウナの最上段ベンチ
ヴィヒタの良い香りの灼熱地獄
牛や豚じゃない!
吐き捨てて水風呂へ逃げた
かたじけない
水温計は1617℃を推移してた
とても広く水量は多い
故に場所により体感は変わる
補給口から水が注がれる
そのすぐ近くに吐出がある
熱交換された冷水が入り込む
なんてスイート!
ちょっと要らないくらい冷えてしまった
露天のベッドで休憩
何これ最高
雨上がりの庭で白樺の香りのやさしさに包まれた
これだけではないのだ
タワーサウナは炎岩ロウリュサウナとして2機のストーブを擁す
ガスを熱源とした遠赤外線
そしてロウリュされた蒸気が登り常に表情を変える別物に変わっていた
最上段に座ると熱い空気が迫る
側面の羽目板には燃えさかる炎の様が焼き付けられていた
ダメだ!アチィ!
バレル型サウナは塩サウナを改装したものだろう
対面ベンチでストーンを乗せたストーブ
僕は一番ここが好きだった
乾いた空気
人が入る度に対流が起こる
とても心地よい汗だった
新しく黒湯に炭酸が加わった とても良い!
これもうコーラや!夢にまで見たコーラ風呂!
厨二病発症する程に黒い黒すぎる尺八
この左手の包帯を解いたらもうこの世界はしげりだす…!
ククク…鎖が動いたら
貴様の愛のメモリーも焦げる!
和光店が出来てから20年、長い様な短い様な付き合いだった
物足りなさを感じたりもこのままでも良いとも思っていた
でも凄く嬉しいリニューアルだった
平均寿命じゃ全然足りないね
誰がデザインしたんだこのDNA
いつか首根っこ掴んでパンカールーバーの前に晒す それまでは行儀良く生きる
宇宙でヘルメット脱いだらゲームオーバー
だけどここには酸素がある
きっとここは極楽なのだ
知らんけどなんて口が裂けても言えません
サウナと風呂だけには真摯でいたいもの
[ 東京都 ]
ミルクこぼした空を クワガタムシが齧ってた
百合子にウィンク送って 高い煙突を探す
イヤホンの中で高らかに 歌うバディホリィ
彷徨い歩いた挙げ句 清春湯に到着
冷たい水の秘密を解くため
隠されたストーブが音を鳴らすチチチ
綺麗な木の壁 乾いたマット
あしの先はチリチリ熱い
格納式故の広さだ 理にかなっている
10人位は座れるか 思いやりさえあれば
二段のベンチは天井がとても近く熱い100℃位
僕はすぐ限界になった
砂が落ちる前に
白くて綺麗な浴室
男女の境を跨ぐ大きな富士山のタイル絵
窓からは陽光が差し込んでいて綺麗だった
確かな事などないけど
楽しい事はあちこち溢れてる
ダイヤモンドも敵わないそんな景色を眺めてた
見慣れたものは宝物だ
そしてハートに火を付けてしまったのは
紛れもなくこの水風呂
通年安定している冷水 10℃を保つ秘密
触れてみたかった 解き明かしたいな
ザブン!冷ェ゙ェ゙ェ゙ェ゙ぇぇぇ!!!つめたい!!
そしてすぐにザバン!ハァハァ……
オーバーフローは充分な量が流れ綺麗だった
常に働くインバーターか
緩やかに制御しながら設定温度まで連れてゆく
それは開店するよりもずっと前の時刻から
しかし電力消費はより少なくて済むだろう
1次側はチラーで冷却された水
循環している2次側は熱交換して冷却された浴槽水
3次側は皮膚を介すこの血液か 4…
アカンアカン凍ってしまう
もう一回入ってみよう
何の為?念の為、氷イィィィィ!
そこら辺で休憩した
身体に模様が浮かび上がっていた
た…タタリ神じゃ………
そのアザはやがて骨まで届いてそなたを殺す)
いいえヒイ様これはアマミです
ならば安心安心
露天風呂は屋根のない露天風呂
雨が降ったら雨の露天風呂
雪なんか降ったら それは
小さく区切られた空と電柱が見えた
凍った身体を溶かすには丁度良い湯温
清春さんラブになった TOKYO狂った街の素敵な銭湯は居心地の良い場所だった
タバコよりこっちにするわ!だったっけ?
帰りのコンビニの喫煙所で吐いた煙は居心地悪そうな顔で消えてった
川沿いにいた同じ服のハシブトガラスは風を切って飛んで帰って行った
僕は地下鉄で空気の底
明日どこへいこうかなどと考えながら帰った
悪くない帰り道だった
[ 東京都 ]
露天風呂と書かれた小さめな扉を抜けた
その先にはすぐ水風呂
露天とはいえ天井はある
何だか良い香りの水にへむへむと浸かっていた
8月の昼間だってのに仄暗い温泉宿みたいな素敵な場所
蚊取り線香の煙が漂っていた
気まぐれな風鈴が時折鳴らすチリン
木や石や土が作った空間はとても素敵
一辺だけ開かれた坪庭から自然光が降りる
横に置いてある桶にはウィスキング用と書かれたヴィヒタが置いてあった
どこで使えば良いのかわからず
なんとなくおでこをポンポンしたり
野太い緑と茶色の香りがした
肺くらいなら入れてやろうと思っていたが海馬まで入り込んできた
壁には意味ありげなボタンがある
押すか押さないか 押さなければ死んでしまう
ポチー
真上からジャジャジャジャと水がかけられた!
笑っちゃう位のぬる湯!!ちょっと惚れた
配管内は流体でも表面積は広くなり熱交換されやすい
てーことは今は夏だね辰巳湯の夏だ
先には休憩所があり椅子が置いてある
インフィニティに寝転んだ
天井には所狭しとスヌーピー…?のぬいぐるみが幾星霜も詰め込まれていた
どちらかというといないいないばぁのワンワンみたいで可愛かった
目を閉じてリラックスした
またサウナに戻りあのワンワンは何だったんだろうと考え込んでしまった
ガスストーブで3段ベンチ 天井の中心にはヴィヒタが吊るされ鼻腔をくすぐる
側面の壁にテレビが埋め込んでありそれはごく小さな音量だった
心音や金属が収縮膨張する音も聞こえる程に
パスタ屋みたいな可愛いタイルが壁に貼ってある
そしてまたあの魅惑の椅子に寝転んだ
浴室には白く輝いたとても広い浴槽がある
ジェットやバイブラもあり湯は露天まで連通
壁の富士山のタイル絵は変わらない綺麗さを持っていた
天井は板の合わせ目も埋まってしまう程に白いペンキが塗り重ねられていた
何度も何度も手を加えた施設の記憶を物語る
フラットな面に比べきれいではない
しかし何よりも美しかった
脱衣場には10円で飲み放題の冷たい水があって
お茶のボタンを押したら熱々の緑茶が出た
やっちまった
そしてこの脱衣場の居心地の良さは宇宙一だ
帰れなくなる程の魅力に抗い施設を出た
すこしだけ気温は下がっていた
身体も軽くなったよランランラン
[ 神奈川県 ]
今日の為に産まれたんだろ
ひどく晴れた空が言うのだ
赤い列車に乗りこんだら 水平線が見えるんだ
鮪!波!湯!
マグロ奈美恵!!
そんな呪文を唱えながら到着
水平線だ、太平洋だ!ハワイはどっちだ
広くて大きい!
バックナンバーとかマグロ奈美恵とか聴いてまったり眺めていた
"心は誰にも見えないのだから
見えるものよりも大事にするといい"
了解でやんす
そんな素敵なフレーズも太平洋の水平線を眺めているとより胸に迫る
母なる海と空
生と死の境界線を鳥が自由に行き来しているのが美しかった
あの浮かぶ島は何だろう、と地図を見たら太平洋ではなく東京湾だった
「えっ?」
寺田心(エッ!?)
生乾きのタオルみたいな気分で湯楽の里へ行き受付をした
カラカラに乾いたタオルを受け取りルルランしながら浴室
露天風呂では1800メートルもの地下から湧き出た温泉を掛け流してた
塩味の強い古い海水だ
加水されてはいるが成分は濃い
目の前には穏やかな東京湾 まさに絶景!
こんな景色と温泉が溶ける緩やかなオーバーフローに何処かで会った気がする
飯能の喜楽里だったかな 前にも会った気がする
そんな邂逅が楽しいな
内風呂のサウナ室
温度計は90℃程だ
遠赤外線ガスストーブの横には開口が見える
ふかされた壁内に通じているのだろうか
外壁には高い所に換気口が設置してあり外気と繋がる
3段目のベンチに座るとガラス越しに海が見える
良い景色と酸素が豊富でとても良い空気なのだ
天井は高めだが熱は対流している
温度も安定していて好きだった
そして僕に合っていた
水風呂は17℃程
氷的クールの入浴剤が投入され何だか凄く心地良い
とても冷える
なんだかスースーする
そういえばボディソープも氷的クールだった
色んなトコがスースーした 流し足りないのかと不安に思う程にスースー
露天のベッドで休憩
海風が吹いていて心を撫でた イイネ!!
こんな景色を毎日観ているのか
横須賀の人は幸せだなと感じた
ゆるやかに変化する絵画の様だった
空を見ると飛行機が雲を作らずに飛んでいた
内湯の炭酸泉にゆったり浸かった
ジェットやバイブラなどは無い
機械音のしない浴室だ
少しコンパクトかな 土日だと混みそうな予感
長く伸びる海岸線 対岸の街は蜃気楼のよう
良い景色! インフィニティ!
この瞬間がいつまでも続けばとシャッターを切る
無情にも京急線は品川へと折り返した
それに乗り込んだ僕は盛大に寝落ち
アディオス横須賀!また会いませう
[ 東京都 ]
銀色の電車が潜る 君に会うため
新宿線夏の午後 車窓の景色
地上にぽんと飛び出すと どことなく海
あれは10年も前だったか
まねきねこが経営する前の東京健康ランド
時々来ていた
閉店の理由は燃料費の高騰だって
戦争なんかするから
答えを急ぐんじゃない
健康ランドでまったりしよう
久しぶりの船堀の街とTDRじゃないTKR
健康ランドが大好きさ 幸せの魔法
空色の館内着で変身
浴室はとても広かった 記憶というものは当てにならないね
懐かしいような新鮮な気分
大理石の人魚像 瓦屋根や擬岩
真ん中には変わり湯と水風呂があった
16℃位でとっても冷たい!
前は無かった炭酸泉 半露天のカランも消えたけど
今となっては外気浴からあぶれた男達の椅子になっていた
プラスチックの畳が何だか心地良いと足が言う
サウナ室は二つ
中温サウナは以前塩サウナだったかな
塩はもう無い
何だか生乾きな気分で隣のサウナ室へ
遠赤外線ガスストーブが2機設置してある
サンケイトレーディングだ とても古い
稼働したり休んだり
その度に空気は変わる 時折乾いたりした
真ん中に畳2枚位のくつろぎベンチ
おじさんが足を伸ばして寛いでいたよ
羨ましい
記憶ではもっと大きかった
でも今日はそれ程大きく感じなかった
身長なんて変わっていないのに
思い出はいつも大きく見える
少し重い熱に耐えた ストーブが可愛くてそんな時間も楽しかった
耐火石の上にはセラミックの壁面が四方を巡る
丸くて可愛いそれが放射する熱
汗が沢山流れ水風呂にへむへむと逃げた
チラーがヒッと効いていて 冷たく綺麗な水
何だか贅沢だなあと思いながらプカプカ
露天風呂の椅子で休憩した
老人赤子パパ学生水の音
とても良いBGMが流れていた
土の中からは温泉が湧いていた
懐かしい健康ランド
リニューアルされたお洒落な休憩場所はとても広くて綺麗
タイムスリップしたくても出来ない日がやがて来る
間に合って良かったな
焼肉処が閉鎖されメニューも減っていた
そんなお食事処で猫さんとチャーミング王子に偶然した いいえそれは必然だ
楽しく煌めいた時間はどうしてこんなにも早いのか
解けないままにしておきたい謎の代わりにあずきバーを頑張って溶かす
閉館しないでほしいとか言いたい訳じゃない
もっと続けてほしいとかとか言いたい訳じゃない
ただ今日僕はここでとても幸せだったと
言いたいだけなんだ
37年間本当にありがとう
記憶は冷めないうちに心臓にしまっといた
[ 群馬県 ]
雨に降られたり太陽に照らされたり忙しい
向かった先は毎日サウナ
いつかではなく今だ
何だかちょっと生乾きな綿のシャツを脱ぎ捨てた
脱衣場から浴室はフラットな床が続く
サウナ室の扉の先には会いたかったストーブが在った
中ではまだ新しい薪が不規則な音をたてている
空気はそこを中心に360℃放たれる熱に満たされていた
火は重力の影響が無い世界では蒼い球になる
それは中心から外へ向かう性質を持つ
ガラス窓の中では抗うように上へ
そして呼吸する様に炎がゆらいでいた
アタランドさんのアウフグースが始まった
少し深層に染み込む様なBGMが流れている
束ねられた白樺から滲み出す香りは
ストーンによって昇華した
ヴィヒタを使い心地良い空気でサウナ室を満たしてくれた
枝が空を切る音
共鳴する様に弾けた水滴をストーンが音に変えた
空気は変わり蒸気が降る
もうこの時点で僕は限界だった
しかし香の薫りが空気を変えた
湿で満たされた空間にねじり込む様な
嗅覚はそれを乾いたものと感じた
そして頭の上にとても冷たい水をかけてくれた
リボーンした!よっしゃよっしゃまだまだ!!
次のアロマは蕎麦の実だった
煎られ強い薫りが広がる
ここまではスローモーションの様な時間だった
そしてかなりの強さで煽られた
少し焦げた様な香りに包まれる
それは大分深い所で熱いと感じさせてくる
凄かった
ヒトの感覚は熱いと冷たいだけでは支配出来ない
ちょっと熱いとかもあるのだ
なんとなく幸せとか
肌だけではなくその先で感じる事だ
なんて思いながら10℃位の水風呂に浸かった
電撃のような冷たさに凍と冷と氷の文字しか浮かばなくなった
冷たいに支配された
ガクガクブルブルして木の上で横たわった
アンビエントな音楽の中で時折鳥が鳴いた
1/fのようなゆらぎ
心臓や脈に呼応するような少し不規則な音と風がとても心地良かった
触れるか触れないか
手を伸ばせば届きそうな妙な感覚だ
香が辺りを包む
耳元で風鈴のような鐘のような
骨の裏に響く彼岸の様な心地良い音がした
アタランドさんが鳴らしてくれていた
耳の後ろの方から脳幹を通り瞳の先へ
深海の様に心地良い風景が駆け抜けた
そのチャイムの音は母胎の中の様に感じる人もいるという
こんなアウフグースは初めてだった
東京へ帰る汽車に乗る時
ホームに響いた発車のベルが祝福のラッパの様に聴こえた
それは背中をそっと押した
叶わなかった約束と叶いそうな約束をポケットの中で強く握りしめた
[ 群馬県 ]
道の先には駅があった
あかぎの湯もそこにある
銭湯を意匠として落とし込んだらしくエントランスがそれを思い起こさせる
レトロな下駄箱や格子に編まれた天井
その先で受付した
脱衣場には給水器があったり空調もしっかりと効いていた
浴室の壁には田中みずきさんのペンキ絵が描かれていた
それはとても大きく男女の境を超えて30メートルほどもある
無邪気で神々しい山々と余白を残した前橋の町
これから芽吹いていくような予兆を感じさせた
床や壁はタイルが使用され一部ティファニーみたいな色で可愛かった
銭湯さながらにコンパクトな所も可愛い
内湯にはサンゴライトを使用していた
化粧水の様な成分とな
温泉では無く言わば入浴剤だ
とは言っても侮る無かれへむは入浴剤マニアなのだ
へむへむと浸かってみた
少し白濁したそれの肌感は少し重さを感じる
そして美人になった……
気がした…様な
隣には炭酸泉がある
程よい低温が身体中を解く
少しオーバーの量が少なく感じた
浴室はサッシが解放されて新鮮な空気と光が差し込む
露天風呂なんかあったりして嬉しかった
浴室の隅にサウナ室への扉がある
中の壁面はブリックタイルが貼られ木製の二段ベンチ
耐火区画された正面にはテレビ
乾いた熱がそこにあった
熱源はガスだろう サウナストーンが置かれオートロウリュのステンレス配管もあった
毎時30分、ライトが灯り水がストーンに噴射される
少なめに2回
それでも蒸気は絹の様に薄い膜を貼って身体に被さってくる
室温が高いので限界はすぐにやってきた
出るとすぐそこには深めの水風呂があった
しっかりと流せば潜水も出来る
水はかなり冷たい 15℃を下回っていた
水底で幾分の火照りも残さずに体温を奪われた
外気浴スペースには椅子が置いてあり空が見えた
小雨のちらついていた曇天はいつの間にか青く変わっている
充分に冷やされた身体を外気に晒してとっても心地良い気分だった 最高!
施設を出てお野菜とか物色して楽しんだ
青草に捕まりそうになりながら大通りを目指した
前橋は僕が産まれた街でも育った街でも無いけれど
車窓から見える風景にどことなく心情を掻きたてられた
大きな川や
囲み聳える山や
深い地中を流れるその透きとおった水も
それらが創った土壌も
綺麗なケヤキの並木道も
この街を構成する全てが
内から産まれた新しい町並も
何もかもを愛おしく感じた
とてもこの街が好きだ
そして誰かに伝えたい!
何度でも
叫んだっていい 前橋最強!夜露死苦!って!
[ 群馬県 ]
鈍行列車に乗り込んで毎日サウナへ向かった
一目惚れだったからね
また来るって約束したのさ
レディースデイだと気付いたのは高崎に到着した辺りだった
ギャーーー!即死!
まあそんなこともあるだろう
行き先を失った渡り鳥のように自由!宝探しだ!
黒ずくめのへむへむ探検隊は意を決して渋川の畑に浮かぶUFOの調査に向かった
重いカバンを引きずって
田んぼにぶん投げようかと思ったが大事なパンツが入っている
やがてそれは見えてきた
シルバーに輝く流線形の飛行物体
驚いた住民が投げた槍に見えたそれはただの補強だった
このロケーションからは違和感しか無いそれは
地上5階程の高さで地球の血液を吸っていた
行政により建てられたものだが、手に余ったのか民間に売却され現在はハナホテルグループが運営している ハナエラい!
中は改装されていてキレイ!
受付をしてビスマス鉱石のように続く階段を昇る
ゼェ…ハァ
2階(高さは5階)に登頂すると遠くに山々が見え、とても良い景色が広がっていた
脱衣場でスッポンポンになって突撃だ
掛け湯があり、広い内湯
バイブラは停止していた
掛け流しと循環を併用している
それぞれに温度差があり、好きな場所で過ごせる
僕は露天が好きだった
露天風呂には100%源泉が掛け流されている
塩味があり森の様なオイルの様なとても良い香りがした あたたまりやすい
少しのぼせたけど素敵な湯!
サウナは100℃を超え熱い
メトスのSMが2機置かれ熱は対流していた
壁、座面、天井、ストーブガードも木で装飾されている
表面は少し灼けて落ち着きのある良い雰囲気だ
ジャズが流れる心地良い空間の中
沢山の汗が流れた
サウナ室を出るとすぐ横に水風呂がある
汲み上げられた地下水が掛け流されていた
季節柄だらうか 少し温度が高い
20℃を超えていて長居してしまった
補給水量がもう少し多ければ対流が起こるかもしれないが
水がぬるかろうがなんだろうがそれは地球の勝手だ
ハナホテルは悪くない(超絶えこひいき)
露天風呂にはベッドが置いてありそこでゴロゴロした
良い景色!
空はとても青くて綿あめみたいな雲を食べていたら
遠くの方から暗雲が立ち込めてきた
少しガルガルと雷も
ゆっくりしたかったけど次だ
調査の結果、UFOでは無く温浴施設ということが判明しました
絶対に行こうと思ってた白井屋ホテルのフィンランドサウナ
電話したら予約いっぱいだったガビーン!
まあいいや他にも道はあるものさ
ハローグッバイ渋川またね!
[ 東京都 ]
白く明るい浴室から扉を抜けるとそこは仄暗いヒルトップのサウナ室
心地良い空気に包まれた
深夜だからか僕一人
テンション高めにウロウロしたり
トントゥを眺めたりゴロゴロしたりした
転生したらサウナストーンだったら嫌だななどと考えたりもした
パテを多用したり、使用している木材を見るからにサウナメーカーによる改修ではない事が分かる
ペンキを塗ってたりビスの素材だったり
でもその溢れるDIY感すらも愛おしい
100℃の空気の中、頭から足の先までとても良い汗が出た
深夜帯は水風呂のジェットは停止している
ゆえに浴室は静かだった
ゆるやかに掛け流されていて冷たい
脱衣場にはジャズが流れていた
ひと休みしている東武線のホームや遠くの夜景を観ながら僕もひと休み
曲はオーバー・ザ・レインボウ
遠くで明滅する赤い光点をぼんやり眺めていた
落下傘のように降りた夜
包まれては穏やかで良い気分に浸る
あとはこのまま深い眠りに…
落ちたいところだが仕事が残ってるのでまだ寝れない!
ギャー!イヤトップーーー!!
気が付けば空は白み蝉が喚き出した
薔薇の咲く公園や水鳥を愛でながら現実逃避の公園ハシゴ
そして只今サ活投稿しながら現実逃避のフィーバータイム継続中
もうネムトップ でもビールノムトップ
そしてネルトップzzz
日程や人数、部屋数を指定して、空室のあるサウナを検索できます。