2022.07.12 登録
[ 東京都 ]
木曜日新宿線乾いた空気各駅のどこかに心の置きどころを探した
環状線に区切られた江古田の四辺は
車のヘッドランプで夜が匂い立ってら
街の光映す冴えた煙突
藍の美しいヒラヒラが下だと話す
あるロックスターが死んで飲めないウイスキーでお腹いっぱい
頭痛とアセドアルデヒドは爪痕
birthday聴いていたら水分不足になったのでコンビニでいろはす買った
カキ氷はもう無い
限りなく夏は続くと思ってた
冷たい空 履き潰したスニーカー 対極な良い香りに包まれながら下足函の鍵を捻った
それにしてもいい匂い 好きだった
浴室の壁は切り立った崖な斜め
圧迫感な空間構成
しかし意匠はアースカラーに纏められここが土の下と云う
迫る壁のストレスは小さな冒険のようなワクワク感に変換
水面を境に色彩はブルーに切り替えられる
メインカラーは蒼だと記憶に引っ掻く程その演出は鮮やかだ
サウナは120℃に近い
室内は暗いが隙間から差し込む黄昏みたいな間接照明のあまい光はとても好きだった
水の入ったバケツと強いガスストーブの熱
それは喉がヒリつく一歩手前の絶妙な空気
小人のちゃぶ台みたいな椅子がある
これをこう!
二段目のベンチに置いて幻の三段目に座った
天井はもうすぐそこ アウトな程に熱かった
だけど今日は なんか今日は楽しかった
優しく尖った銭湯 ロックだな
汗が沢山流れた
涙がこぼれそう でもバレないか
地底湖のように青い水中照明が深さを示す
チラーを噛ませた循環水流はとても冷たい
脱衣場は風が吹いてた
椅子に座って止まった様な曲がった時間と過ごした
オルゴールみたいに何度か回して止めた
温浴槽は小杉湯のミルク風呂
牛乳のスープみたいで旨そうだった
皮膚から飲んでもう満腹だ
鏡も天井のバスリブも綺麗だった
まるで昨日リニューアルオープンしたみたいに
たまにアスファルトからロンドンパンクが鳴るらしいここは
ソニックスランデブーバンドとRadioBirdmanとSAINTSも次のセトリに加えてくれたら嬉しいナー🐨
帰り際に聴いたシャロンは乾いた疾走感で格好良かった
そこには血も涙もない
そろそろアベフトシと久々に会って
グレッチで大暴れした挙げ句呆れた番人に天国を追い出される頃だ
ビールとタバコふかしながら
僕は世界の終わりのほど近く ウーロン茶飲みながら
誰かが泣いてたら抱きしめようそれだけでいい
誰かが笑ってたら肩を組もう それだけでいい
なんて鼻歌歌いながら
やって来る時を待ち焦がれている
[ 山梨県 ]
石和温泉は比較的新しい温泉街だ
とはいえ始まりは昭和30年代
おとぎ話みたいに葡萄畑から温泉が湧いた
甲斐犬がここを掘るワンと言ったらしい(嘘)
その頃は高度経済成長真っ只中
この国もおとぎ話のように札束に浮かれていた
石和温泉公衆浴場 この街の唯一の銭湯
創業は戦後
狭い路地を通って見付けたのはラーメンの暖簾…
へむはこんらんした!
裏手にまわると気の抜けた♨マークがあった
しかし「出口」とかいてあった
わかりやすいモノばかりが答えじゃないね
430円を払った
洗濯機とか色々置いてあってアットホームという言葉が限界突破している脱衣場で服を脱いだ
浴場には河口湖かな逆さ富士が描かれたペンキ絵 すっごく格好良かった
カランは低い位置にあった
当時は椅子なんて使わずにタイルの上に座って身体を洗っていた
僕もそれに習ってケロリンの桶で身体を洗っていたがなんかちょっと泡まみれなので椅子取りに行った
内風呂は3つ
あつゆと恐ろしい電気風呂心地よい温泉の水風呂
スチームサウナは休止中だったギャウーン!‼
でもお湯は本当に心地良かった
敷地内から湧いた自家源泉が誇る素晴らしい泉質だ
併設された食堂というか居酒屋
出された料理は全て美味しかった!
親父さんと板前さんがいて銭湯の受付は手が空いた方が担当する魔訶不思議
親父さんとお話をしながら濃いめのウーロンハイを飲んだ
昔ここの屋上にバッティングセンターを作ったらしい
その頃ソフトボールブームなるものがあって
京都のメーカーまで行ってマシーンの上投げを下投げに改造して設置したら朝から晩まで行列ができる程に繁盛したと
語る親父さんはとても楽しそうに丁寧に教えてくれた
何となくカーネルサンダースの発想に似ていた
ここには石和で二番目に美味いラーメンというがある
エイビスをデジケイトしているのか
いや違うここの親父さんは絶対に真似などしない
オリジナルだ
楽しい事を知っている人だ
そして石和で二番目に美味いラーメンを
僕は次にとっておいた
また来なければいけないな
この国はおとぎ話からはとっくに冷めた
でも熱い湯は土の中からあいも変わらず湧いている
[ 山梨県 ]
真昼の中央線は都心で踵を返す
オレンジ色の線を引きながら僕を山梨まで運んだ
ご機嫌よう山よワインよほうとうよ
健康ランドよ
とっても素敵なんだ内風呂はシルキー、ラジウム寝湯、バイブラジェット、漢方、打たせ湯にイルカのタイル絵が可愛いプール
露天は炭酸泉にジェット水流が強い塩風呂
沼のように出られない寝湯
沢山ある壺湯 王様気分な石の風呂
炭酸泉には水中照明が仕込んであって
青から緑、赤へと変わる
赤になるとドリフのちょっとだけよんが流れます(嘘)
Babyこれじゃあんまりだ
サウナに行く前にのぼせてしまう
色々変わっているところも多い
露天は全面改修されホテル棟は新館も作られた
熱風サウナは以前は定時に風が出る装置があった
オートアウフグースを初めて見たのはここだった
コロナと同じ頃に廃止されその遺構はまだ室内に残っている
吹出口は今はもう塞がれていた
しかしその頃より室温は高く100℃を超える
2機のストーブの熱は足先をチリチリさせる程に
空気を熱くカラカラにする
1メートル位の深い水風呂には新たにチラーが設置されて年中冷たくなった
井戸水でとても心地よいのだ
他にもサウナは3つある
低温サウナはプールサイドの採暖室などでよく見られるセラミックやグラスヒートを使用していてぼんやりと熱い
寝転がってテレビを見る
水戸黄門が映されていた
隣のおじいさんが寝返りをうって
いや、何でもないや
その横にはヨモギスチームサウナ
ストーンをすり抜けて吹き出す熱い蒸気に満たされている 好きな香り!
露天には塩サウナ
足元に送風口があり足だけ冷えてる問題を解決してくれる優等生
水晶が置いてあってなんだか綺麗しかもアチィ!
露天にはリクライニングベッドが置いてある
そこから見た風景はとても美しかった
青い空に浮かんだ白い雲が馬の群れのように流れていった
その影は山の木々の色をまだらに分けていく
地球が自転しているような錯覚を覚えた
そしてそういえば自転してたと思い出した
数年前にたまたま寄ったらとても素敵だったんだ
エモくもないしチルくも無いよでも最高に感動したんだ
そんな心臓の内側を撫でられるような瞬間を
未だ僕は探している
[ 埼玉県 ]
なごみん来たみん
ロータリーでは選挙演説 もっともらしい言葉は排気ガスに混じり淀んでいた
感謝はしているよありがとさん
そしてそこから一番遠い場所へ向かう
黒い格子に浮かぶ つづら折りの雲のような
視線を上に向けようとする圧迫感のない外観
駅前とは思えない豊富な容積の施設
なんか和だった
浴室はグレーを基調としていて間接照明と窓からの採光が深い
フロアは横へと広がっていた
サウナは3つ
ロウリュが出来るサウナには黒MISAのタワーストーブ
羽目板にくるまれた木の空間は90度位
とても良い温度
吸気口から選挙演説が入り込んでくる
反響しやすい浴室なのだろう
無粋な声
サウナへ持ち込むものはハットとタオル位な
浴室もサウナも誰もが会話禁止の和みマナーを守っていて静かだった
ラドルで水を一杯かけた
木苺みたいな甘く妖しい香りで部屋が満ちる
音も好きだった
サウナストーンに蝉共の声もしみ入った
ほんの一瞬の閑さ 芭蕉かこれ
低温多湿と書かれた部屋にも同様にMISAのストーブがある
スタッフの方が突然現れてジョウロで床に水を撒き始めた
育て…?
80℃位の部屋は心地良い湿度が発芽し始めた
前室で区切られた奥には関東最大級と謳われた6段ベンチのサウナ
へむへむと最上段へと登る
天井は上方へと斜面になっていて熱気を誘う
歩いている足がもうすでにアチィ
100℃を超えていた
ふうやれやれと座った刹那
大型のMISAストーブが突如ライトアップ
ケルケスに水が流れ蒸気が放たれた
少し置いて送風口からは狂気が放たれた
フォー(風)
ギャー!アチイイイィィィ!!!
これダメなやつだ
6段サウナの最上段から一目散に
座面も激アツで足の裏も悲鳴をあげる
目の前の水風呂に身を投げ出した
ヒイィィィ!シングル!
水温は5℃を切り真冬の金属のようにキリキリ
これアカンやつや!
一目散に逃げた
助けてくれた女性が実は雪女だった
隣の水風呂は17℃位で家庭的な雰囲気
ほやほやと冷やされた浴槽は広くて素敵だった
でもなんかちょっと物足りなくなってシングルにまた入ってみた念の為 ヒィィィ!!
数十据えあるインフィニティチェア
誰もいないので選び放題 全部同じ
お風呂の王様気分で楽しかった
脳のスイッチは切られ深く沈み込む
時折駅前の音が入り込むが届かない
正しさはどうも苦手
楽しさの中に潜む正義を拾い集めてんだ
(なごみんにまた来るみん)
勝手に脳内で生成されたゆるキャラがそう言った
[ 東京都 ]
腐れ縁かなこの街 どこ行くにも通るよ
特別好きでも無いけど そこまで嫌いでもない
それならいっそのこと 愛そうか
でもまあ好みでもない
物騒で喧騒な団地 雑踏の乾燥した空気
昨今の残像が脳裏に蘇る 怖いのう恐ろしいのう
巨大な怪獣がいる街の中にビーナスとサウナ
施設内はこの街と同様に雑多としていて
経年からの古さもある
でもそこには違和感も罪悪感も無い
壁面に半割の丸太が施してあって好みっちゃ好み
赤面しそうなほどに熱いエレメント
危険な室温
気まぐれなロウリュがふいに始まると
大きな角鍋みたいな蒸発皿がグツグツ言ってて
ガラっと家庭的な雰囲気アピール
カラッとした空気をあっという間に変える
肩に手を置いたような蒸気
迷わず掴んでしまったはいいものの
その熱量が多すぎて僕は参ってしまう
ワンチャンあるかなと期待したビーナスの水風呂
前より少し冷たくなってて何だかラッキー
椅子の前にカランがあるから水を流して
足だけひんやりしてみたりした
少し空いた窓から
うたかたのざわめきが入り込んでくるけど
ひねもすのたりなんとなく
うつろう空の色を眺めていた
目眩によく似た浮遊感を感じながら
ざっくり言えばととのっていた
2023ヘムミシュラン第一位は区役所前とイルマー湯、ノーベルとゆ~ゆとアダイブとの金網デスマッチで決めましょう
同率1位でいいや
誰かがつけた点数や格付けで推し量れるようなもんじゃないねこの瞬間は
区役所前の素敵なサウナ 素敵な居場所
段々好きになってきた
霜月の中旬通りと下旬通りが交わる辺りを今日はのんびり歩いてた
イヤホンからは移ろう季節に花束を
osageだよ
もうすぐ点灯する淡雪のようなイルミネーションを
どこか心待ちにしながら今夜は眠るとしようか
[ 山梨県 ]
綺麗と美しいは似て非なる
前者は目だ そして後者は心で感じることだ
たかの友梨ビューティクリニック、一生縁が無いと思ってた
和を基調としたリノベーション
落ち着いた照度で可愛らしい桜の意匠
建物もアンチエイジングかな
タオルを受け取って浴室へ
様々な天然石が使われてちょっと荘厳
そこにYURIセンスなアジアンな意匠を上から組み合わせてた
アメニティは全てYURIセレクション
トリートメントも泡で出た
なんか意味あんのかな 良い香り
後から炭酸泉にしたのかな
少し槽内計画に無理があるが吐出からは炭酸が出まくっていた
サイダーみたいに頭にも色々湧く
サウナ室は3つ
熔岩サウナ
かなり広い木で作られた空間
大型のIkiストーブの周りは富士山の硬化した熔岩石が壁面を覆う
マグマだった頃を思い出したかのようにイキイキした熱を放射してた
バケツとラドルが置いてありセルフロウリュ出来る
ロウリュいいっすか
誰もいなかった
ケルケスに注がれたアロマは音と共に昇華
タオルを使って広げた蒸気はそこら辺の草の匂いがした
露天にはあと2つサウナがある
モンゴリアンチョ…ではなくモンゴル塩サウナ
岩塩ブロックに仕込まれた照明がビューティー
ジールのカラカラした熱
湿度はほとんどない 岩塩溶けるからね
部屋中塩まみれ!何故かジールも塩まみれ
誰ですかー謎の塩ロウリュしたの
職員室に来なさい 先生怒らないから
でもご両親とたかの友梨りん呼ぶからね
バレルサウナ
誰もいないからちょっと横になってはしゃいでしまった
タイロ社のストーブ ラドルでロウリュした
パワフルさはないがこの丸い空間には充分
発汗作用があるなんか混ざったアロマは蒸気と共に管体を満たす
皮膚表面は結露を起こし水滴は体表に熱を与えた
隣には汲み上げられた地下水が掛け流された水槽
飲めるか…?飲むか…?どうしようか…ダメかな
熱はあっという間に過ぎ去って
代わりに冷水が僕の肺と胃までをも冷たくした
たかの友梨プロデュースの外気浴
ポリカーの波板は少し安っぽかったけど
覗く空はとてもラグジュアリーだった
ビューティーな椅子EジャンGジャン最高ジャン!
ピストルの弾みたいな気分で来た施設
お気に入りさせて頂いているじーこさんの投稿でずっと気になっていた 7メさんも来てたし
そしたらBATさんも今日来てた
共通言語に触れたみたい!な良い気分で桜庵を出た
グッバイ富士山また会おう
特急に乗り込む時 何となく高橋優の福笑いを聴いた 美しかった
[ 山梨県 ]
満たされてるんだ 家から5分でファミチキ買えるんだ
なのになんでかな どこか行きたくなる不思議
なので来たんだ富士山
会いたくなったら会いに行こう
高くて寒いし空気薄いしファミマ無いし自動販売機のコーヒー200円とかね
たまたまちょっと背が高いだけの山な
でも好きなんだ
近くで見るとゴツい 離れて見た方が色っぽい
下りるともう2つ見たかった富士山があるっすぅ
ふじやま温泉のエントランスには田中みずきさんのペンキ絵がある
青くてふんわりして可愛い ハートの雲が田中さんっぽい
もうひとつサウナ室の中にはタナカカツキさんのタイル絵がある
赤くてカッコいい キラキラしていてタナカさんっぽい
暗い室内には大型のikiストーブ
ライトアップと共にオートロウリュされる
上段に登頂していた僕には結構アチかった
でも水が宝石みたいにキラキラしてて綺麗!
掛け流しの伏流水の冷たい水風呂
身体中からバナジウム摂取した
ふんだんに使われた天然木で編まれた梁は圧巻!
露天のベッドで風に吹かれて
なんかよくわかんない感傷に襲われた
今この瞬間は 今日は明日は
何合目なのだろう などと野暮な事さえ考えた
いや積み上げても意味はない
いつも登山口でいいやワーイ!
こんな瞬間だけを信じて生きていけないかな
さあ次だ次だー
[ 東京都 ]
今年はハロウィンないのかな
ハチ公は? 物々しいね
年中ハロウィンみたいな街
懐中時計を持って急ぐウサギ
狼も羊もスーツを着たりお洒落して
フィドルを弾いたりタップダンス
誰だっていつだって仮装してる
退屈や窮屈も時間と比例して怪物みたいに襲ってくるけど
いつも自分のままでいるのはしんどいものさ
さくら坂を登ると灰色のアーチ
街の非常口はパーティのエントランス
会場の名はWOODS
炎と森のカーニバルだから
サ道のコスプレ(全裸)に着替えよう
VHITAの扉を開けると包みこむ白樺の芳気
まるで森の中
ウイスクが無数に吊るされてる
誰もいなかったから奥にへむへむ収納された
ライトは灯台のように蒸発皿を設けたMISAだけを照らす
暗い森の中に沈み込んだ
隣のハルマーは明灰色の空間だった
SAWOのタワーストーブとオートロウリュ
グレーは視覚的に心地良いのだ
浅い水風呂で火照った頭を冷やしながら
天井に映され姿を変え続けるゆらぎを眺めていた
3階に上がると部屋は3つ
トゥーリは天井が高く広い
4面が木で構成され素材はアバチか
汎用される羽目板は幅が10センチ程度だが大きいサイズを使用している
スケール感があり小人になった錯覚
窓の位置もその要因かな
ランピ側にもあったケロサウナ
森の中のログハウス
低温で居心地が良い
ロウリュを楽しめる
MISA丈夫だからな
ケロ材の感触を背中が覚えた
ティータは茶室の様に小さい扉
低い位置にストーブがあり囲む様に円形のベンチ
足元から昇温される
ロウリュすると茶の香りがフッと弾けた
蒸気はカボチャの馬車の様にあっという間に届く
採光窓からは時折ガッシングシャワーが動く
時間は押し寄せることもなく葉からゆっくりと滴るように
直線から変質して螺旋を描き出す
やがて僕はその存在さえも忘れてしまった
ティータさんマイベストサウナ
隣の水風呂はピキッとした湖水みたいな水素
ブルーの絵具を刷毛で引いたかのように体温も塗り替えられた 器官まで
ウッドデッキで外気浴
SAUNASの空は晴れていようが雨だろうが
雪が降る前の鉛の雲を感じるのが不思議
僕をワクワクさせるハルマー色
忘れてはいけない2時間半なんてあっという間
ナイトメアビフォアクリスマス2回しか見れない
楽しい時間が早いのはドーパミン?脳内物質?
そんな高尚なものじゃない
きっと魔法にかけられてるだけ
自分のままでいられる時間がこんなに楽しいだなんて 毎日って結構ドラマ
ハッピーハロウィン!
[ 東京都 ]
Xファイルのテーマを聴きながらサンモール商店街を歩いていた
人混みに紛れおやきをへむへむしながら
セトリがエクソシストのテーマに変わる頃
ノーベルタワーオブテラーの淋しげなエスカレーターに乗った
2階
古いエレクトーンがある どうしますか
▶ひく
ひかない
グーニーズですか?
チューリップを全力で弾いたが1音も出なかった 咲かない
モルダーあなた疲れているのよ
仄暗い2階の自動ドアは開かなかった
どうやら3階が入口らしい どうしますか
かえる
▶のぼる
好奇心が勝った
薄暗いフロントには誰もいなかった
ハロウィンの飾りも無い が、感は漂っていた
いつの間にかゆらりといい感じのオーラを纏った店員さんは物影から現れて驚いた
急に背中をトンされたみたいに
【長いのにしますか?それとも短いですか】
と問われた
かえる
▶こまる
へむ「さ…さうな…あの、いちじかん
オーラ「ショートコースですね後ろの券売機で買ってください2時間です」 どうしますか
▶買う
隠語やめれ
頂いたサウナパンツを履いて浴室へ入った
2.3人居たけど誰も履いてなかった
ちょっと恥ずかしくなって脱いだ
長いの選ぶとガウン?
シャンプーしながら鏡を見ると真っ白だった
湯をかけると鏡の中の僕がいた
目の奥に少し不安げな表情を感じる
サウナ室は2つ
ウェットサウナとドライサウナ
ウェットに入った
しとしと生暖かい雨が降ってた
寂れたプラスチックの椅子が並んでいて僕はその一つに腰をおろす
サウナってなんだっけ…
15分程考え込んでしまった
雨はいつまでも降り続く
やるせないから念の為ジョジョ立ちだけして出た
ヌルヌルする床をつま先立ちでドライサウナへ移動した 滑ったらアウトなデスゲーム
天井、壁面も羽目板で構成されている
ヒノキだろう かなり古いがここまで長い間維持出来るのは素材の特性だろう流石だ
ストーンの乗せられた電熱ストーブ
乾いた空気と柔らかな熱 最高だ
ガムテープで止められた枠の奥にはパナソニック製のブラウン管のテレビデオ
取り込まれた平成の遺産があった
ガラスが曇っていてよく見えない
水風呂は循環すらしてないが豪勢な造りだ
結構冷たいけどちょっとやだったからシャワー浴びて帰った
素敵だったよノーベル
ブロードウェイをブラブラしながら念の為大島てるでノーベルを調べたが大丈夫だった!
だが近くに炎のマークが沢山あった…
歩いている横のマンションだった…キャー
もう来ない
▶また来る
[ 長野県 ]
天気がいいと気分も良いな
洗濯物も風をあつめて
行きたい場所に行けそうな予感
名曲をスマホに吹き込んで もっと向こうへ
コーヒーと僕を置いて景色が早送り
肩の力抜いた人間は最強
その時世界は変わるんだ
ホントにバカだな theSAUNA休みだってよ!
計画性皆無 わかっちゃいるけどまあいいか
がっかりすることもあるけど
ドッキリするのが好きだから
涙拭けよな 脱力した人間の反撃の狼煙
ここは長野のホーム 信州健康ランド
ホスピタリティ高くて素敵
敷地内から湧出するアルプス由来の地下水を全てに使用している
豊富な水量なんて贅沢!
ドライサウナは2つ
高温サウナは小さめだが120℃
温度計の位置が反射板の下なのもあるけど結構アチィ
ストーンの電熱式ストーブ
ガスの直線的な熱とはまた違う対流する熱さだ
前室で繋がっているもうひとつのNEPPAサウナ
ここには僕の国産推しストーブがある
フィンランドサウナジャパン製のNEPPA
ストーンが積まれたタワー型でロゴも格好良い 上にエンジェルドリッパー
オートロウリュと頑強な造りを持つ
テレビもあって最新のニュースも見れる
どっちでもいいや
のんのん僕ら退屈ならそれもまたグー
かなり広いサウナ室にはもう一つ電気ストーブ
この2つの熱源はとてもマイルドで居心地がいい
竣工時はサンバーニングだった
ここは変わり続けてるいや進化と云うべきか
きっとまたもっと違う表情を見せてくれるかも
深くて水量の多い地下水の水風呂
循環しているがオーバー量が多いのでほとんど掛け流し状態
チラーを使用せずとも通年安定している冷たさのアルプスの天然水
そしてこの水風呂にはダムがある
決壊して落ちる大量の水で滝行
ヒィィィ!冷たい!
坊主さんにもオススメ
露天エリアには畳が敷いてあってゴロリーヌ伯爵になれる
空の下の外気浴は最高潮!
かもめのジョナサン気分🐣
読まなくていい空気を肌で感じた
言葉の代わりに綺麗で美味しい水を飲みこんだ
ストレートに宇宙な時間
裸のままで泳げる大きなプーロもある
塩サウナ、ヨモギクリスタルサウナ(?)岩盤浴も
子供みたいにはしゃいだりして
疲れた挙げ句赤子みたいに寝ても良いんだ
気を抜いたらちらりと湧いてくる現実の明日
(都内で健康診断だとウーロンハイを飲みながら思い出した)
最後のさいごの最期には
絶対なんとかなるんだぜ
絶対ナントカするんだよ
名曲の内の一つを聴きながら電車に乗り込んだ
ヘパリーゼ公爵でも飲むか
[ 東京都 ]
煮つまった仕事が机の上であぐらをかいている
僕に詰まった化け物がブーたれる
危ないねこれは
きっと銭湯なんだ
綺麗な脱衣場の柱には古い振り子時計
完成時に工務店から贈られたものだ
塩湯を初め数々の銭湯を手掛けた会社だ
時計の針はいつしか止まったまま
だが15時30分になるとまたこの空間が動き始める
暖簾が掛けられ会話が飛び交う
ロッカーに仕舞うのは服だけじゃない
湯船に腰掛け大きな富士山のタイル絵を見ていたらハートが綺麗にトリミング
白く輝いた空間
カランでは老人同士が背中を流し合っていた
にこやかで楽しそう 樹齢何年位だろう
こんな風景を見るため銭湯に来ているのかもしれない
とても大きな浴槽 緩やかなジェットやバイブラ
透き通ったとても綺麗なお湯
底のタイルがキラキラしていた
他にも温泉槽とあつ湯まで
どれどれあつ湯でも入ってみルァアッチィィ!!
熱すぎて震えた
水温計は44℃程だが吐出からの温度はそんなもんじゃないしかし僕もこんなもんじゃない!
熱波師の井上さんは「サウナそのもの」と言われている…!その熱さ目指して頑バッ゙ァゥ……
そうだ僕は「ぬる湯そのもの」
30秒で支度してサウナへ向かった
10人位は入れるだろうか
ヒノキの良い香りがする広く仄暗い空間
遠赤外線ストーブの熱は上段に座ると結構アチィ
汗は凄かった
ライオンの口が吐いている源泉水風呂にへむへむと浸かった
天然温泉と表記されメタケイ酸、フェロ、フェリイオンが含まれている
偶然さん)フェロはフェロモンのフェロです。この色はフェロモンが溶けた色ですよ。
嘘です。
ですよね。
フェロはラテン語で鉄を意味します。フェリとは電子の数が違います。
似てますが、酸化と還元それぞれ違う性質を持っていて色も違うんです。温泉は空気に触れると色が変わって白濁したりします。この場合は鉄なので褐色に変わってます。
へえ、そうなんですか、色々と面白いですね。
私はね、わざと間違えたんですよ、わざと!
心地良いバイブラ 僕の肩を押さえつけるような浴感でとても冷えた
金属の匂い
校庭にあったジャングルジムの味
そして僕は金属アレルギーだと言う事を思い出したりした
脱衣場の横にはデッキがある
椅子が並べられ古く畝った藤の木があった
その下で鉄の匂いを蒔き散らしながら休憩
壊れたロビタのようにおとなしく
僕の中身もおとなしくなった
時間を忘れた時間という甘いジュースを飲んだ
機嫌は良いかもねラララン♪
きっと銭湯とサウナなのさ
[ 東京都 ]
あいも変わらず綺麗で雑多な街
そこにはいくつもの昨日が所在無さげに散らかってはいたけれど
この街の第二日曜の朝に目覚めてしまったなら
こけし屋の朝市でラムチョップだった
お気に入りのパンと共に
昼下りには銀幕みたいに変わらない喫茶店でコーヒーの淡い香りを見た
ミッドナイトランチはハンサム食堂の2階で待ち合わせしたり
でもカルヴァドスのポムドイヴな夜はもう消えた
身体壊しちゃうからね
道端の欠けた記憶は宝石に見えた
拾い集めはしないけど
新しい頁に書き留められたモノもある
空へと誘う看板はトルコ石の色
視線は上へと変わる
エレベーターに乗って屋上へ
そこは別世界
シンプルで邪魔をしないカッコいい内装
限られた空間の中に導線と必要な設備が共に在る
大きく取られたサウナの空間は天井までも板張り
ヒノキで作られた宝石箱のようなそれは
四辺の輪郭をぼかすような暗さだった
足元に蹴込のスリットを通り抜けた光が溜まっていた
ドアのガラスから入り込む薄い明かりの先には
ハニカムなガードに守られたストーブ
エレメントがルビーの様にぼうっと浮かんでいた
上のピラーから通り雨がストーンに打ち付け
アラザンが鮮やかに光りながら石に触れ音をあげる
静かに蒸気は薄い膜の様に降りてくる
身体の表面にうっすらと結露を与えながら
やがて少しずつ空気は凪渡っていった
気がつくと12分計はとうに一周していた
エッ?熱いのに?
外へ行くと暗い洞窟から出た様な開放感
誰にも邪魔されない白いバスタブのなか
身体の周りにうっすらと膜を作る
あついの三文字は砂のようにさらっと崩れ
昨日を道連れにしては
ふわっと空に き え た
インフィニティに横たわると
蓋が開けられた様に空も近く感じる
そこには電車や機械の音が時折飛び交った
街の輪郭をほのかに残したままに
日常のエッセンスも何故かキラキラしていた
鍵盤の上で音符が緩やかに流るるような瞬間と高揚感!
中央線の下り列車の音が過ぎていった
先の方ではそろそろ紅葉の季節かなあ
日常から抜け出す算段を始めたり明日の計画を立てたりするんだ
ガラス玉みたいなクリームソーダを飲みながら
銀幕の様な喫茶店であいも変わらず
そんな事ばかり考えている
[ 東京都 ]
何か良い事ありそうな気がして少し手前の駅で降りた
今宵は100万年に一度の銭湯の日
日常に休戦の旗と祝杯をあげるため
憂鬱な電車が秘密の抜け穴に変わるみたいに
西武線沿いのたからゆがリニューアルをした
かわいい天女の暖簾がハタめいていた
中には竜の絵
さらさらした水の様なタッチでとても素敵
線の太さもかわいいのだ
少し待ったけど綺麗なロビーのソファでドラマを見てたらあっという間だった
だってそしがや温泉21が映ってたんだ
広いロビー、脱衣場そんで不思議なドライヤー
浴室の大きい角タイルの目地はとても綺麗だった
水平と垂直緩やかな勾配
完璧だった
スパ銭にはないけど銭湯だけにあるものがある
ラベンダーのハーブが入っている炭酸泉は今日だけの特別なんだろうレモンならレモンスカッシュ
露天のシルキーと内湯のジェットバスも楽しい
いつも思うんだけどこの会社のリニューアル
ジェットにエアーを混ぜないで水流だけなのはなんでなんだろう不思議
もしや信念だろうか
ポンプの吐出付近にエアーの吸込み口を設置すると差圧で空気を吸い込んでブクブクするけどここも水流だけ 他の施設も同様だ
あえてそうしてるのだろう
気泡が入ると軽くなる
しかしエアーのノイズも出る
重い水流もそれはそれでとても心地良いのだ
サウナ室へ入るといきなり大団扇のアウフグース
何コレ…銭湯?
サンエンジニアリングの遠赤外線ガスストーブの横にストーンが乗せられた送風機能が着いたもう一つストーブがある
しかしまだまだ類人猿の力は機械なんぞ敵う訳が無いとばかりにそれを凌ぐ強さで仰いでくれた
いきなりアウフグース インディージョーンズの映画みたいに
心地良い水風呂の槽内にはバトガなんとか鉱石が貼られ循環している
透度は少し低く感じたが気の所為かもしれない
PACとか助剤を加えればより透明になりそう
掛水の槽があって嬉しかった
水温もとても心地良かった
バイブラの泡な
一つ一つにブとかクとかプとか入ってた
とっても良い浴槽だった
サウナのセッティングは最高!カッコいい
西武線沿いに住んでいる意味はこれだったのかと思う程に最高潮
誰かが女子側は130度だと教えてくれた
中村さん越えてない?それ火事じゃない?
素敵なドラゴンナイト
僕の外気浴は次の男女入替えの日を想像するだけで終わる程に
帰り際ラベンダーの香りがはわっと辺りを包んだ
後ろを振り返ったけど誰もいなかった
眠りに落ちる頃までこの香りが残っていてほしいと思った なんか良い夢見れそうだ
[ 栃木県 ]
その川沿いに植えられた花がきれいだった
水の音とスニーカーの音が瞬間止まる
そんな瞬間がいっぱいあった
入り口の狛犬がとても大きくて啞然とした
建物も大きすぎて驚いた
老若男女全て吸い込んでいく怪物クラス
サウナ室もとてつもなく大き過ぎて立ち尽くした
ガスストーブが2つに加えてストーンの載せられた電気ストーブもあった 何これ
ベンチは左右ウイングとアリーナ席と3つに分かれている 何これ凄い
座る場所により体感温度は変わる
左側が熱かった 汗が止まらない
とりあえずあちこち座ってみた
どこも好き
少し灼けた羽目板の落ち着いた色も梁も好きだった
18,9℃位の水風呂は120センチほど深さがある
潜って泳ぎたかった しかしまだだ
隣に25℃位のぬるめの水風呂
お湯と水の境界線はどこなんだろうと浸かる
まあどっちでもいいや気持ちよければ
潜って泳ぎたかった いやまだなのだ
その先に太陽のタイル絵が眩しいプールがある
へむへむと急ぎタオルもハットもぶん投げてザブザブと入った
そしてうおおおお!とクロールした
念願の!念願の…
ふと我に帰り露天へ行き冷静にデッキで休憩した
泳ぐと疲れるのだ
でも最高!
内湯はお正月のおせち料理みたいだった
炭酸泉やら漢方やらヒノキやらバラエティが凄い きっと3日間楽しめる
露天も浴槽毎に色々名前が付いていた
全部浸かったけど大体同じ
天然温泉とあったが、僕にはよく分からなかった
良い水には変わり無いのだがスケールは少ない
伏流水が多いのだろうか謎を残してた
ヨモギの香りがするスチームサウナで蒸されながら
帰らなければいけないジレンマと戦っていた
その南大門という悪魔はゲーセンで遊べと囁いてくる
漫画読んでゴロゴロしろ
何なら寝てしまえ 明日の事は明日考えろ
焼き肉スンドゥブチゲカルビ…餃子とビールは文化ですと囁いてくる
何なら泊まれるんだよと……恐ろしい誘惑!
全然時間が足りなかった
きっと南大門はこんなもんじゃない
素敵な魅力がまだまだいっぱい
宿題をこなせなかった劣等生な気分で駅に戻り湘南大門ラインに乗った
ワンモアチャンス!ギブミーチョコ!おくれよ兵隊さん!と心の中で叫ぶ
車窓の景色はもう夜が傘を開いていた
寝過しながら新宿駅に着いた頃
雨が落ちてきた
空車のタクシーのエンジン音とクラクション
こんな砂漠みたいな景色を天国にするも地獄にするも僕次第なのだろう
砂粒みたいな人達の間を あの街でとっくに満ち足りていた僕は水に擬態してすり抜けて帰った
[ 栃木県 ]
そこから見える景色はどんな感じなんだろうと
知らない街の知らない風景
だからよく見ておくよ 黄色い路面電車に乗って
ホームの子供と目があった
僕が手を振ったら小さな手でふりかえす
景色に魔法がかかる
大きなベルモールの中のベルさくらの湯
僕は初めベルサイユの桜の略だと思っていた
船橋のクアパレスみたいな
とある魚のサ活を読むまでは
壁面には大谷石が使われていた
バリアフリーの迷路みたいなアプローチから浴室へ
和の意匠が置かれた落ち着いた雰囲気
バフリブの天井の下には丸太で組まれた梁
何だかとても良い感じ
温泉と井水を使用した浴槽にはそれぞれ泉質と濾過や掛け流しなど表記されていた
僕は源泉掛け流しの浴槽がとても好きだった
ナトリウムカルシウム泉 源泉温度も結構高い
ドライサウナはとても広くて大型のガス遠赤外線ストーブが一つ
天井付近の温度は90℃ 座面の奥行きは充分な程にあった
テレビがあってベンチは低くてリビングみたい
時間を忘れてメキシコの麻薬カルテルの番組を見ていた
野暮ったい けど落ち着く
出てすぐ横に水風呂がある
浴槽の他に掛け水の槽があって嬉しい
1メートルくらいの深さでとても心地良かった
他にもキンキン音が鳴る塩サウナと良い香りのするハーバルスチームサウナがある
ハーブの香りを胸いっぱいに吸い込んだ
時折フィーバーするけど怖いのは音だけ
優しい蒸気に包まれて良い気分だった
露天で外気浴した とても広くて贅沢な時間
少し空は曇っていたけど晴れた夜はきっときれいなんだろうな
寝ころび湯でゴロゴロしていたら
遠い街じゃなくていつもと変わらない近所の施設に来ている様な錯覚だった 変なの
岩盤浴も入りたかったな
後ろ髪を引かれるな これは
ショッピングモールの駐車場を歩いてまた路面電車に乗った
何となく見知った懐かしい景色の様に感じた
そして僕は川沿いを歩いた 南大門へと
[ 埼玉県 ]
480円…狂っているのか……?
狸に化かされた様な気分で券売機に小銭を入れた
葉っぱの入館券をフロントに渡す
フワフワしながら濃いハイさんのホーム
イルマー湯へ
平屋建てで床はフラット
高齢者にも優しい導線だ
小上がりを抜けると脱衣場へ誘う暖簾があった
ずっと天井が高い
照度は低く空気は落ち着いている
浴室へ入るとまた天井が高かった
アクアリゾートなんて格好良い横文字を冠しているけど、お醤油みたいな安堵を感じる場所
内湯の広い浴槽にはバイブラやジェット
水底に濾過ポンプの吐出
ビオトープのように水面が盛り上がる場所が好きだった
少し高い所にぬるめの替わり湯
皆丸い浴槽で向かい合って心地良さそうだ
あまりにも静かだったので「山手線ゲームする?」と言いたい気持ちをぐっと抑えてサウナへ向かう
ドライサウナには前室があり熱が逃げにくい構造だ
タワー式でとても大きい
下段に降りると何となく小人になった感
設置してあるサンバーニングのストーブはかなり燃焼能力の高い型だった
上段に座ると結構な熱さで汗が止まらない
壁面には一面抗火石が貼られている
多孔質で火傷しにくい素材
サウナ材としては羽目板等に比べるとかなり高価だ
出るとすぐ水風呂がある
18℃位の心地良い水温だ もう少し低い方が好みだけどヒートショック防止の為に設定温度を上げた様だ
お年寄りが多めの客層
元気そうにはしゃいでいたので大丈夫そうだが万一がある
命には変えられない
露天にはリクライニングベッド
おじいさんが4体幸せそうに寝ている
ライトに死んでいる様に見えて少し不安になった
左からおしいさん、おひいさん、おみいさん、もう一人のおひいさん
すると母方のおひいさんが蘇生した
生きていて良かった
事故が心配だった
なので安堵して寝転んだ
大きく開けた空の下で最高の外気浴を楽しんだ
炭酸泉の壺湯が3つ並んでいる
その内の一つにへむへむと浸かった
注がれて大分時間が経過したハイボール位の炭酸
腕に文字は書けない
それでも充分だった
広い空の下ぬるめのお湯に浸かっていると
頭の中で炭酸がぱちぱち弾けてジュワッとした
露天にはサウナが2つ 塩サウナとスチーム
どちらも時間を忘れる位にマイルドな心地良さ
寝湯に横たわっていると多幸感に包まれた
来て良かったな
こんな素敵な480円を教えてくれた濃いハイさんに感謝しながら施設を後にした
そしてこの先僕は全ての施設をイルマー湯と比較してしまうことになるだなんてその時は知る由もなかった
[ 東京都 ]
家を出て上野駅を降りた子供は喫茶店に入り苦いブラックコーヒーを飲んでいた
本当はクリームソーダが好きなのに
あの頃は背伸びをしたい年頃だった
それはコンクリートのカーテンに囲われながら
誇り高そうに今も建っていた
開発が進む東京のモダンな空の下
似つかわしくない
古めかしい唐破風屋根に懸魚
時代遅れの変わらないままの風呂屋
ずっとそのまま変わらないでいてほしい
綺麗なフロントとロビー
脱衣場は二階建て 階段を登ると格子天井が近くなる
蒼く澄んだ富士山のペンキ絵と熱い湯
ドライサウナは遠赤外線ガスストーブが強い熱をまき散らしていた
張替えられた座面と背板はまだ新しい
居心地の良い部屋だった 壁面の羽目板の灼けた色が好きだった
露天の水風呂は何となく地下水
バイブラの泡がぷくぷく浮かんでは
体温を奪い水面でまた空気に還っていく
親がまだ幼い子に風呂の入り方を教えていた
何処かで前にも見たような気がする
遠い昔にそんな事を教わった気がする
22世紀は託したよ少し手伝うからいや大分本気で頑張るから
もう十分に満足なのにまだ塩サウナまである
泥パックまで置いてあるランド!
寿スパランドってくらいの広い露天岩風呂
敷地の最大限度まで攻め込んだ中普請だった
オーバーフローがあればもっと良いのにな(ワガママの域)
水位計とリレーとタイマーで簡単に出来るから
奥には洞窟水風呂なんてある
以前は釜場だったのか 今は煙突は見当たらない
井水貯水槽の下のデッドスペース?
仄暗いそこはとてもワクワクする空間だった
少しはしゃいでしまった
そりゃまあだって大人だって昔は子供だったんですもの
あの時ナポリタンを注文してたらもしかして今はナポリタン伯爵だったかもしれない
なんていう下らない思考さえも
寿湯の水風呂はふわっと溶かしてくれた
ナポナポ
寿湯好きナポ
地球のアレルギ反応みたいな暑さも収まった頃
蕁麻疹みたいに急に広がった秋はいたずらっぽい風を吹かせていた
コーヒーにしようか はたまた甘いものにしようか
しょっぱいものにしようか
今日と過去と未来が交差する場所で僕は三択を決めかねていた
[ 東京都 ]
かが浴場のサウナ室はとても広く平等に暗い
ストーブには採石場みたいに沢山のストーン
ガードの下には空気の取込口があり熱気が対流
ロウリュがこの部屋を心地良い空気で満たす
分刻みで表情を変えながら
30分毎のミュージックロウリュがそれを助長する
ナントカゴッドチャイルド腐敗したこの世界みたいな曲が流れた
配管から大量の水がかけられる
室内を照らす赤いランプは救急車の赤色灯を思わせた
そういやこの人パチンコ屋の前で救急車蹴ってた?
照明の色が変わり突如ルーバーから風が送られた
ヒィィー!鬼アチィ!!ダメだ救急車救急車!
(上段なんかに座るからナリ)
セットリストを見ると全て月の歌
今宵は中秋の名月だ
昨日大好きな三の輪湯に行く前
妙正寺川の橋の上で見た月は綺麗だった
一生記憶に焼き付いてしまうほどに
閉業した梅の湯が遺した煙突の横に浮かんでた
でも上手く撮れなかった 手に入れられない
写真には写らない美しさがあった
今夜も月は出るだろうか
ハイロウズの月光陽光
発車のベルみたいなマーシーのギターが空間を切り裂く頃
僕はといえばストーブ横の下段の端にちんまり座っていた
今だけが生きてる時間なのになぜ待ってるんだろ
憧れも近づいてしまえば大したことないのかもしれない成りたいという誰かが作った幻のイメージ
幸せのイメージの中で溺れそうになる前に
価値がないと思っていた自分の中に流れる水はまだきっと綺麗だと思えたら、もっと などと汗を流していた
爆風が当たらない甘えんぼ席(?)でなんとか完走して水風呂へパタパタ逃げた
パンカールーバーは音が消えても風を撒き散らしていた
地下水100%掛け流しのシャワー
半開きの口に入ってしまった味はマンガンぽい味がした 飲んではいないけど
深くて冷たい12℃の水風呂から椅子が並んだ外気浴へ
お風呂も好きだった 奥飛騨の白い湯の花
漢方の温かいお湯も
電気風呂にも座ってみた
ギャーッ!捻れるなんか捻れる!10秒だった
かが浴場は楽しいものがいっぱいあるし無いものもいっぱいあるのが嬉しい
また来たいから まだまだ長いでしょ
飽きないと思うきっと
例えば1000年 1000年じゃ足りないか
出来るだけ長生きするから
[ 東京都 ]
そして僕はSAUNASに向かった
交差点はポンプのように人を四方へ押し流す
例えばこのすれ違う人達がみんな恐ろしい怪物だったら僕は今生きていないだろう
流れに押されるようにぶつからないように
えーと今日はまだ未踏のwoodsの日だな
ワクワクする心を忘れないで
受付で見たら奇数日のLAMPIだった!
そういえば7は奇数だった 小学生からやり直すか
いいのだって素敵なんだからアウフグース祭りやってるんだから!
MUSTAの無音の中照らし出されたサウナストーンの陰影が美しかった
仄暗い空間の中、上に設置された反射板は鈍い光沢
モノクロの満月のように
ラドルで一杯(奇数)ロウリュした
石の塔はそれを全て受け止め昇華させる
音と共に
MUSTAの木材は表面が塗装処理されている
光を吸い込み熱を蓄える
静寂の中で呼吸をした 熱が心臓のボリュームを上げた 脈が生きている証拠を刻んでいた
ここまで雑踏から徒歩5分(……奇数!)
ウサインボルトなら秒です
そんな素敵な物件です
敷金礼金ございません
スター諸星さんのアウフグースはウィスクを使ったものだった
その香りと蒸気は葉によって広げられ
僕の中に流れ込みとてもリラックスした
音に合わせ風を送ってくれる諸星さんは、なんかの精みたいだった
アロマが追加されSOUNDの室温は上がっていく
そのトントゥの様な笑顔とは裏腹に全身に浴びたのは声が漏れるほどの熱い風だった
時間をおいてまたへむへむSOUNDの部屋へ入った
熱波師たまちゃんのアウフにサワッディーした
エキゾチックなBGM タイをイメージした炎舞
僕らがタイの王族でたまさんが召使いという設定
なんと贅沢
鉄拳のネタを思わせる脱力感あるスケッチブックにはお品書きとありエンジェル、ピザ、ターン、おまかせだって
裸の王様達の躊躇ないリクエストに笑顔で応えカッコいい技を見せてくれた
笑わせてくれた 心からコップンカップだった
水風呂へ人が流れ込む
深く冷えた水の中に僕も立ちすくむ
ザバザバと音をたてるそこは平和な交差点だった
そして僕はSAUNASを後にした
横断歩道を渡りながら、例えばこのすれ違う人達も何処か根っこで繋がっているのだと思いながら
きっとどこかで
[ 東京都 ]
そして僕はSAUNASを後にした
まどろみから醒めたばかりのようにフワフワと
年中作りかけの街を行く
何でもありそうで何もなく
何処かに通じている様で
何処からも遠い場所
でも白く綺麗に見えたのは天気のせいか
ともかく体は軽いララララン
残響が未だ離れない
SOUNDの部屋に反響し広がる音
まだ聴覚をくすぐり続ける
その音はリラックスや癒しなんて類いではなく思いっきり持っていかれるヤツだった
White Light/WhiteHeatみたいに
湾曲した反射板とこの部屋の構造は
ロウリュされた熱を、ストーンが奏でる音を増幅しすぐさま伝達した
水面に落とされたオイルが広がる様に
背中はBEDSAUNAの熱をまだ残している
オートロウリュされた時足の先がヒリついたのを
身体全体に浴びた蒸気の感触をも
天井は低く、屋根裏部屋みたいなワクワク感が離れていかない
浅く寝転がれる水風呂は頭から熱を奪っていった
MUSTAの暗闇の中
ストーンの積まれたIKIストーブに当てられていた光それは矢だ 僕の視覚だけではなく僕のハートに刺さった
静寂が肩に手を置いてきた
ケロサウナの立ち枯れた荒々しい感触をこの手がまだ覚えている
ラドルですくった木のアロマをMISAが気体に含ませた
どことなく樹木の味がする空気
フィンランドのサウナ小屋みたいだった
深い水風呂の湖の様な水圧と、しんとした冷たさが心地良かったと脹脛が覚えている
ウッドデッキに座ってルーバー状に組まれた天井の先の白い空を眺めていた
グレーを基調とした空間に所々あしらわれた木材が活きる
冷やされ感覚の少なくなってしまった身体が
いつしか自分に戻された頃
植栽の部分から突如ミストが噴射された
辺りは乳白色の風景に包まれる
樹木が凍ったように影を纏っていた
北国の朝は放射冷却によりしばしば濃い霧が出る
懐かしい錯覚
僕は霧の朝が好きだった 幻想そのものだから
少しだけここが山手線の駅だなんて忘れていた
普通じゃない 何もかも
そういえば温度なんて気にならなかった
時間すらも(延長料金に注意!)
確かにそれは世界を美しく変えた
壁に設置された「サ」のデカい文字が
いつでもどこへでも飛ばしてやるよ平日のほうがもっと安いぜなんて言った気がした
坂の多い谷底の街 雨があがると暗渠の上に人が注ぎ込まれ嵩が増え対流しはじめた
次ここを歩くのはまたSAUNASに来る時かな
反対側のwoodsの方が好みの様な気がする
Moimoi!良い休日を!