2020.07.27 登録
[ 東京都 ]
人の循環器をエンジンに例えるなら、水冷単気筒エンジンとなるだろう。動物の中でも人は持久力に強いとされるだけあり、アイドリング時で70回転程度とは如何にも低燃費である。ただこれは一般人であり、発展途上国の経済を支えるような連日連夜過積載で過ごす私のエンジンは別だ。ちょっとしたスポーツや階段でオーバーヒートを引き起こすのである。最近はケミカルにも手を出しているが、荷台にくくりつけた荷物を下ろすほかに根本的解決法が無いのは周知の事実だ。まるで脂身たっぷりのカルビのような人生、美味しそうに焼ける鶏肉を横目に一瞬で焦げて紙ゴミと一緒に纏めて捨てられるのが関の山である。
そんなデb…失礼ぽっちゃり系が健康な方々と同じペースで楽しめるのがサウナである。熱ければ熱いほど両者の出るまでの時間差は少なくなる。道具に頼ればさらに差は縮まり、発揮する時と場所を完全に間違えた根性によって、時に出ていく背中をドヤ顔で見送るといった珍しいことも起こりうる。
と汗をかけば健康に近づいていると勘違いをしている私は寺島浴場へとやってきた。時々行く中村浴場と先月初めて暖簾をくぐった大森湯、そして誰が言ったか墨田区にキラリと光る赤い閃光こと寺島浴場はブルーな看板を目印に住宅街に一歩踏み込んだ静けさの中にあった。
まず脱衣所から良い香りがする。椅子に座ってリラックスしているおじさま方の表情が良い。期待が高まる。
浴室、ぶわっとさらに良い香り。薬草の湯らしきものがあったので多分それかと思う。まずは全身を一度洗いして湯船に浸かる。湯温もしっかり熱い、心拍数が上昇を開始しているのが分かる。
サウナはかなりコンパクト。大森湯も中村浴場も遠赤外線式ストーブなのに対してこちらは対流式だ。なので本来熱は上から降ってくるはずだが、上記の理由により普通に正面から熱い。というより四方八方からストーブの熱が乱反射して襲いかかってくる。昭和歌謡がレクイエムに感じる。玉汗というよりナイアガラだ、街中でこれだけ汗をかいたら職質レベルだがサウナでは許される。サウナ万歳、寺島浴場万歳。そのまま昇天したら本当に事件になるので水風呂へ避難した。
水風呂はキンッと冷えている。故に長居する方はそんなに居ないので水風呂難民は生まれ難いと思われる。新鮮な水の香りはいつ嗅いでも良い。露天からの森林浴の香りに誘われて外に出る。
石の椅子にペタリと座り深くため息をつく。露天には数人、皆静かにこの時間を楽しんでる。ドアが開くたびに喧騒が漏れて湯気と一緒に消えていく。霧散していた思考が徐々に纏まり始めるこの瞬間こそ、外気浴の醍醐味であり、自我と思考の分離を体感出来る数少ない機会だと思った。
[ 神奈川県 ]
旅の始まりはダンディロウリュ
ノーベルで臨んだら全く歯が立ちませんでした、毛根が燃え尽きるかと思いました。
あれだけ熱いと前日の夜に何を食べたかなんて関係ないですね、7時ごろから腹がグーグー鳴り始めました。退館後は登山隊の皆様とぎょうてん屋へ、ツーリングに必要なカロリーを摂取しました。
[ 埼玉県 ]
どうにも膝の関節が外れているようで湯治に来た。原因は明らかであるが、それはそれこれはこれと肉汁うどんを食す。接種したカロリーはサウナで消費すれば良いと思っていたが、ここのサウナはそんなに熱くない。10分でも20分でも入れるのでのんびりダラダラと過ごす。
鏡に映った姿を見るに首から下は七福神のようであるが顔つきはどうも疲れてる。膝の痛みと将来の不安と様々な感情が見え隠れしている気がする。眺めててもしょうがないので寝転がり湯で天体観測をしていたら、いつの間にか1時間ほど寝落ちしていた。
風呂から出た後に天気予報を調べると来週末の天気が雨から曇りに変わっていた。これでツーリングに行ける!吉報は寝て待てとはまさにこの事だろう。
明日の朝にはさらに好転していることを願いつつ、ジョッキのアクリを一息で飲み干す。
[ 東京都 ]
誰が呼んだか東の大森湯、西の中村浴場。東京都二大灼熱サウナである。
普段は100℃程度のサウナで上段下段と縦横無尽に体感温度の変化を楽しむ私だが、時々無性に熱くなりたい時がある。今日なんかはまさにソレで、昼過ぎに仕事の先輩に連絡して予定を合わせて貰った。業界的にも年齢的にも遙か上な方だが、こうして私のわがままに付き合ってくれる。そんな素晴らしい方が灼熱のサウナで悶えるのを是非見たいと思って誘ったが、当然のように「ヤバ森ってやつか!」と返信があった。流石は大森湯、東のエリアでブイブイ言わせてるみたいだ。
大森湯は一見普通の銭湯である。別に壁から蒸気が漏れたり赤く光っているわけでもなく、閑静な住宅街の中にひっそりと佇んでいる。駐輪されている自転車の数から人気店なのは伺えるが、浴室から大声が漏れてくるわけでもない。なんとも落ち着いた雰囲気を纏っていた。
中に入るとサウナジャンキーズのロックな暖簾がお出迎え、ここで初めて『ヤバ森』が公式なフレーズだと理解する。ファンたちが勝手に呼んでるのではなく施設側が認知して営業をしている事実に武者震いをする。
脱衣所の雰囲気も良い、ここもほのかに柑橘系の香り。ロッカーを探して奥まで行くとサウナ用の休憩室がある。しめしめ後で使わせて貰おう、とにんまり着替える。シャンプー類無し、私の粒揃いな風呂道具が火を吹く。
シャワーの水圧が低いがモーマンタイ、体の泡は桶にお湯を溜めて流す。足元に伝わる湯船のお湯が明らかに熱い、期待が高まる。
大湯船は我がホームとほぼ同じ湯温に思える。馴染みのある体感温度、一気に肩まで浸かるとハヒーと声が漏れる。これを幸せと呼ばずに何というのか。隣の日替わり湯はレモンの湯だった、脱衣所に漂っていた香りはこれかと浸かると猛烈な熱さに驚く。脳が一瞬拒否したが、一気に肩まで浸かる。指先に電気が流れたような痺れ、横隔膜あたりにマグマ溜りが出来て喉の奥から噴火しそうだ。プレートテクニクスが身体を外に押し出そうとするが、我慢して30秒数えて出る。
水風呂は2人用、スンと冷たい。明らかな水質の良さ。ガブガブ飲みたいけど我慢。この冷たさはサウナの熱さを予感する。冷えすぎないうちに出ていよいよサウナだ。
宀のようなサウナキーでエデンの扉を開く。聴こえてくるのはJ-pop、扉の枠を超えた瞬間に四方八方から熱の圧力が襲ってくる。一瞬で頭皮が熱くなり毛根から悲鳴が上がる。
1セット終了時には既に全身甘みの斑点だらけだった。
先輩も同じでお互いに身体を見て笑い合う、幸せな時間がそこにあった。
[ 静岡県 ]
ツーリングの〆は鷹の湯。
バレルで焼かれるも良し、サウナでまったり日夕アニメを見るも良し。湯船に限界まで浸かっても…それもまた良し。キンキンに冷えた水風呂がのぼせかけたゾンビたちを徹底的に冷やしてくれる。タマンネー!
バレル内で某常連さんと偶然偶然出来たり、とても内容の濃い1時間でした。
安全運転で帰ります!ありがとうございました!
[ 東京都 ]
バイブラが浴室に響く。
サウナや銭湯に通い始めて5年ほど経つが、最近になって入浴中に聞こえる『音』の素晴らしさに気付いた。
ゴウゴウと勢いよく噴き出るジェット水流を腰で受け止めるおじさん、人の肌にぶつかり上下左右に広がって泡となる。人の肌は浴室の中で1番柔らかいからか、水面に出る時には泡も丸くなりポコポコと音を立てて弾ける。
時にジェット水流の作動ボタンを押したまま、途中で何処か行ってしまう方もいる。そうなると水流は風呂の淵まで直進してタイルに当たる。タイルの目に沿って泡は広がり、パチパチと不機嫌そうに弾ける。
ケロリンの桶がカポーーンと床に落ちる音、冷えた体で湯に浸かるおじさんの呻き声。サウナから聞こえる常連様の談笑と水風呂から溢れる天然水の滝。
ちょうど鳳凰を中心に背中を向けて風呂の淵に座る、ここが第二喜多乃湯の中心だ。四方八方から音が湧いて湯気と共に天井まで昇り、そして雨のように降ってくる。まるでオーケストラを聴いてるような気持ちになる。
この音を録音して寝る前に聴きたい。温浴効果と合わせて、睡眠の質がさらに向上すること間違いないと思う。
[ 東京都 ]
斉藤チーフのラストロウリュでした。
ちょっと泣きそうになりました。
新天地でも直向きで情熱的な風使いとして活躍されること間違いないでしょう。
ありがとうございました。
[ 東京都 ]
大当たり、神施設。
噂よりも空いてたのは平日だから?
サウナと水風呂2つと熱湯が隣接してるのも良い、結局そのユニットに没頭しすぎて露天エリアの湯船にはほとんど浸かれなかった。
飯もうまい、特に鰯明太は下戸な私でもアルコールを所望したいほど。ドライバーなので飲めないのが残念だった。
次回は玄関の前に自然に湧き出るように出現して、サウナ後に大量の鰯明太とアルコールを摂取したい。
また来ます。