わずかばかりの意識の中で
君は何を考えたのか
You're king of kings
立たないでもうそれで充分だ
おお神よ 彼を救いたまえ
(アリス「チャンピオン」)
自分なりの勝負が近いとみて、大楠公にゆかりのある潮音院に祈りを込めに行きました。
観音像に拳を見せて、さびしそうに笑ってから濱の湯へ。
いろいろと考えることは多かったのですが、
濱の湯の海草風呂、漢方薬草風呂、サウナに入ると、
もうどーでもよくなって。
外気浴も気持ち良くて、
やがて私は静かに倒れるように寝落ち。
疲れて眠るように、っか寝ましたが。
わずかばかりの意識の中で、
私は何を考えたのか。
そう、風呂上がりのビールが、
King of kingsだと。
単純なことじゃないか。
風呂上がりに私は稲妻のようなスピードで生ビール大を購入。
遠くで汽笛を聞きながら、黄金色に輝くビールを喉に流し込みます。
うまさが私の体を突き抜けた。
あれ、悩んでたことってなんだっけ。
おー、そういうことか。
帰るんだこれでただの男に。
帰れるんだこれで帰れるんだ。
おー、と言いつつほろ酔いで帰宅しました。
男
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「青の時代」の青についてのピカソ自身の言葉を、
私は、ピカソの文献のうちに見附ける事は出来なかったが、
「彼は、この青について時々非常に昂奮して話したことがあった。
その話し方には祈祷者の洩す吐息の様なものがあった」
とサバルテスは書いている。
(小林秀雄「近代絵画」)
小林秀雄の言葉を借りると、
ピカソの青は、明るい光と色の氾濫していたパリの画壇に凡そ不似合いな憂鬱な色調であると。
そして、時空と場所は代わって今日の小浜の濱の湯です。
青という色がこれほど多幸感に充ちているとは。
空の澄みわたった気持ちの良い青色。
そして空の青色をいっぱいに受けて鮮やかに輝く海。
そして、内風呂のかわり湯も青でした。
クール系のメントール配合の入浴剤が、
夏祭りのフラッペのブルーハワイを思わせる青だったわけで。
サウナも5セットと満喫。
ととのいながらながめる濱の湯の「青の時代」には憂鬱という言葉は似つかわしくありません。
ピカソも青の時代にサウナに入ったらよかったんだよ、たぶん。
風呂上がりにビールを飲みながら、
海と空をぼんやりとながめていたら、
心地よく酔ってしまって、
気分と頬が「ばら色の時代」に移行しましたが。
男
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