蒸スカ

青いビート板が廃止された為サウナマットはぐちゃぐちゃ。まるで焼く前のフレンチトーストのようだ。サ室ではジブリ作品のオルゴールメドレーが流れていた。天空の城ラピュタはまだか、まだなのかと耳をすますもディズニーメドレーに突入。アラジンのテーマソングを聴きながらととのったのだった。それはそうとさっきから尻がかゆいのは気のせいだろうか。かゆいおみやげが不用な場合はマイサウナマットは必須だぞ。

ヒノキの香りにふわっと包み込まれる高温多湿のフィンランド式サウナ。サ室の至る所に雑巾があり各自で座面を拭いてから退室する独自の様式が根付いている。サウナマットが敷かれていないため店員が頻繁に雑巾を交換することで清潔が保たれているのだ。シミ１つない座面は常連に大切にされている証拠といえる。ぐるりと渦巻き状の壁で仕切られた水風呂に加え整い椅子も複数あり良質なととのいを得ることができた。非常に優れた泉質なので最初に湯通しをしない手はない。茶色いお湯でいかにも身体に良さそうでしたぞ。

岩盤浴利用でチェックイン。この施設を楽しみ尽くすにはこれでもかというぐらいの休憩と仮眠、そしてバケツ3杯は呑む勢いの水分補給が必須だ。私の場合は三階の灼熱ロウリュが終わる度に二階の浴場まで戻って水風呂と外気浴を交えるようにしている。ダラダラと三階のクーラー室で身体を冷ますよりこっち方がパキッとメリハリの効いた温冷交代浴ができるからだ。最終仕上げにドライサウナで蒸しあげて二階の外気浴場でととのった。合間に岩盤浴を挟んだおかげで身体中の水分がごっそり全部入れ替わりましたぞ。

パステルカラーを基調とした市松模様のタイルがどこまでも続くメルヘンチックな大浴場。サ室はサ石が乗っかったクラシックスタイルの電気ストーブ式サウナ。源泉の温度低下により温泉から沸かし湯に変更されていたものの水風呂・外気浴完備でサ活に専念するには申し分ない環境だ。特に外気浴場は直射日光が射し込む作りで日中は肌を焼くにも最適。古き良き平成メルヘンがここにある。

連休初日にも関わらず駐車場はガラガラでハニカムサウナに一人だけになるタイミングが何度かあった。今週は男湯の内サウナがスチームサウナの週だったのが原因とにらむ。良くも悪くも真面目で堅実なスチームサウナゆえ男性常連客にはいまいち不人気なのだ。しかし明日からいよいよドライサウナのターンに入る。常連客が戻ってくるぞ。心してかかれ。

ikiストーブとボナサウナのダブル熱源で蒸してくれるパワフルなサ室だ。スピーカーからソルフェジオ周波数の電子音がモワ〜ンと流れストーブの加熱ノイズと合いまってちょっとしたエレクトロニカサウンドを聴いてるようなトリップ感が楽しめる。さながらOvalやレイハラカミ氏の楽曲に通じる浮遊感。もちろんikiストーブの醍醐味であるロウリュも可能。ラドルで水をかけた後は砂時計をひっくり返すのをお忘れなく。これは連続ロウリュでサ石を冷しすぎないための目安であり言うまでもなく砂時計の砂が無くなるまで次のロウリュはおあずけだ。

受付の際にサウナを利用する旨を伝えると尻の下に敷くビート板を貸してくれる。これを借り忘れると後でピンチになると思った方が良い。サ室に設置された年季の入ったベンチには所々釘の頭が浮いてる箇所がありうっかり尻に触れようものならブルースリー張りの奇声を上げてしまうこと間違いない。ホ熱チャァ！よりによって尻に当たる位置に金属製の釘が使われているというトリッキーな仕掛けに腰を浮かせて驚かされることだろう。ちなみに私はこれで三回ほど天井まで飛び上がった。

相変わらず露天に整い椅子は設置されていない。ここまで徹底して利用者の要望を無視する姿勢に施設側の強い拘りと意地を感じる。貴様らにテンプレ通りの整いをさせてたまるか。床に寝っ転がって外気浴しやがれ。そう怒られている気分になりつつも単純にサウナに理解がある従業員が居ないだけなのだろう。山一つ越えた先のホームセンターで整い椅子を買ってくれるだけで良い。聞いているか、きんぱち先生。今はただ海に向かって3年B組と叫ぶほかない。

一昨日、初回でサ活をしたものの週末の大混雑と重なりととのえないまま戦線離脱。これは何かの間違いだ。こんなはずがない。今度こそバッチリととのってみせるぞと満を辞して平日の空いている時間帯にリベンジ。今日は今日とてサ室でぺちゃくちゃ喋る先客とエンカウント。設備や内装デザインは非の打ち所がないおハイソな施設だが、それゆえにパリピ客とのエンカウント率が異様に高いのかもしれない。こればかりは運が悪かったとしか言いようがない。今度来る時こそ良い思い出を残したいと切に願う。