鼻眼鏡

本日、男湯は大海。英語で言えば、ビッグシー（バカ訳）であります。

サウナの前にジェットバスに入るのがこのところのルーティンなのでありますが、こちらの水流は中々に凄まじく。ジャリもといお子さまをもみくちゃにせんばかりの勢いでもって、噴出しているのであります。

そんな水流をまともに受けては堪らないので、くにくにと小刻みに身悶えるのでありまして。それはさながら、ダンスフロアに蠢く一輪のダンシングフラワーのようでありましょう。

サウナ室は相変わらず、テレビと明るさとイカれたストーブの轟音と高熱による暴力的な陽の世界。まるで、オンボロ船のボイラー室にいて、これからこの船で嵐を越えて離島へ薬を届けに行かなければならない。そんな石原裕次郎の冒険活劇のような気分にもなるのであります。へへっ。

翻って水風呂は、しきじの優しく柔らかな水質とは対極的に、ひたすら硬く感じるのでありまして。それはさながら、セメント。いえ、生コンであります。冷え冷え。故にカチンコチン。

聖地から戻った一発目は、ここと決めておりました。やはり、馴染みのところは愛着やら依怙贔屓やら何やら、遠くのバラより近くのタンポポ精神によって、より一層輝いて見えるものでありました。

本日も、素晴らしき哉、お風呂！

千葉から静岡へ。聖地巡礼というものを、まさか自分がすることになるとは。ちょっと意味は違うのでありますが。

薬草サウナ、カレーを思わせるスパイシーな香りであります。「後でカレーを食べよう」と、しきじの水風呂に堅く誓ったのであります。

水風呂を終えて休憩中。
見上げると、天井についた沢山の水滴。照明を受けて光るそれは、夜空に燦然と浮かぶ星屑を思わせるのであります。

意識は空に吸い上げられ、宇宙の端を揺蕩い。とりとめのない思考が浮かんでは消え浮かんでは消え。そもそも何も考えないことが、最も自然と呼べるのかも知れないのであります。

カツカレーを食べて休憩中、道すがらに海老名SAで見掛けた中部電力の方々を思い出し、不意に涙が。彼らは皆、休日返上で、私の故郷である千葉の電力復旧をしに来てくれていたのであります。仕事だから云々ではなく、実際にしてくれたことに対して深く恩義を感じているのです。

私が直接出来ることなどたかが知れております。静岡へ来て一円でも多くお金を落とすことで、微々たるものながらその恩に報いたいのであります。

そんな感傷的な気分も、休憩所に響く坂上忍の声に掻き消されました。
２台のテレビから響く、坂上忍。

この問題だいだいだい……
どうなってなってなって……

それでも、しきじは天国への階段、いえ、天国そのものかも知れません。

本日は、素晴らしきお風呂で御座いました。

本日、男湯ははごろもでございました。

サウナに通い始めて、早一年が経とうとしております。
まだまだアカチャンな小生ですが、去年のことを思い出し、妙にノスタルジックになったりするのでありました。

本日も、良いお風呂を頂きました。

本日は、どことなく地方の市民プールを彷彿とさせるタイル貼り露天風呂が素敵な、羽衣でありました。

久々に、妖怪水まきじじいが出没しておりました。

～妖怪水まきじじい～
出没地域：日本、千葉北西部
特徴：我が物顔で洗面器を持ち歩き、水風呂入浴時には水をひたすら外に撒き散らす嫌がらせをして来る。他の客はとても居心地が悪くなるが、水風呂の温度を下げてくれるいい面もある。
縄張り意識が非常に強く、見慣れない客には睨みを効かせている。熱さに強いわけではないらしく、水風呂とサウナを出たり入ったり忙しい妖怪である。

（仲間の妖怪：陣取りおやじ、椅子寝じじい、汗鳴らし男、他多数）

本日、停電地域からもお越しのようで、そこそこの盛況。ジャリもといお子様と戯れている、子供心を忘れていない大きなお友だちもといお父様もいらっしゃいました。１日も早く、普段の生活に戻れますように。

本日も、素晴らしいお風呂でございました。

大停電の夜に（て言うか昼から）、みどりの湯は超満員。難民キャンプ状態であります。

それにしても、ご老人がたくさんおりました。少子高齢化とは言え、比率が過疎化の村が如しであります。もしや、停電の影響で、近所の老人ホームの電子ロックが解錠され、野に放たれたのでありましょうか。

そんなご老体の一人が、ジェットバスへ。立って水流を身に受ける、割かしハードなタイブであります。
水流に正面から立ち向かい、巻き上がる水しぶき。飛び出る顔。その姿は、まるで三途の川の流れに逆らっているかのようでありまして、小生は笑いを、いわんや涙を堪えるのに必死でありました。

人が増えると、秩序が乱れるものであります。しかしみどりの湯は、それなりに平和でありました。椅子や板の間がオブジェで埋め尽くされているのは、ご愛嬌。

本日も、良きお風呂でございました。

「これより、皆様へ熱波をお届けします。
熱せられたアロマミストが、発汗を促します」
（ﾊﾞｧﾝ……ﾊﾞｧﾝ……ﾊﾞｧﾝ……ﾋﾞｬｧﾝ!!!）

塩サウナの正午ロウリュウから、始めたのであります。

かつては
「あんなので喜ぶのは、赤ちゃんだな」
などと思ったものでありますが、出入り口付近に熱波が押し寄せることを知ってからこっち、すっかり気に入ってしまった訳でありまして。熱波と霧に包まれ、小籠包よろしく蒸されるのであります。

他方、サウナ室のロウリュウは少し物足りない感じではありますが、その後のマット交換を挟んでから入室すると、アロマと熱気がまだ残っておりまして、これはこれで中々良いものであります。

それにしても、夏場はデッキチェアが仁義なき争奪戦なのであります。正に椅子取りゲームと言えましょう。勝てない時は、オブジェが椅子の上に乗せてあると思うことで、無念さを緩和せしめるのであります。

本日、小生もなんとか一度だけ椅子取りゲームに勝利したのでありますが、正直……日差しが暑いだけでありました。リラックスの欠片も感じられません。勝利の味は苦いものでありました。

周りはどうなのかとちらと見てみると、小生以外は全員日差しに背を向けておりました。

その体表には、デッキチェアの鱗模様。さながら、半魚人（マーマン）であります。

つまり、彼らはみな、稲毛海岸に打ち上げられた半魚人。リトルマーマンだったのであります。思わず口ずさむ、アンダーザシー♪（ｱﾝﾀﾞ-ﾀﾞｼ-）

なればこそ、なんとか陸に馴染もうとしていたもののうまくいかず、きっとあそこで休養していたのでありましょう。なんとも、不憫ではありませんか。

小生の立ち去り際、デッキチェアに水を掛けるついでに、マーマンにもちょびっと飛沫が掛かるようにしてあげたのであります。エラ呼吸では辛かろうと。

その時、マーマンの鋭い眼光が小生を睨み付けて来たのであります。
どうやら、塩素の混じった水はお気に召さないご様子。以後、気を付けるのであります。

余談ではありますが、小生の本日のロッカー番号は193（いくさ）だったのであります。

本日も、良いお風呂でした。

「まったく、良いのは名前だけだねぇ！」

そんな下馬評が、とあるスーパー銭湯のなかで響いておりました。

その名も、極楽湯は稲毛店。本日、数ヵ月ぶりにお邪魔致したのであります。

こちらの店舗は、作りが良いのでしょうか。店内に一歩踏み入ると、まるで温泉旅館に来た心持ちに。ひょっとして自分は、お腐れ様なのではないだろうか……などという疑念が生まれ出ずるのであります。

本日、バディを組んでいる方やグループの方、家族連れのジャリもといお子様等が多く、椅子の空いていないことが間々ありました。

そんな時にはおもむろに水をかけて
「おや、失礼。ずっと動かないからそういう椅子なのかと思いましたよ」
などと出来れば、きっと痛快なのでしょう。

しかし、鶏の心臓（チキンハート）を持つ小生は、何も言えず。座れる場所を求める難民（ウォーカー）と化したのでありました。

少々がっくり来ながら浴場を後にしようとしたとき、見知らぬおじさんが何か呟きながらそっと肩に触れてきました。
「もしかして、私たち（のタオル）、入れ替わってる！？」
ということではなく。
知り合いかと思い間の抜けた愛想笑いを浮かべたら、やはり知らないおじさんで。その見知らぬおじさんは、そっと露天への引き戸を閉めました。
どうやら、露天への扉を閉めてくれと言うようなことを申されていたようであります。

人のことをどうこう言う前に、自身を省みなくてはなりません。そして、周りの状況をひっくるめて楽しめるようにならなくては……己の未熟さを痛感した、天国極楽シュラシュシュシュ、であります。

本日も、良いお風呂でした。反省。

夜、外の岩場に、フナムシ。

磯の気分になったのであります。

伸べ2日間の利用で、

昼過ぎ（15時～17時）
↓
夜（22時～24時）
↓
朝（8時～9時）

と入りました。
朝が一番混んでおり、ととのい椅子満席はもちろん、洗い場待ちの方もちょくちょくおられました。
通勤ラッシュは風呂場から！ 山手戦線異状なし！ であります。

ところで、浴場のロフトにあるアカスリ、マットの敷き詰められた螺旋階段を昇って行くのでありますが、なんだか昔のテレビ番組のようでありました。

本日も、良いお風呂を頂きました。

本日は、半年に一度、旧友と上野でくっちゃべる日であります。

折角の上野、9月8日に閉店してしまうとのことですので、ダンディさんへお邪魔したのであります。
北欧は人口密度がインド状態になってそうってのもありますが。

とまれ、楽天トラベルで予約したデラックスカプセルでチェックイン！　であります。

サウナ、温度計は110℃を指している割には大したことないなぁ……

と、思いきや、であります。

上段のストーブ寄りに座れば、半身が灼かれてヒリヒリするのであります。痛いほどではありませんが、暑いというか熱いのであります！　まぁす！

このまま続けていれば、左半身だけが男らしく鍛え上げられ、さながらあしゅら男爵が如き風体に。次からは男湯と女湯どっちに入ればよいのじゃ？　そんなありもしないことで悩みつつ、水風呂を求めてさ迷ったのでありました。

水風呂、水温計は16℃を示しておりました。これはとても助かるのであります。

古池や　おやじ飛び込む　汗流せ

で、あります。

残念なのは、外気浴スペースがあってないようなもの、であったことであります。ととのい椅子が露天スペースと洗い場に各１脚ずつという寂しさに、小生の心はロンリーロンリー切なくて、壊れそうな夜を迎えるのでありました。

とまれ、あのウェルビー栄と言えども外気浴スペースは無く、デッキチェアがあるのみだったところからしまして、これはカプセルホテルの宿命なのかも知れませぬ。

そうこうしているうちに、飲み会の時間なのであります。
酒は軽めにしておいて、寝る前と寝起きのサウナが楽しみで楽しみで震えるのであります。

本日も、良いお風呂でございました。

お盆も終わり、世間が軽い絶望に包まれる折であります。

そんな怨恨の念を晴らすが如く、サウナ室のストーブは唸り声を上げて灼きに来るのであります。
ストーブと向き合う座列に座ると……容赦なく襲い来る遠赤外線（？）

じりじりと灼かれていると、自身がまだジャリもとい児童であった時のことが走馬灯のように頭の中を駆け巡るのであります。

……冬場、ストーブに近い席が猛烈に熱かった。焼いた髪の毛や爪は臭かった。濡れたものを干すのには金網フェンスが便利だった。揚げパン固くて箸折れた。

とりとめのないメモリー、なかなかにときめきません。

水風呂を終えて露天スペースへ行くと、外のうんていでは、懸垂をする若者が二人。何やら如何わしい事態にハッテンするのではないかと冷や冷やしながら見守っておりましたが、何事もなく。

夏場には、外のととのい椅子やデッキチェアが若干奪い合いの感がありますが、そこは笑がおの湯ですので、笑顔で譲り合いましょう。

本日も、いいお風呂でした。

今宵は月が大変綺麗なので、みどりの湯へ伺いました。

（本当はGoogleライブ情報によると近隣の他店舗が軒並み混み混みであり、比較的マシそうなみどりさんを選んだ訳でありますが、野暮なことは言わないのが大和男子の約束であります）

本当に、今晩の月は夜空に映え渡っておりました。

かの文豪、夏目漱石先生の名訳にも納得なのであります。

曰く

I love you.
（月が綺麗ですね）

I love you.
（塩サウナが素晴らしいですね）

I love you.
（水風呂の滝の飛沫が最高ですね）

I love you.
（露天の椅子と体が一体化して離れませんね）

思わず、

ジョーン！
ヨウコー！

と叫びそうになるほど、
この世は、愛に満ちておりました。

I love you.
（本日も、いいお湯でした）

太陽がいっぱいだ。


連日の猛暑に負けじと、ぐぉんぐぉんと唸るストーブ。

靄の漂う水風呂。

水の音が響く外気浴。行き交う電車の音も混ざって心地よい。


本日も、素晴らしいお湯でした。

下志津の　鷹狩りの湯に　蜻蛉舞う

改装以来、2度目の訪問であります。

サウナ室と屋外の板の間から、以前ほど木の香りがしない様で、残念であります。

しかして、やはりここの露天（外気浴）スペースは解放感が素晴らしく。見上げればそこには千葉の青空が。遮る屋根は無く……暑いのであります。

さらには敷き詰められた石も熱せられ、小生がジャリだった頃のプールサイドを思い出し。
おさない、かけない、しゃべらない。
関係ないことを思い出しつつ、抜き足差し足忍び足。熱さは変わらないのに、ゆっくり歩いてしまうのは何故でありましょうか。


日光と焼け石に追いやられ、日陰を求めてウォーカーよろしくさまよう体でありますが、そんな私を救ってくれたのが、三度笠なのであります。

かつて、時の将軍が鷹狩りにこの地へ訪れたことに肖り『鷹狩りの湯』と名付けられた、天然温泉。そこに浸かった後で三度笠を被っているのも、何だか風情を感じるのでありました。

ところで、この天然温泉のお湯は濃い茶色でありまして。天つゆのようであります。そこに浸かる気分はさながら、天ぷら。ドライサウナでカラっと熱せられた身には、ちょうどいいのかも知れません。

今回で、10枚綴り2冊分の回数券を使いきってしまったのであります。
悲しみに明け暮れながら、よそのサウナへお邪魔する計画を立てる次第であります。

本日も、素晴らしいお湯を頂きました。

よいしょおよいしょお！
(ﾖｲｼｮﾖｲｼｮ!)
よいしょおよいしょお！
(ﾖｲｼｮﾖｲｼｮ!)

で、お馴染みの、狼龍（ロウリュウ）！ であります。だいたい２ヶ月ぶりに、蘭々へお邪魔致しました。

ロウリュウ（というか、うちわアウフグース）は20:30の会に参加。サウナ室に入るのが遅くなり、最前列、テレビの横。

ぬるいです。ぬる熱いのであります。これならば、冷え冷えの室内から灼熱のコンクリートジャングルへ躍り出てくる昼下がりのサラリーマンの方が、暑さに耐えているでありましょう。

水風呂、夏場は17.5℃にする模様。欲を言えば、もう１℃低い方が好みであります。

それにしても、屋外のデッキチェア占有おじさんと爆音テレビには閉口でありました。ぷんぷん！ であります！

一方で塩サウナのオートロウリュウが何故だか熱い……そうか、風呂で温まってから入ったからに違いないのであります。

そんなわけで、本日も良いお湯を頂きました。