NEW浴NEW浴

毎日交代でサウナ記事を書いていく毎年恒例企画のアドベントカレンダー2021にて、「ケツ焼き」という新しい概念を提唱したねぎさんによるサウナの新しい概念を追求していく連載。

どうもこんにちは。最近髪型を坊主にしたらロウリュに対する防御力が低下しました。ねぎです。あれ大体上からやってくるもんね。

会社の若手にサウナ好きのやつがいましてね、こんなこと言ってやがったんですよ〜
「外気浴が無いなんてありえねぇっすね。僕は外気浴スペースでサウナ施設を選びます。」

なーーーーにーーーぃ！？外気浴ぅ！？

漫画家・タナカカツキ氏によって広まり、我々に与えられた方程式　

サウナ→水風呂→休憩(外気浴)

それまで漠然としていたサウナの入り方が大衆の中で明瞭になり、ハマる人が続出したのがサウナブームの始まりだと思っている。その中で休憩は外気浴なのがベストという風潮があるんだろうな。

さらに最近では課金制外気浴スペースまで登場しているらしい。世は大外気浴時代！？

もちろん外気浴が気持ちいいのはわかるけども・・・

でもええやん！外気浴じゃなくても！！銭湯とかサウナ屋さんは露天が無いところも多く、それに対し文句言っとる輩もいるようだ。

そこで今回は外気浴至上主義者が増えつつあるサウナ界に一石を投じるべく、外気浴にかわる「浴」を提唱して方程式をぶっ壊してクリエイトしていこうじゃないか。

サウナでも水風呂でもない話なので「これサウナの話じゃなくね？」と思われそうだが、一連のサイクルを総じてサウナ浴と広くとらえて楽しんでいこうではないか。サウナは自由だ。

脱衣所浴

なぜ外でなければいけないのか。別に露天の無い風呂屋はいくらでもあるではないか。最近では浴室内に休憩用の椅子を置いている施設も増えてきている。←ありがてぇありがてぇ！

がしかし、個人的には水風呂に入った後の休憩によって体が乾くことが重要なのだ。パリッパリになった体でぇ！サウナ室に突入するのが最高なんでぇ！！（乾いた体に、汗が一筋ツーっとエクスタシー）

ともすれば浴室内の休憩では湿度が多くてパリッパリにはならねえなぁ。

外気を欲するのはわかりまっせ。
そこで！！脱衣所！！DATSUIJO！！
なんだって？脱衣所は文字通り服を脱ぐ所だって？
もちろんそうなのだが、椅子があったりするじゃない。ソファ的なのも。

それらに、脱衣する人の邪魔になることなく、座る！！
当然体の水気をとってバスタオルを巻いてだ。

私が感じる脱衣所浴のメリット！
エアコンがきいているので夏は涼しく冬は暖かい！！
皆さんも経験したことがあるのではなかろうか。
水風呂→外気浴の方程式にとらわれて外で休憩してみたものの・・・

（夏）暑いじゃねえか！ほんで日差しがモロにくるやん！
（冬）さっむ！足が、末端が冷えるでぇ！

という経験が。

こんな状態で見栄を張って外気浴をする必要はないのです。楽になりなさい。
タオルで体を拭いて脱衣所に行きなさい。夏は扇風機とかもあるしな。

瞑想状態に近付きたいのであれば、人がまばらな場末のカプセルの洗面室のソファだ。名指ししてしまうと船堀のコア21のあそこだ。静かでうす暗い洗面所ってまるで異世界よ。(イセカイイキタイ)

皆の者が外気浴スペース、ととのい部屋、浴室内の休憩椅子に殺到している隙に私は脱衣所で楽しませてもらっている。というか脱衣所浴に殺到してしまうと皆が満足に脱衣ができなくなってしまうので流行ってはダメだな。

施設によっては雑多であったり、静謐さを感じるようなところもあって雰囲気の差が激しいのも面白い。

式）サウナ→水風呂→脱衣所浴

いかに水風呂みたいにあつ湯に入れるか選手権

すまない。二つめからいきなりナントカ浴ではなくなった。選手権だ。
競い合いだ。今のところ参加者は私だけだ。

サウナ室でチンチンに温まります→出ます→当然水風呂に入ると見せかける（ふーあちーなどとつぶやく）→かけ湯or湯シャワー→あつ湯へ

なんとなしに「あいつ水風呂入るんだろうな」と思って見ていた人は度肝を抜かれる。入ってからも、「いやー生き返る～」といったニュアンスを感じさせることが必要である。

見る者にあつ湯を水風呂だと錯覚させるのだ！！「やつはサウナ室から出てきたはず・・・！なのにメッチャ熱いあつ湯へ入っただと！？」

もうパニックやろな～。
しかし長くは入れない。なぜならサウナでしっかり温まっているから。

そうしましたら素直に水風呂へ入る。ここで競技は終了である。
こんなことやる意味あるのか。私にもわからない。体はよく温まるよ。
選手権への参加者募集中。

式）サウナ→あつ湯→水風呂（→休憩）

謎スペース浴

謎スペース。なんとそそられる言葉であろうか。
歴史のあるカプセルや健康ランド系、サウナ屋さんで時折出会うのが「謎スペース」だ。主に浴室内などにある「この空間なんやねん！」てゆうところ。

恐らく以前は何かに使われていたであろう空間。アカスリ屋だったのか？洗い場だったのか？はたまた？
何かがあったはずのそこから醸し出される虚無感を感じるのだ！！浴びるのだ！！

座れれば座ってもよいし立ったまま佇んでもよい。
水風呂上がりのさっぱりした状態で虚無を浴びればきっと君も新たなととのいの境地へ。

もちろんどのタイミングに組み入れていただいても構わない。

おすすめ施設はオアシス御殿場（男湯）だ。女湯はどうなんだろ。
露天への出口の手前に巨大な謎スペースが存在する。

その虚無感の大きさは、同棲していた彼女が出て行ってしまった部屋で1人食べる晩飯の如し。
時が流れていないような、永遠がそこにあるかのような。
正気を失いかけた時は露天に出て富士山の風を感じてくれ。


式）サウナ→水風呂→謎スペース浴→謎スペース浴→謎スペース浴→謎ス・・・・

もはやサウナに入らない浴

こんな話を「最近サウナにハマり始めて毎日でもイキタイ状態」になっているような方が聞いたら卒倒するかもしれない。あえて入らないのだ。こいつサウナイキタイの記事で何言ってんねん。

まあ一応提唱させてほしい。
この技が使えるのは主に銭湯である。

サウナがあるのにサウナに入る権利を持たない状態が重要なのである。いつも「サウナ付きで！」と言って入っていた銭湯でスッと入浴料金のみを払う。

この時点で新鮮さを感じられる事だろう。程よくお湯で温まったところでサウナに入ろうかな、おっと今日はサウナ料金を払っていなかったんだ。

続々とサウナに入っていく人たち。やっぱりサウナ入りたいなー。しかし今日はしょうがない。お湯であったまって帰りますか。水風呂には入れるからな。

ポカポカになって、水風呂入ってシャキーン。これでも十分気持ちいい。本来銭湯のサウナは付加的なもの。お湯ありきなのだ。

ただでさえいいお風呂屋さんなのにサウナも入れるだと！？ありがてえ！！
と、改めて感謝を感じることができる。

間違っても「と◯のい椅子がねえ！」「水風呂ちょっとぬるすぎる」などという不満は出てこないはずだ。そして次回来た時にはサウナに入ろう。

風呂に感謝を持ってから入るサウナ、とっても気持ち良いぞよ。必然的に近い状態になっているのが、東京都武蔵野市の銭湯「境南浴場」のファン達だ。かねてより配管の不具合に悩まされていたらしく、今年の初め頃にサウナが完全休止してしまった。

直すには結構なお金がかかるらしい。そりゃそうか。
このままサウナ無しで営業か、考えたくは無いが最悪の場合は閉業も・・・。
あのなんてことないのに神がかったセッティングのサウナにもう入れないのか。

でも境南浴場はとってもいいお風呂屋さんなのだ。
サウナが閉まっている時に行って改めてそう思った。特筆する何かは無いのだけど（個人の感想）

こんなお風呂屋さんに出会えたことに感謝。

でも、

え・・・？

サウナ直すの？

境南浴場Xの投稿

マジかよ。生きてりゃいいことあるもんだ。私は家も遠いし、年に数回しか行かない。しかし境南浴場を愛して、サウナが無くても通い続けた人たちがいる。

「あの時入ったのが入り納めになっちゃうのかな」と涙した日もあるかもしれない。そんなラヴァーたちがリニューアルしたサウナに入る時の、風呂に対する感謝を超えたエモーション。

できることなら共有したい。

式）（風呂→水風呂）×風呂だけでもええやん→サウナ→エモーション

てな具合でわけわからんことばかり考えてサウナに入っておる次第でございます。サウナー人口が増えるのもいいけどサウナの楽しみ方も増えてほしい。
お付き合いいただきありがとうございました！ではまた！！