北のたまゆら 厚別
温浴施設 - 北海道 札幌市
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無料ご招待券をいただいたので、日曜真っ昼間に北のたまゆらへ。タダである。素晴らしい。
高校の同級生に笹岡という男がいた。昼休みに学校を抜け出し、石狩川のほとりでタバコを喫うような奴ではあったが、いわゆるヤンキーではなく、私とは妙に馬があった。
ある日、笹岡が「すげーことに気づいた!」と、財布から何やら紙片を取り出した。
それは学校近くにあるラーメン屋謹製のサービスチケットだった。10枚貯めるとラーメンが1杯タダになるという、あのサービスチケットだ。
サービスチケットを私の眼前に掲げ、笹岡は続けて「これ、作れんじゃん?」ととんでもないことを言い放った。
確かに押印もなければ通し番号もない。コピーしてハサミで切れば容易に作れるだろう。しかし、ラーメン1杯注文毎に1枚もらえるサービスチケットを自作するのは当然犯罪である。
戸惑う私にはお構いなく「題して『無限ラーメン'98』よ!」と笹岡は笑顔で宣言した。
犯罪にタイトルをつける必要はあるのか、来年もやる気なのか、様々な疑問を抱いたまま、私は悪の道へと歩み出す笹岡を止められなかった。
数週間後、彼は「バレたわ」とわざわざ報告にやってきた。
数日おきにタダラーメンを食っていたら、顔を覚えられて普通にバレたのだという。バカである。かくして「無限ラーメン」は98年が最初で最後となった。
その後しばらくして件のラーメン屋に行ったところ、サービスチケットは廃止されており、替わりにサービスポイントが導入されていた。チケットがスタンプに置き換わっただけのシステムだ。スタンプがシャチハタの「加藤」だったので、「これハンコ買ってきたら無限ラーメンじゃね?」という第二の笹岡が登場した可能性はある。店主もバカなのだろう。
たまゆらのご招待券はコピーできるようなものではなく、カラフルで煌びやかなデザインだ。紙質も素晴らしい。 笹岡が「無限たまゆら'21」などと言い出したら今度は絶対に止めようと思う。
笹岡が思い浮かぶ、エッセイのようなすごく良い文章ですね。
バカですよ、どっちもw
面白かったのでトントゥどうぞ👏・・サウナ入ったんですよね?笑
二段落目から笹岡が登場する安定の展開ww イキタイ、ずっと続けて下さいね笑
ゆづきa.k.ゆどぅきに続き笹岡ww
どっちもバカでほんわかしますね。なんてマイルドな犯罪行為!笑
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