京都の夏は暑い。
学生時代、最初に住んだのは金閣寺のすぐ北にある学生アパート。金閣寺の森の横を抜ける、優雅な道を自転車で通学していた。
ある朝、いつもの道を通ると、一瞬、清々しい空気の中に生ゴミのようなニオイが混じった。今ほどゴミ出しにうるさくない時代だったので、くっさいなーと思いながらも素通りした。
帰り道、そのニオイが強くなっていた。自転車を漕ぐ身には、数十秒間ニオイに晒され、ちょっと迷惑レベル。
翌朝は、くさいというレベルじゃなかった。ただの生ゴミじゃない。異臭がブワッと鼻から入り、嗅覚に突き刺さる。えずきながら走り抜けた。
その日の帰り道、いつもの道は通れなくなっていました。
金閣寺駐車場に放置されていた車のトランクから、腐乱死体が発見されたそうです。
そんな金閣寺からほど近く、左大文字をよく見通せる場所にある、近代的な都市型銭湯。深夜まで開いてるので、学生時代は重宝した。
サウナはアツアツ水風呂はヒエヒエで、文句なく450円のパラダイス。
ここの上はアパートになっていて、真剣に住みたいと思っていたな-。