出張のためにホテルに前乗りする。新幹線での移動時間が遅くなることはわかっていたので、大阪の街に繰り出すこともできそうにない。そうすれば、サウナ付きのホテルを満喫するしかない、と決めて、奮発してインターゲート大阪梅田に宿を決めていた。
21時過ぎにチェックイン。新しいホテルのようで、受付の仕組みもデジタルで、内装も美しい。スタッフさんの対応も丁寧。部屋も広々としていて、照明やL字型のソファなどインテリアも素敵。ベッドもスーペリアダブルでめっちゃデカい。(正直サウナ付きの条件がマストで、ベッドのサイズに意識がなかった……)
こりゃ、良いホテルですわ。これで大浴場やサウナが素晴らしければ言うことない。口コミだと「サウナがぬるい」と書かれてあったので、そこだけはガッカリしないように、予期して大浴場に向かう。
平日の遅い時間なので、自分のほか1、2人いるくらい。お湯風呂は窓辺に沿って長く設置されていて、水底から青いライトが湯舟を照らしている。リラクゼーション的なBGMが流れ、落ち着いたオシャレな雰囲気。
体を清めてから、期待と不安をないまぜにしつつ、サ室へ。2段造り。「!」ぜんぜんぬるくない。乾いており温度計を見ると100℃近い。これは嬉しい限り。そして水風呂も体感14~15℃くらいで冷たい。お湯風呂もだけど、高さもあってしっかり体を冷やせる。
内風呂にととのい椅子はないので、洗い場の隅っこで壁にもたれて休憩する。ほとんど人がいないので、BGMもあいまって瞑想的な空気感。できれば椅子は配置してほしいけれど、サウナメインでもないから、仕方がないかもしれない。
2セットをこなして、館内着に着替えてから脱衣所の奥にあるマッサージチェアで休憩すると、無の境地にいざなわれそうになる。明日の仕事なんてどうでもいい、とか思い始める。仕事がどうでもよくなるのが自分にとってととのいのバロメーターでもあったりする。聞いていない。
外に繰り出すこともなく、サウナ上がりにビールを少し飲み、明日の仕事に備える。ときどき、仕事なんてどうでもいい、と思う程度が、気を張りがちで小心者の自分にはちょうどいいのだ、と最近気づく。サウナのありがたい効用である。
男
- 100℃
- 14℃