2019.06.07 登録
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おばあちゃんの家の石油ストーブ。
毎年冬になるとストーブの上でお餅を焼いて食べたものです。
不思議とそんなことを思い出したのは、改装した池袋ロイヤルホテルのサウナがぬるすぎたのと無関係では無い。
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「本日はサウナホテルニュー大泉上野稲荷町店にお越しいただき誠にありがとうございます。只今より本日2回目、20時のロウリュを行います」
一瞬、スカイスパにでも来たのかと錯覚する。
あろうことか丁寧な口上でロウリュが開始される。初めて見る担当スタッフさんからは、ニュー大泉ではついぞ聞いたことのない「蒸気の撹拌」「水分補給」「おかわり」などの難解な専門用語が飛び出し、丁寧なロウリュに心なしか十勝岳の石も喜んでいるように見える。
知ってる方は知ってるだろうが、ニュー大泉のロウリュといえばビート板。お尻に敷くヤツのちょいでか目のヤツでバタバタ、時にフニャフニャ、ニヤニヤしながら扇ぐのが定番。
「扇ぐのに 持ってないな ビート板」、と五七五調で川柳を嗜んでいたら、奴さんタオルを取り出して、そいつをクルクル回しやがった!!ついにニューウェーブ到来!!!
一通りクルクル回した後に、3回〜5回扇ぐからそれぞれ希望の回数を述べよ、といった内容の事を言われたので「せっかくだから5回!」と元気よく答える。そしたら奴さん、タオルでパン!パン!と小気味良い音を出しながら勢いよく扇ぐ。
それを見て驚く常連!
汗が出る!涙が出る!涎が出る!失禁する者多数(トイレで)!身体中の水分が穴という穴から流れ落ちる。
おかわりまで貰ったが、最後のアロマ水ぶっかけは無し。あんまアツアツじゃないのにその後の水風呂が心地よい。これはもうレボリューションと言って差支えないでしょう。
すんげーテンション上がったまま食堂に駆け込み、喫煙所で一服。
冷静になったら他の施設ではこれが普通である事に気付く。
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『流れよ我が涙、と楽味は言った』(あらすじネタバレあり)
第1章
2022年11月8日、火曜日、です。は立石にいた。「遅い。遅すぎるゼ〜」と楽味風に呟いて見たものの、肝心の楽味は現れない。約束の時間を10分過ぎた頃に楽味は現れた。10分前には到着してたと主張する楽味だったが、それはその後の事件の伏線だったのだ。
「オイニーがスメるサウナに入りたい」という楽味の希望を受けて向かったのはアクアドルフィンランド。看板のイルカは今日も元気に微笑んでいる。若干憎たらしく見えるのはサ室が臭いからだろうか(ド直球)。
脱衣場で脱衣、カランで身を清め、いよいよVIPエリアに立ち入る2人。サウナ室の扉を開けるとIt's Smell World!......と思いきや、予想に反して微弱スメル。
何かがおかしい、とです。は思った。まるで🐬スメルなんて最初から存在しなかったみたいじゃないか。
愕然とするです。。2セットこなして、です。は楽味に対して謝罪する。水風呂に入り気にしない素振りの楽味にです。は安堵するのであった。
第2章
2セット目のあと楽味は悲しくなった。目からはとめどなく涙が溢れる。水風呂に入って誤魔化したが、堪えきれなくなり、です。に「一階の風呂に入ってくる」と告げてガーデン風呂に向かう。
臭くない....臭くないじゃないか!楽味は大声で叫び出したかった。一週間前から楽しみにしてて昨日の夜は中々寝付けなかったのに!イカ臭いと聞いてオナ禁までしたのに!何で臭くないのだ。またもや楽味の瞳から涙が溢れガーデン風呂に注がれる。なんてことだ。楽味はゾッとした。俺はまた泣いている。なんのために?
楽味は思う。男は臭いサウナの匂いが失われたときに泣くのだ。臭いサウナが哀れを誘うからではない。男は水風呂や休憩スペースを思って泣いたりはしない。臭いサウナを思って泣くのだ。
こんな時はFANZAだ。家に帰ってFANZAでも見よう。嫁と子供がいるあの家で。2人が寝静まった後に。男の涙は下からも出るのだ。
第3章
ガーデン風呂から帰らない楽味を、です。はサウナで待っていた。膝にポタリと水滴が落ちる。
です。は安心していた。1セット目こそ気にならなかったオイニーは3セット目になると徐々に鼻につくようになってきたからだ。
ほらね。やっぱりオイニーがスメる。楽味が戻って来たら教えてやろう。あいつ、小躍りして涎を垂らして喜ぶに違いない。楽しみだな。
そう思って、です。はいつまでも楽味を待ち続けるのだった。このアクアドルフィンランドのサウナ室で。Nスタを見ながら。
(完)
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ついに物販まで扱い始めたニュー大泉。
6,600円の『サ道2021』公式オリジナルグッズ「サウナーセット」を手にとってじっくり眺める。