【閉店】上野ステーションホステル オリエンタル3
カプセルホテル - 東京都 台東区
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何でも途中で投げ出してきた男だ。
バレーも、演劇も、ボイトレも、みんなモノにする前にサッパリ辞めてしまって心にしこりすら残っていない。
けれどどうだろう。最近、1人になるとふと思い出すのだ。あの日あの時、悲鳴をあげて逃げ出した、あのオリ2でのレジェンドロウリュを。
もう一度、今度こそ我が身で受け切りたい。途中退室はしたくない。そう、これは自分自身への復讐(アベンジ)だ。
初訪問のオリ3。二階のロッカーで着替え、階段で地下の浴室へ歩を進める。地下には、すでに低温サウナかのごとく熱蒸気が立ち込めていた。
手早く身を清めて先ずは慣らしサウナ。90度ほどか。うん。行ける気がする。
一旦水風呂で整え待機すると、満を持してレジェンドゆう氏登場。
「今回は暴れるよ♡」望むところだ。ドンとこい。今日の俺は覚悟が違うぜ。
しかしそんな自負は、いざ熱波が回り出すと脆くも崩れ去る。熱い。とにかく熱い。つま先に至っては痛い。アロマ水かけ過ぎじゃないか「バケツのやつ全部かけちゃえ♡」ちょっと待て。
場内全員が身悶えし、呻き、叫び、次々にサ室を飛び出す。熱いし全身がチリチリする。しかし何とか、何とか持ち堪える。そこでゆう氏「最上段行ってみようよ♡」
最上段は熱風なんてもんじゃなかった。刃だ、刃が全身を刺した。1分も保たなかった。飛び上がり忘我の悲鳴を上げサ室を出ると、精一杯のかけ水を済ませ水風呂に飛び込む羽目になった。
またしても、またしても完敗だ。
一体何と闘っているのか。側からはそう見えるだろうか。答えは自分にもわからない。ただ次こそは、次こそはやってやる。もう一度、浴びたい。そう思える熱波が確かにあるのだ。
プロ熱波師ってすごい。俺は改めてそう思った。
男
これから7時の回、参加します!
ハードボイルド調の文体いいですね。
苦みばしった文体に、オチがロウリュウに耐えきれなかったというギャップにやられましたw
蒸気量が多すぎトントゥ! また、どこかのサウナで!
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