ニコーリフレ SAPPORO
カプセルホテル - 北海道 札幌市
カプセルホテル - 北海道 札幌市
狸です。
ニコーリフレが好きだという意味のことを駄弁ります。
近世に銭湯が確立して以降、公衆浴場である〈風呂〉は床屋と同様に浮世のコミュニケーションの場としての機能、役割を担ってきました。入浴及び洗体のみを目的として淡々とこなすだけの一義的な場ではけっしてありませんでした。その機能は現代にも引き継がれており、地方の銭湯などではとりわけそれが強くていまだ地域住民の結節点の一つとなっていることは言を俟ちません。
ニコーリフレがおもしろいのは、都会にありながらそうした機能を有している点ではないでしょうか。入浴のみを目的とする一般的なホテルサウナとは異なる方針で歩んできたことによって独自の文化が醸成されたのだとおもいます。サウナという空間の中で参加者がなるべく一体となって盛り上がり、交感神経を昂らせます (ただしそれも強制ではありません)。多彩なイベントも然り、こうした娯楽的な側面を強く打ち出すことを特色としています。また、副支配人である藤原さんが率先してスタッフとのコミュニケーションを推奨してもいます。これらによって利用者と利用者、スタッフと利用者の交流が容易に生じ得る場となったのだとおもわれます。都心に位置しながらも〈風呂〉本来の機能をアップデートしたかのようで、換言すればここには現代の浮世があるようで、わたしはおもしろいとおもっています。
ニコーリフレにはこうしたコンテクストがあるため、コロナ禍の現状では難しい立ち位置にあるようにもみえます。固有の背景、これまでの歩みを踏まえれば、たとえば黙浴を徹底して掛け声も廃止すればよいという単純な話ではありません (そうであれば施設側が早々に手を打っていたことでしょう)。時節を鑑みて感染予防を優先しつつも、培ってきたエンターテイメントとしてのサウナ文化は保持する方向で試行錯誤している様が窺えます。その途次にあるために改善すべき点も少なからず残されているはずで、だからこそみんなそれぞれにおもうことがあるのかもしれません。
わたしはニコーリフレが今日まで信念をもって挑んできたことに大きな敬意を抱いていますし、難しい状況下にあっていろいろ取り組んでくれていることに感謝を表したいです。ここが好きなのでこれからも変わらずに細く長く通いつづけたいです。きょうも朝の二熱波のみですがしっかり完走させてもらいました。
ちらしの裏にでも書くべき駄弁を深夜に失礼しました。あしたからまた野良の狸に戻るようにしますぽん。
素晴らしいです! 俺もリフレに通い続けることによって応援したくなりましたぽん。
研究者視点での観点、表現が素敵ですね、愛が伝わってきました〜昨夜は別のとこに泊まり、20時以降だったため近隣も含めて断念💦飲み食いで札幌を堪能しました〜
時空を超えたマクロ的視点、感服致します。まさに現代に残る浮世文化。掲載された浮世絵の一番上に、江戸時代の驚くほど私にそっくりな先祖がおり、狸さんの論の裏付けになるかと思われます。
施設側の意向とユーザーの希望が見事に一致している施設ですよね。混んでいてもストレスをあまり感じないのも、また不思議。私も好きです、ニコーリフレ♪
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