利世館
銭湯 - 神奈川県 横浜市
銭湯 - 神奈川県 横浜市
綺麗なんかではないドロドロしい血と汗と涙の横浜。伊勢佐木長者町や黄金町の風俗街ど真ん中、二度見するような場所にある銭湯。利世館。別名理性館と言われるとか言われないとか。赤レンガの壁にマーブルタイルの床に、激渋熟しまくりな演歌サウナに、長さだけではない歳月の深み感じる味わいしかない浴場。鮮度感じる深淵の黒湯にまで入れる。超賑やかな女湯からは日本語なんて聞こえてこない。ディープにローカル。横浜で育った自分が初めて横浜を旅した気分だ。
とあるパフォーマンスを観に横浜に。各地の繁華街にある銭湯の深みにハマりはじめ、どこかで横浜のこのディープなエリアの銭湯に行かなければと思ってた。キラキラなみなとみらい、しゃれおつ赤レンガを横目に、馬車道から関内、伊勢佐木長者町と30分弱、どんどん深まるカオスを感じながら歩き続けると、見渡す限りファッションヘルスとガチ中華ばかりのエリアに。本当この辺?キョロキョロするのも避けたい中で、くっと曲がった路地に現れる利世館の文字。おお。出てくる女性三人も東南アジア系。階段上がって二階。
こういう地域で銭湯やってるおかあさんはぶっきらぼうだけど貫禄と味がある。サウナと告げるとフェイスタオル。あと、ロッカーの鍵。靴箱の鍵は自分で持ってるパターン。うちくるの初めて?備え付けないけど大丈夫?黒湯入ってってねと。ええ感じのおかあちゃん。
先述のとおり味わい深い浴場。これはたまらん。結構人もいるのに男湯は静か。女湯激しく賑やか。熱めのカランのお湯がしみる。どこ見ても年季入っててたまらない。ゆったりめなジェット付きの白湯。その横に真っ黒な温泉。トゥルトゥルになめらかだけどもっさりしてなく鮮度感じる。循環なしで掛け流しらしい。白湯黒湯ともに体感42度くらいでいい熱さ。
#サウナ
まさにこれだわ。昭和ストロングドライサウナ。演歌。床板も座面も壁も、どなたか書かれた老熟という言葉がぴったりの激渋。ならではの芳ばしい匂い。どれだけ熱されてきたのかと思う、砕けて小さくなったようなストーンが敷き詰められたストーブ。誰が干してるのかストーブの囲いにかけられたサウナマット。そこからとって敷くんだろうけど、フェイスタオル敷いた。結構バチっと熱くてがっつり汗かける。96度前後。常連さんの会話聞きながら。ん?12分計止まってる。砂時計有。TV無。
#水風呂
二人くらい入れそう。蛇口出しっぱなし。冬はキンキンらしいけど、今日はたぶん21度くらいだった。
#休憩スペース
湯船の縁で休んでる人多かったけど、自分はカランのとこ。壁の蛇腹窓が開いてていい風くる。
もうあのサウナの渋い匂いが恋しい。きっとまた来るな。
男
去年行った暑い夏の日を思い出しました。
河口さん、トントゥありがとうございます。暑い夏の日にあの澱んだ街であの銭湯に行く。いけてます。
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