サウナしきじ
温浴施設 - 静岡県 静岡市
温浴施設 - 静岡県 静岡市
続き…
さぁ天国へ。
掛水をして天然水の中へ飛び込む。
なんだこれは…鳥肌が立った。水風呂という定義を覆すような心地よさと柔らかさ。刺激が全くないのだ。水温は16度程度のはずだが言い表せないこの感覚。刺激が全くない、いい意味でだ。身体全体を包み込むように優しく冷やしてくれる。
至福とはまさにこのことだ。これを至福と言わずして何を至福と言うべきか。
水風呂から上がるともはやととのっているのではないかと思う高揚感。しかしサウナしきじではここで休憩はしない。
薬草サウナ、次はこちらだ。
扉を開けると尋常ではない蒸気がサ室に充満している。まさに雲海、神の住むサ室か。神を祀るかのように部屋の四方には薬草を詰めた袋がぶら下がる。温度は60度だが、湿度は100%。こちらも2段目にon。
蒸気が身体全体を熱する、息をすれば気管まで焼けそうだ。5分くらい経ったか?時計を確認する。2分?嘘だ、時間の経過がとてつもなく遅い。なんとか粘って3分、それが限界だった。
雲海から天国へ。
声が出ない。全身の力が抜ける。
どこかへ消えてしまいそうだ…
そこからの記憶は曖昧だ。
フィンランド、水風呂、薬草、水風呂、休憩、4セットひたすらに繰り返していた。何も考えずただひたすらに。
気づくと外で妻とタクシーを待っていた。
冷え込んだ夜の筈なのに、身体も心も芯から温まっている。
日々の喧騒にすぐに人は溺れてしまう。一日一日の素晴らしさを忘れ、悩み、考え、疲れてしまう。しかしそれは避けることはできないこと。人間である以上、皆そうやって人生を送って行く。
だからこそ時にはこうやって、サウナにくればいい。ただひたすら、何の意味もない時間を過ごす。そこにこそきっと意味があるのだ。
23時、冷たい風が頬をなでる。
「ととのったね。」
夜空を見上げながら妻が笑顔でつぶやく。
僕は呼吸を置かず答えた
「うん、ととのった。」
フィンランドサウナ:7分 × 4
薬草サウナ:3分×4
水風呂:1.5分 × 8
休憩:10分 × 4
合計:4セット
感動と感覚が溶けて行くような様子を受け取りました。しきじ素晴らしいですね。また出掛けたくなりました!
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