やすらぎの湯 ニュー椿
銭湯 - 東京都 豊島区
銭湯 - 東京都 豊島区
「クラミジアかもしれないね」
老医師は無慈悲にそう言った。
診察台の上で下半身丸出しのまま、俺はその言葉を聞いた。
突然始まった排尿時の焼けるような痛みが数日間続いたので、近所の泌尿器科に駆け込んだのだった。
クラミジア…性感染症というやつである。
自覚症状が出ないことが多く、結構保菌者がいるという。
何ということだ。
最後に性病検査を受けたのは3年前。
つまり今から3年遡って、関係を持った人たちの誰かからもらったと思われる。
俺は容疑者をリストアップした。
自分はどちらかといえば淡白でクリーンな人間だと思っていたが…結構いるな。
正式な検査結果が出るのには数日かかるそうだが、もしクロだった場合、この全員に連絡しなくてはならないのかと思うと気が重くなるくらいの数ではあった。
ちなみにサウナやお風呂でクラミジアは移らないそうだ。
しかし俺は結果が出るまでのサウナ自粛を自分に課した。
いくら移らないと分かっていても、これはマナーだろうと思ったからだ。
ああ、俺は汚らわしい性病持ちの男になってしまった…。
サウナに入れない鬱屈も合わさって、俺は数日間死んだように過ごした。
で、結果どうだったかというと、シロであった。
いつの間にか自然治癒で痛みも引き、老医師曰く「まあなんかバイキンが入ったんでしょ」とのこと。
安堵感で軽くなった足取りで、そのまま一路、ホーム、ニュー椿へ。
今日は偶数日なので3階、熱々のロッキーサウナにイン!6分×4
ああ、やっぱりサウナはいいなぁ。
健康な身体で、素っ裸で、サ室と水風呂とととのい椅子を行ったり来たりする。
そんな簡単なことが、こんなにありがたいことだとは。
俺はいつの間にか大事なことを忘れていたのかもしれない。
今日の変わり湯はアサイー風呂。
バイブラ湧き上がる毒々しい紫色の湯船の中で、おっちゃんたちが煮込まれている闇鍋のような情景も、俺にとってはかけがえのない日常だ。
しかし今回の事は、新たな価値観を俺の中に産み落とすきっかけになった。
残念ながら世の中にはサウナで移る病気もあるという(ネット調べだけど)
昨今のサウナブームで(お盛んそうな)若者も増えた。
得体のしれないウィルスや細菌が跋扈する今の時代、我々サウナー達は己の健康管理を求められているのかもしれない。自分のためだけではなく、他のサウナー達のためにも。
水風呂の前に汗を流すのと同じように、定期的な感染症検査もまた、マナーになってくるのではないだろうか。
みんなが気持ちよく、安全にととのうために。
真面目!!!!!!!
コメントすることができます
すでに会員の方はこちら