三の輪湯
銭湯 - 東京都 新宿区
銭湯 - 東京都 新宿区
「森林浴ってなんやねん」
今日これまで何があったか忘れた。不思議な何かをまとったまま帰りの電車に揺られている。三の輪湯。何にもない大江戸線中井駅A1出口を出てすぐの路地を曲がりただただまっすぐ。夜道にぼーっと現れる銭湯。中に入れば落ち着く佇まいと親切なおにいさんとおかあさん。
昔ながらのコンパクトめな銭湯。浴場に入れば視界いっぱいに素敵なヨーロッパな庭園のモザイクタイルアート。海や富士山でもいいけれど、木々や草原、花々だと緑が多くて落ち着くしちょこっと明るい気持ちにもなる。
緑はいいなぁ、、、ん?森林浴?
森林浴と書かれた謎のブースが。
気になりすぎて初めからその扉をスライドして入る。いきなり面をくらう。しっかりな音量の歌謡曲。湯船。そして謎のミスト。森林どころか少しだけ壁にかかれた木の絵と天井だけが緑。そして一般的な森林浴の説明文。お湯はとてもよかった。でも意識がどこに向かってよいのかわからず頭がついていかない。
冒頭の一文を書かれていた方々の気持ちがわかった。これは仕事で使う左脳論理の世界を瞬時にシャットアウトして異世界に誘う力のある森林への扉だ。
なお、他のお風呂もいいお湯で気持ちいい。電気風呂はやさしめ。
#サウナ
ガス遠赤外線の98度。でも表示温度に対してやさしめで居心地の良いサウナ。でもとてもしっかり汗が出て止まらない。拭いても拭いてもぼたぼたにかるに。そして、やはりこのサウナも音楽のインパクトがすごい。BGMでさりげに鳴ってるとかじゃない。70年代、80年代、90年代、00年代を縦横無尽に駆け巡る選曲がまた心と頭をぐらんぐらん揺らす。辛島美登里に始まり次に嵐、宇多田ヒカル、わからない曲も挟みその後も時代が回り続ける。極め付けは三回転目すぐにかかった大橋純子のシルエットロマンス。やばい。新旧問わず心を振り回し揺さぶる聴き逃せない曲しか流れない。時計は砂時計三つ。でもいる時間は流れる曲次第なので使ったけれどあまり意味をなさなかった。
ととのうの次元を超える体験だった。
#水風呂
井戸水そのままのまろやかな気持ちよさ。水温計は22.5度だったけれど、感覚は20度。たしかに長く入らないと体が冷えないけれど、あまり人がいないのでじっくりつかれた。
#休憩スペース
特になし。試しに一度森林浴ブースのお風呂の縁に座って休んでみたけれど、音楽とミストの影響でととのうのはまた違う、むしろ不思議な鼓動の高鳴りに。その後はお風呂の縁や洗面椅子で素敵なタイルアートを眺めてゆっくり。
帰り道の冷たい風が気持ちいい。でも、心と頭もまだ森林から帰ってこない。
男
三の輪湯最高!
コメントすることができます
すでに会員の方はこちら