【閉店】水道橋サウナ&カプセルホテル アスカ
カプセルホテル - 東京都 千代田区
カプセルホテル - 東京都 千代田区
一言:【行って後悔するサウナなどない。23区最後の秘境、アスカの真髄を味わう】
「優柔不断っ!」
カノジョは神保町の交差点で口調を強める。
餃子デートを終え、サウナに行くor帰るかで二転三転していた。
「行って後悔するするサウナなんてないんだよ。ボクの好きな言葉なんだ……」
「は?なんでそんな悩むの?後悔しないんでしょ?」
ド正論だ。なぜ小生は悩んでいるのだろう……なぜ徒歩10分程度のサウナに行くことに悩んでいるのだろう……
結局水道橋ラクーアまで二人で歩くことにした。
「ほら着いたよ。じゃ行ってきな。」
「うん、今日はありがとう……」
別れた後、小生は無意識にラクーアとは逆方向に歩き出す。
アスカ。そんな気分。
昭和感漂うフンイキ。弱冠25歳の小生にとって、このフンイキがどこか非日常的空間を楽しめて、ラクーアにはない絶対的な落ち着きがある。
どこもブームで人だかり。サウナは盛り上がって欲しい。
だけど、どこかソーイウ人がいない「たった1、2年前のあの静寂さ」がどこか懐かしく感じる。
アスカはその「静寂さ」を残す、最後の秘境であった……
SKC、いや福岡アビネル(1hロッカー)よりも極細ロッカー。「静寂さ」に向かうフィルターのようなものだ。
サ室には昭和感特有のレンガがあり、高温。人もいない。
「嗚呼、このフンイキ、大垣サウナに似てる……」
きもちいい汗、両腕を広げても目線は気にならない。フィギュアスケートの曲にのせられてリラックスが加速する。
水風呂へ。18℃ぐらいか。バイブラ・ライトアップもないシンプルさ。3分冷やす。
トトノイ椅子へ。このスペースしか置けないって感じで、カチッと「トトノウ」感じがする。なんか言葉にするのは難しい。
ラスト3セット目はサウナで13分ほど瞑想。
水風呂→トトノイ椅子。確定だ。
水風呂で半目になった時は、高確率でトランスに陥る。
予想通りだった。
半目で口半開きで「右回りのトランス」。懐かしい。いつぶりだろう、この感覚。
「行って後悔するサウナなんてないな。」
あえて明言はしない。でも最近この言葉をどこか信じることができない時もあった。
ただアスカはそんな小生を淡々と覆してくれた。ありがとう、アスカ。
「良かったじゃん、今度連れて行ってよ。」
感謝を綴ったLINEにカノジョはそう答えた。
たとえオトコであっても、キミを連れていかない。
アスカは小生にとって「最後の秘境」にしたいから。[完]
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