サウナセンター鶯谷本店
カプセルホテル - 東京都 台東区
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【魂の21時ロウリュ。熱波師と視線がぶつかる。熱波師よ、俺の叫びをきいてくれ!(後編)サ旅関東編③】
一言で言うならば、仕事でミスをおかした。
次から気をつければいいが落ち込む。
サラリーマンたる者の宿命なのか。
今までコーイウ怒られ方はなかった。
「新人扱いから一社会人に成長した一種の証なのか」
悩める3年目、日本中のリーマンサウナーさんに問う。
「こんな時、サウナに行きますか。」と。
前回同様、21時も上段端席にセット。相変わらず熱波師さんのフォームが美しい。
2回目だったのアウフグースの時だった。
重厚感のある熱の重みにすかさず、暗い気持ちに包まれていたカラダが反応。
突如、細い瞼がパッと見開く。
歯を食いしばり、ややアヒル口気味になる。
ロウリュが小生の暗い気持ちをどこか遠くへふっ飛ばす。
「吹っ切れた…ヨッシャ!!」
高まる気持ちの平行に、ふと荒川良々さんの残像が一瞬アタマによぎる。
「アレ」と己を重ねてしまう。
そんな邪念さえもこの熱波で追い払ってくれ!と願いを込めた。
その時、瞳孔が開いた強気な眼差しが偶然にも熱波師と逢った。こんなこと初めてだ。
おかわりタイムへ。再び目が逢った。自然と両腕が上がる。
「ア゙アッ。」
頼むっ、この熱波で昇華してくれ。
「ア゙アッ。」
その時だった。もう重ねざるを得なかった。
「……もう新人扱いされない3年目。これから結婚を控える彼女を支えなくてならないんだ。プライドなどいらない。どんなに恥をかいてもスキルを得たと思うまで会社は辞めない。これが家族を養おうとする独身オトコの覚悟なんだ。いいか、貴方に俺のこの気持ちがわかるか、バカヤロウッ!」
邪念ではなかったのだ。
サウセン熱波によって小生の「ア゙アッ。」が言語化させ、魂の叫びとなって現れたのである。
見事に言語化され、清しい気持ちになる。
これだ、これがサウナなんだ。
「この熱さに耐えられるのなら、あの理不尽なことなんて耐えるどうこうより屁でもない!」
高揚する気持ちを熱波師さんへの拍手にのせて、21時ロウリュの幕が閉じた。
最高の水風呂でカラダを潜らせ、仕上げに隠れ外気浴スポットで瞑想フィニッシュ。
「このような事がないよう対策案を検討いたします。ご迷惑おかけしました。」
サウナ後、小生はきっちりと「サラリーマン」に姿を戻していた。[完]
嫌なことがあってもサウナというサードプレイスがあるから大丈夫!
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