ウェルビー栄
カプセルホテル - 愛知県 名古屋市
カプセルホテル - 愛知県 名古屋市
小雨は激怒した
かのメロスも引くほどに激怒している
トントゥ抽選会でウェルビー栄に応募したが
見事に落選したからである
普段口コミサイトなど見るだけの側だった私が
低頻度ながらも投稿を続けて約半年
やっとこさ掴んだ1600トントゥを
速攻で溶かしたのである
もちろん
当たればラッキーくらいなものであることは
充分理解している
ただ、小雨は単純な人間である
自分のクジ運の無さを恨み
パチ屋で台パンするくらいの気持ちで
悔しさを感じ自暴自棄に陥っていた
その一方、
小雨はスマートな英国紳士に憧れている。
その日、小雨は理想の英国紳士に近づくべく
英国製の革靴を探すために栄をブラついていた
百貨店をいくつか巡った後
たまたまウェルビー栄の前を通りかかった
憎きウェルビー栄...
たとえアイスサウナにセリヌンティウスが
牢獄されていようが
小雨は一ミリも助ける気はなかった
また地道にトントゥを貯め直して
当てるまではこの入り口はくぐれない
そう決意し
ウェルビー栄の目の前の路上で
屁でもかまして帰ろうと思った
尻に意識を集中させた刹那
英国紳士な小雨は思い直した
「いくら抽選会に外れたとはいえ
もし自分が本物の英国紳士であれば、
こんなところで屁などかますだろうか
いや違う
本物の英国紳士であれば
トントゥ抽選会で外れたことなど
ジョークとともに笑い飛ばし
きちんとお金を払い
スマートにサウナに入るだろう」
小雨はものの2秒で前言撤回
出しかけた屁をスカしで済ませた
そして
スマートに受付を済ませ
スマートにロッカーで服を脱ぎ
スマートなフルチンをブラつかせ
サウナへ向かう
念願のウェルビー栄にいる
喜びを素っ裸で噛み締めながら
自動ドアを開けて浴場に入った瞬間
目の前の光景を見て思った
「なんか…すげぇ…!!」
「これは…まさに…都会のオアシス…!!!
オアシス21ならぬ…
オアシス37じゃねぇか!!!」
小雨たちの冒険はここから始まる
今までご愛読ありがとうございました!!
小雨先生の次回作にご期待ください!!
読んでて面白かったです(*^^*)自分はリーガルの革靴が精一杯です..
次回作に先行投資🤣
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