サウナセンター稲荷町(旧サウナホテルニュー大泉 稲荷町店)
カプセルホテル - 東京都 台東区
カプセルホテル - 東京都 台東区
平日 小雨 宿泊利用
館内滞在時間 23:.05 〜 翌 09:40
入泉時間 夜の部 23:10 〜 翌 00:30
入泉時間 朝の部 08:05 〜 09:20
入泉プログラム
夜の部 S (10 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
朝の部 S (10 × 3) M (2 × 3) G (10 × 3)
本日の生ビール 大ジョッキ3杯
本日のメインディッシュ 〝流れ〟
タイル張りの無機質な浴室の中でさえも、冬から春への流れを感じられる。雲の流れの如く湯気が立ちこめていた冬の浴室とは打って変わり、清流のように澄んだ世界が広がったいた。
流浪癖が疼きだした夜、久しぶりにカプセル泊まりのチャンスが訪れた。しかし流石に三連休前夜となれば流れは悪く、サウナ選びには暗雲が立ち込める。そんな中でも一流の安定感がある場所といえば、やはりここしか思い浮かばなかった。若者の流行発信地である渋谷を出て、時代の流れに逆らったような町へと流れ着いた。そこで出迎えてくれたのが冒頭の風流な景色だった。
普段は昭和の流行り歌が流れるロッカー前では、珍しく最新 J-POPが流れていた。階段を上がると時代の潮流に反して、脱衣所の棚も願い通りに空いていた。いつ水の流れが終わるか分からない立ちシャワーの洗礼を受け、春の雨に打たれて汚れた身体を、時流を感じさせるカランで洗い流す。新型ウイルス流行のニュースを流し続ける外国人コメンテーターの流暢な日本語と、突然にゴォーッと流れ出す轟音をBGMに湯船でウォーミングアップ。流線型の柱を背に、出来るだけバイブラの激流を避けて穏やかな場所に身を沈める。
十分な予熱を終えた後は、天井からしたたる雫が流れ星のようなスチームサウナで蒸し始め。続いては、温度と湿度の対流が素晴らしい高温サウナで汗を流した。流儀を守って掛け水を怠らずに水風呂に身を預けると、ダムの放流のように水が流れ出した。その後はデッキチェアでの休憩を交えながらの我流ととのいを得た。
この流れを3セット。©︎ ぎんさん
彼女のように品のあるサ活を挙げたくても、精神の乱気流が激しい私には到底無理な話である。サウナ上がりに俗流なサウ仲間と合流できるかとレストランへと向かってみたが、交流のある人は誰もおらず。仕方なくひとり静かに大ジョッキを傾けながら、ぼんやりと時の流れに身を任せた。
こんな寂しい暮らしの中でも〝生生流転〟を信じて、生まれ変わっても酒が飲める人生が待っている事を願ってやまない深夜の稲荷町だった。
男
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