星降る山荘 七時雨山荘
ホテル・旅館 - 岩手県 八幡平市 事前予約制
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小屋の扉を開けた途端まずは極太の梁と柱に驚愕し、半ばととのう。80年以上前のものでその古民家を丸ごとリノベーションしたとのこと。室内浴用のインフィニティチェアがこれでもかと並び、壁には竹でできたかんじきが置いてある。(まさか未だに使ってないよな…展示物だよな…)
おしゃな施設でも見たことのないアマゾンの検索でも発見できないような木製サウナマットや木製うちわなどが壁にかけられている。木製サウナマットは初体験である。(なぜか80年前ぐらいの木製クワもある…展示物だよな…)
薪を両手に抱えていざサウナへ!そう、薪ストーブなのである。テントではなく、小屋で薪ストーブである。そう、本気のサウナだ。まじで。
釜石が誇る石村工業さんのドデカいクラフトマン薪ストーブ。サウナストーンが床まではみ出ている。更にお相撲さんが飲むようなでかい盃のようなものがサウナストーンの上に鎮座している。奥州市オイゲンさんの南部鉄器鍋とのこと。器には水を張り鉄分が溶け出した蒸気が常に湧き上がる仕組みだ。鉄分蒸気を身体に弾けさせるのはおそらく初であろう。図体のでかいストーブには何杯ロウリュしてもまったくサウナストーンが冷えない…。貸切りだったのでジュ〜が聴こえなくなる8杯ほどロウリュしてみた。勿論熱い。熱いが湿度が上がるだけで温度は高温にならないため、まったく苦しさがない。(因みに最上段の床の間のような場所はほぼ仏になれる。日々の業を振り返るにはうってつけである)
水風呂は、地元八幡平市の200年続く老舗酒蔵わしの尾さんの酒樽を使用とのこと。シャワーで汗を流しいざ樽の中へ。かる○るで鍛えた円柱水風呂の収まり上手がここで発揮される。慣れたもんである。透けないだけでここまで落ち着くとは…。
そしていざ外気浴へ。
東京ドーム以上の広さの芝生(実際にはあまりに広すぎてどのぐらい広いか、何に例えられるかまったく検討もつかない)に身体を完全に預けてみる。横にも上にも視界を遮るものがない。あるのは空。聴こえるのは鳥の声。香るのはツツジ。感じるのはそよ風である。(たまに虫が脚にとまるが今は俺が大地である)
静寂に空腹の音が響く。
最高のサウナだ…。
全て岩手産にこだわり数々のサウナ施設で経験を積んだであろう、地元岩手とサウナが好きすぎる狂気の主人にドン引きつつ、盛岡駅で買ったウニ丼弁当を食べる。
箸が短すぎる気がするが、のどかな岩手でゆっくり食べるにはちょうど良い長さではある気もする。
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