玉の湯
銭湯 - 東京都 杉並区
銭湯 - 東京都 杉並区
家のシャワーで済ますつもりが、時計を見るとまだゆっくり風呂に浸かる時間があった。
家を出て、月を眺めながら少し遠回りしてから店に着く。
その頃には何故かサウナ気分になっていた。
24時近くでも混んでいるのは別に珍しいことではないのだけど、今日に限っては「妙に」混んでいた。
水曜日だから天徳泉が休みなのもあるのか?
水風呂前には小さな人だかりが出来ていた。
もしかして入室待ちか?
どうせソーシャルディスタンスを盾にしてパーソナルスペースを確保したい人がいるんだろ、混んでいても胡座を解きたくない奴が居座ってるんだろ、なんて思って入ってみたけど、誰一人そんな人間はおらず、それでいてキツキツだった。
そんな状況に張り切っていたのかストーブは音を立てて強い熱を放射していた。
人数が多くなれば水分も増える。
それらが合わさって久しぶりのバチバチなコンディションだった。
運良く上段に座ると鼻は刺すように痛く、唇もパリパリになる。
いいぞ〜これ〜
この素晴らしいコンディションはストーブの頑張りと居合わせた皆で作り上げたものだ。
出来るだけ長いこと分かち合いたいものだと感動すらした。
でも上段は譲らない。
10分して出ると水風呂前は相変わらず混雑していたから立ちシャワーを浴びて脱衣所で休憩した。
扇風機の風を背面に当てるともう今日はこれで帰ってもいいと思った。
しばらく逡巡するも、水風呂に入っていないのが心残りなのでもう1セットすることにした。
今度は下段でじっくりと汗を流す。
タイミングよく水風呂も空く。
少しぬるめだったからこちらもじっくりと浸かる。
また脱衣所で休憩をするのだけどもう1セットだけしたくなった。
ただこれ以上はきりがないのでやめといた。
壁越しに聞こえてくるTVやドライヤーの音が静かで、だんだん閉店に近づいている雰囲気があった。
それとは逆にガラス戸の向こうの浴室はまだまだ賑わっていた。
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