カプセル&サウナ ロスコ
カプセルホテル - 東京都 北区
カプセルホテル - 東京都 北区
ひどい痛みがあった。
会社の研修で、土木作業に食事・飲み会の準備と片付け、長距離運転…東京に帰ってきた私は疲れ果てていた。
サウナイキタイ、それしか考えられない。
朝からサウナに入れて、かつ近所であるここ、サウナロスコに、重い身体と心を引きずりながら到着した。
11:30から恵比寿で約束がある。9時過ぎに到着した私は90分クイックコースを選択するほかない。
足早に浴場へ向かう。コンパクトな浴室でたる。
10個程度の洗い場と、風呂、水風呂、ちいさなミストサウナ、そしてドライサウナ。
シャンプー等は全てPOLAで統一されており、何気に有難い。
急いで身体を清め、お湯に浸かる。これだけでも天国のような気持ち良さがあり、今日の勝利を確信する。
身体を拭いて、ドライサウナへ。
マットが置いてある、これはいい。
これまたコンパクトなドライサウナは、6人も入れば一杯だろう。客は私一人だ。
温度は90度。まずは10分。筋肉痛でボロボロになった脚が、サウナの熱で温められ、ビリビリするような、そんな感覚になる。テレビの音が流れているにも関わらず、「静かだ」と感じる。
そして待ち望んでいた水風呂へ。温度は20度。掛け流しで見るからに気持ち良さそうだ。
完璧な時間であった。容赦なく注ぎ込まれる水に、全身の痛みが溶けていく。
お風呂の淵に座って休憩。とても静かだ。
2セット目の水風呂から上がった瞬間、視界が開ける。肉体的・精神的に追い込まれてゾンビのようになっていた思考が、一瞬でクリアになった。
主観的であった痛みが、客観的な痛いという感覚に変わる。
前を向いて生きていける。
そう確信した。
90分クイックのため、急いで髪を乾かし、化粧をする。鏡に映っていたのは、ゾンビのような三十路BBAではなく、完璧に東京になれ親しみ、恵比寿のランチに向かう30歳の東京の女だった。
女
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