オアシスサウナ アスティル
温浴施設 - 東京都 港区
温浴施設 - 東京都 港区
【(後編)オジサンとの出逢い。真の自分を追い求める新橋の夕闇】
※前編あり
水風呂に向かう。艷麗だ。
ラブホのようなライトアップ。滝のように冷水が落ちるところで頭をひやす。
水温は低くはないが、この程度の水深はトトノイを加速させる。
「無理をしているのか……」
再び自問する。答えを出さぬままテルベに移動。
目を瞑る。サウナトランスが到来。テルベが時計回りにぐるぐる回る。
先程の「問い」がサウナトランスのグルグルによって吸い込まれてゆく……まるでブラックホールのように……
…………少し時間が経ったのだろうか。目を見開く。
無心の小生の視界に映ったのは、目まぐるしく変化するミストサウナの電子温度計。
何故かずっーとその動きを凝視していた。
その時、思い浮かんだのはロッカーで語りかけてくれたあのオジサン。
「キミ、悩んでいるね。泣けよ。」
そう見透かされそうな気がした。
心があたたかくなったオジサンとの出逢い。
そんな一期一会を何処か期待して、今宵もサウナに足を運ぶのだ。
そこで真の自分を見つけるために。[完]
コメントすることができます
すでに会員の方はこちら