サウナリゾートオリエンタル赤坂
ホテル・旅館 - 東京都 港区
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一言:【互いを讃えるほどのロウリュ、「蒸しZ」は何処へ】
「チャンピオンですね。」
サウナ紳士から声をかけられた。最後までサ室で生き残っていたからであろう。
「タオルでガードしていたので反則です。」
サウナ紳士は言わば「無酸素登頂」をしていた。
※無酸素登頂︰前かがみせず、熱避けでタオルを使用しないロウリュを完遂させる行為。
水風呂の隅にて刹那に互いの白い歯を見せ、讃えあう。そんな幸福なサウナ文化が、オリ赤にある。
…………
小生はいつもオリ赤ロウリュ。席は上段・ikiヒーター真横にセットする。
目標は「前かがみにならない。」それだけ。
オリ赤の御神体、ikiヒーターに二礼。
アロマ投入。視線を右にやると、じゃがいもの様なストーンが一斉に蒸発音を鳴りあげる。
きたきたきたきた。
この眠れる獅子が目覚める時。
熱波師の団扇が合図だ。
扇ぎがスタートすると、急激な熱がサ室全体を支配するこの感じ。
思わず小さな悲鳴。心の膿が吐き出されるような感覚。
「とぅおぉぉ……」
この熱量。最初に味わった時は生死の危機を感じるが、今や中毒者になっている。
テンションの上がった小生。両腕を上げて歓喜のポーズ。
(全身全霊で熱量を感じる。実際は滅びてしまいそう。)
そして熱波師によるダイレクト熱波。
3回程度じゃ終わらない。
「いつ終わるのか!まだ扇ぐのか!あと何回なんだぁ!!」
熱波を数える余裕はない。
実際何回「煽」がれてるかもわからない。サウナ紳士もキツそうだ。
ただこの時だけ「無」になれる。オリ赤のロウリュの時は後半あまり記憶がなくなる。
そしてシルキー水風呂へ。前かがみにならなかったぞ。やや嬉し泣き。
トトノイ椅子へ。トランスへ突入。
……あぁ、あれは確か中学部活の合宿だった。
長野の高地トレーニングで「エンドレスリレー」という監督のストップがかかるまでみんなで400mを夜まで幾度と走り続ける地獄のリレー。
終わった時、小生は部員と喜びを分かち合った。今でも忘れられない人生のハイライトである。
「チャンピオンですね。」
そのサウナ紳士と「勝手に」分かち合った喜び。
似てる、あの時の感覚に。
おそらく、彼は有名サウナーなのであろう。
また一緒にロウリュをしたい。
その時は「無酸素登頂」を達成したい。
今宵もサウナに足を運ぶ。
何処かでまた、小生にとっての「蒸しZ」に逢うために。[完]
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