【閉店】極楽湯 さっぽろ弥生店
温浴施設 - 北海道 札幌市
温浴施設 - 北海道 札幌市
夜8時までどうやってサウナで過ごす時間を確保するか。それが課題だった。
サウナには三つの心得というのがある。
その大切な一つが、充分な時間をもっていくことだ。
もちろん、一セットできればそれでいい、という日もあるだろう。
実際、温冷浴を体験することが、ゆっくりした時間を過ごすことに優先するときもある。
しかし
風の手触り、肌触り、におい、湿度の程度、強弱の移り変わりを感じる。そうした感覚的な楽しみを得るためには
時間が必要なのです。
夜8時のハードル高し。
つもりは前日から。計画が動き出すのは4時代。
それから、頭の中はサウナのウェートが徐々に増してくる。
言動に無駄がなくなってくる。全ては風の触り心地を掴むため。そのための時間を確保するため。
金曜日。仲間と一週間を振り返り、労うように冗談を交わす。笑いのキレさえも鋭くなってくる。
一笑いしたところで、笑顔で職場を後にする。
時間、まあよし。
笑顔、よし。
タオル。もっている。手持ちで1番柔らかく白いものだ。
こうして2時間弱の時間を捻り出す。
温泉、スーパージェットバスをサウナに組み合わせれば、短時間でもかなりの温浴効果が得られる。
水風呂はじっくりと…入る。
セットを重ね、3セット目。
外気浴。
日は既に落ちている。
風の塊が溝落ちのあたりにはいってきて、腕、腿の、ほうにくだけて流れていった。
全身の毛穴から神経にむかうセンサーが、目覚めた。
この心地よさ。
最後はやはり、思った。
もっと時間があればと。
8時までではない。
札幌から極楽湯がなくなるまでの、時間である。
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