スパ&カプセル ニューウイング
カプセルホテル - 東京都 墨田区
カプセルホテル - 東京都 墨田区
雨、降りしきる。
こうもなると、どうにも余暇ができてしまう。そして余暇ができるとサウナに行きたくなってくる。もちろんこれは必然である。
しかし何処に行こう? そりゃあ、雨を浴びながら艶やかにととのう、なんてのも乙だけど、やはりどうしても晴天の空が惜しくも、恋しくもなってきてしまうだろう。
「あ、そうだ、ニューウイング行こう。」
ふと思う。あそこなら露天ないから、もう一声の責任転嫁を雨に押し付けずに済むし、何よりこんな日にテルマーレで聞く「そなちね」、最高だ。
てな訳でやってきまして、ゆったりコースの2時間。一見短くも感じるけれど、ここニューウイングの2時間はただの2時間ではない。ここからして違うのだ。
丁重に管理された汎用性の高いボナサーム、小室ましてや天井が近いが故にセルフロウリュで一気に昇天できるテルマーレ。18°と入りやすいスタンダードな水風呂、冷えた16°の上、泳げてしまうという贅沢な水風呂。
この選択肢の広さが日々の体調、身体のコンディションの変化に見事対応できており、私達をスピーディーにととのいの境地まで運んでくれる。
それにしてもどちらのサウナにしろ、ここの潜熱(蒸気が皮膚に逃げ込み水滴となり、その際に熱を発する)はどうも他のサウナより熱量が高い気がする。
プロの緻密な計算によるものなのだろうか。もちろんそれは悪い事ではなく、むしろ凝縮された、質の良い水滴なのだ。それは短い時間で、あまみたっぷりの肌に出会わせてくれる重要なものでもある。
と、上記理由から、じっくりいっても文句なし、大満足の3セット。ガッツリいけば、迅速にととのえるが故、ペース配分をうまくやれば6セットとかもいけてしまう。ニューウイング、それはあまりにも濃厚なひとときの別称ではあるまいか……。
テルマーレの選曲もまた、いい。「万平サウナ音頭」にはクスりときてしまったし、「sweet memories」も薄暗いサ室で聞いていると、なんだか胸がムズムズとする。
しかし何よりもまさかtheピーズの「実験4号」が流れてくるなんて思わなかった。私が悪いお酒の飲み方に堕落していた時期、ピーズをよく聞いたものだった。
ハンパな笑顔でこっちだけ見ていた
賑やかなラストにわざとひとり
ハルが歌っている。今ではサウナに没頭し、サウナ前の飲酒はできない事もあって、呑み方も改めることが出来た。
君と最悪の人生を消したい。なんて思わないが、せめてサウナと水風呂による再生、憩いによって、それなりの人生をすすめたい……なーんて思っちゃったねー。柄にもなくさ。昔話は嫌いだけれど、昔の事を忘れやしない。
そんな最小の人生をいきたい。
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