天空のアジト マルシンスパ
温浴施設 - 東京都 渋谷区
温浴施設 - 東京都 渋谷区
ああやべえ……ここは最高のアジトだよ。
まずアジトとか秘密基地って憧れるもんな。ガキの頃よく、ちゃちなもんを作ったもんだ。ダンボールで作ったり、イス四つ並べてその上からでかめの毛布かけたり、ちっちゃい山の木陰に粗大ゴミのTVとかガラクタ並べたりして。
でも結局はパパやママに片付けなさいと言われたり、山の持ち主に叱られたりしてすぐ解体されちまう。子供には秘密基地なんて夢のまた夢だったんだよ。
だけど今は違う。ここ、マルシンスパが俺のアジトになるって訳だ。
サ室に入りまず目に入るは、でかでか堂々と存在するその石ストーブlki。ちょいと見渡せば通常座席と、その対面には他にはないリクライニングな作りの座席(ちょっと驚き)。内外関係なく透視されない窓が三つ。なるほど、名に恥じぬアジトっぷりである。
さらに座席二段目に陣取り驚くはストーブとの距離の近さ。故にかなりの熱々空気を体感できる。しかしそれだけではなく、ここは温度計、12分計まで近くにある。お陰で目が悪くとも色々と測りやすいのが嬉しい。
そして何より、ここに来たら絶対にロウリュをするべきだ。どんな素人でも豪快な蒸気音を巻き上げ、唸らせることができるだろう(奥から前にかけてね! 火傷するぞ!)。流石『サウナランド』のオマケCDになるだけはある。
そして吃驚するほど熱い! 初めて顔が強ばりながら耐えてしまうほど強烈。ただ皆、できればでいい、あと最低1分は耐えるんだ。この後がやべえんだよ。本当。
水風呂も過ごしやすい温度。色が茶、或いは(夜明け前だからか)若干ブラック。黒色なのはなんだかダンディでいい。アジトっぽくてカッコいい。しかも体によさそーだ。人がいない時は浅瀬でぷかぷか浮かんだりする事もできる。「あ、これでられねえわ。」 そう思っちゃった。
バスタオルを纏い外気浴。うっはやべえ。ゃレよ″す、キ″ゑょこれ。
景色も良くて空が見えりゃあ、下界は100万ドルの夜景、昼なら風景って感じ。
しかもね。ここは外気浴の際ロッカーを経由するから眼鏡をかけていける。だから景色もくっきりなのだ! いつものように見えない目で曖昧に揺蕩うのも悪くはないけれど、しっかりと景色を堪能するのもいいもんだな。
すると北欧で見たあの白いふよふよの乱舞が見えてくる。あ、妖精乱舞だ(一先ずそう呼んでいる)。それは精霊との邂逅であって、シャマンのトランス状態のそれに近い。実際は埃などに過ぎないものが、まさしく精霊に見えてくるのだ。
いや本当あまみもヤバイくらいでた。ラッコ以来じゃないかなこんな出たの。これは今日も頑張れるって証拠だな。うん。
さて、今日はどんな作戦でいこうか。
男
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