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サウナ&カプセルホテル北欧

カプセルホテル - 東京都台東区 事前予約制

蒼黒ポグバ

2020.08.24

7回目の訪問

気持ちというものがなくなってしまった僕は、終電を調べ、悩んだ挙句向かうことにした。
なくなってしまったものを少しでも取り戻す方法を今の僕にはこれ以外に思いつかなかった。

急なシフトによる在宅勤務。
前日の休んでる時にそんなこと言うな。
何にも準備してないわ。
結果今日行う予定だった仕事は急遽事情の知らない他の方にて担当してもらうことになった。
自分で仕事を行えないこと、その申し訳なさ、果たして自分の求める精度が取れているのか、担当不在で臨機応変に対応してもらえるのか、周りの融通は効いているのか、手元に資料がなく問い合わせに対してすぐ答えられないこと、今の在宅勤務の環境では大した作業でなくても時間がかかること、プライベートな空間に仕事が入ってくること、オンとオフの境目のない時間…
準備がなかったにしても、1日だけで気持ちが大分やられてしまった。
家にいるのに、出社しているときよりもずっとずっと何倍も帰りたかった。
家にいるのに。

在宅勤務って仕事を選ぶ気がする…
そしてその中でも人を選ぶ気がする…
合う人は働き方の選択肢に入れればいいと思うけれど、全ての人がそうはならないのでは…てか本当に全てそうする必要あるのか…
「交通費払わずに成果上げられる人かどうかで淘汰されていくんじゃないかな」ってそんなわけないだろ。

それでもその内全てのことが人と顔を合わせたコミュニケーションがなくてもできるようになるんだろう、そう思うと僕は果たして生きていけるのか分からなくなってしまった。
もはや考えが飛躍して落ち込んでしまう、それほどに気持ちというものがなくなってしまった。

コロナによって人と人とが分断されてくことが、そしてそれを見ることもキツい。

そんなことを思いながら、それでも何とか到着。
普段なら休み前の夜中をワクワクしながら満喫するのに。

サウナ：8分 × 3
水風呂：1分 × 3
休憩：30分 × 3
合計：3セット

夜が深まれば深まるほど人はいなくなり、最後は僕1人だった。
明ける前の最後の空を見ながら僕はさっきみたいなことをぼんやり反芻していた。
全てキッチリ分けたり決めるんじゃなくてもっと冗長性を持って物事を進めていくことはできないものなのだろうか。

それとも僕はこうした状況でこれまで同様勝手に何か面白いものを見つけていくのだろうか。

今の僕にサウナがあることに感謝して休むことに。

朝ウナは1セット。
その後朝カレーを食べて、これからの行き先を探すことに。

陽が当たった壁のタイルが綺麗でした。

つづく