うたたね

2019.02.17

6回目の訪問

流血の魔術 最強の演技 すべてのプロレスはショーである。

知っている。
それでも猪木はヒーローであり、ヒーローでしかない。
その象徴である首に巻いた赤いタオル。
リングに上がると2〜3度擦り、アントニオ〜イノ〜キ〜!!のアナウンスと共にそれを頭上に掲げる。
やはりヒーローだ!!

pm4時。

観客は満員御礼。
リングに二人の男が入ってくる。
その象徴の赤いタオルを持って。
観客に向けてのマイクパフォーマンス。
自ら熱波屋と名乗る男。
軽妙なトーク。だが、観客は見逃さない。
傍らにおかれている、凶器とおぼしき鉄のバケツと毒霧。
そしてその時は訪れる。
ゴングは鳴る。
舞う象徴。
バタバタと舞う象徴。
毒霧が容赦なく襲う!!
毒をもって毒を制す。
身体の毒素が汗となり抜け落ちていく。
やがて来るカウント108。
もはやリングアウトである。

試合の余韻を引きずり水風呂へ。
会場では場外乱闘が続いてる。
フェードアウトする喧騒・・・。
閉じる瞼に残る象徴の赤。
嗚呼・・・。

次セット。
試合の過酷さはマットを見れば一目瞭然である。
色々な物をタップリと吸い込んだマット。

サTVではタレントのあばれるくんが何やらチャレンジしていた。
激辛の象徴。赤。
真っ赤なスープのラーメンを汗ダクダクで完食していた・・・。

試合を観戦していた少年達にはあの二人は間違いなくヒーローだろう。

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