文化浴泉
銭湯 - 東京都 目黒区
銭湯 - 東京都 目黒区
小さな男の子と、その父と思われる男性。父は全身に刺青、こわもて風貌。そんな父を凄く凄く大好きそうな息子。父も息子をとても大切にしてるのが、滲み出る笑顔からとてもよく伝わる。二人とも、とても幸せそう。
金曜日の文化浴泉は、とても人が多かった。サウナは常に満室、外は5,6人の渋滞。
椅子に座りサウナに入るタイミングを探しながら、そんな父子を見て、昔のことを思い出していた。
小学校一年生、初めての夏休み。家族で川に遊びに行くことになり、友達も連れておいで、と言ってくれた。
近所で当時よく遊んでいた友達を誘い、みんなで河原バーベキュー。
そして数日後、その友達に言われた言葉。
『まーちゃんのお父さんってヤクザなの?』
当時の僕は純粋培養で、ヤクザという言葉を知らない。ヤクザはパンチパーマにグラサンを掛けてる人だと友達に教えられる。
家に帰り父に『お父さんってヤクザなの?』と聞く。当時の父の見た目は確かにそんな感じ。パンチパーマ。愛車のセドリックを運転してる時はグラサンまで掛けて明らかなチンピラ風。
一緒に行った友達はヤクザの車に乗せられて河原に連れて行かれたと思い込んでいたので、さぞビビったであろう。
当時の父と同年代になった今の僕の目の前にいる小さな男の子と同様、僕もそんな父親をとても大好きだった。どこにでも一緒に行きたがり、いつも一緒に居たかった。
あの親子を見ていると、そんな小さかった頃の自分を思い出し、なんか幸せな気分になれた。
男
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