ホテルグローバルビュー釧路 天然温泉 天空の湯(旧ホテルパコ釧路)
ホテル・旅館 - 北海道 釧路市
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ビールが飲みたい。
春の釧路は基本的に天気が悪い。天気予報では晴れのマークでももやっと霧が立ち込める。お布団干すのも命がけ、サバイバルの街それが大都会釧路だ。
ビールが飲みたい。
今日は朝からスカッと快晴、天は青く突き抜け手を伸ばせば宇宙だって掴めそうだった。太陽の射す光が何条もの筋になって、僕の腕を突き抜けていく。
ビールが飲みたい。
昔読んだ小説の登場人物に、朝から酒を飲んでは管を巻くろくでなしがいた。読んだ時分には若いながらもこんな人間にはなるまい、立派な人間になるんだとたしか思ったはずだ。
ビールが飲みたい。
僕の中で何かがスパークしたのだと思う。太陽の光と青い空と、しょっぱい風、自分の加齢臭。ボタンを押す、ライトが光る。レバーを引く、タライが落ちる。複雑に組み合わされた極めてシンプルな機械的な反応。
ビールが飲みたい。
朝からそんな欲求を抱えつつ、妻の言うとおり家事をこなし買い物に付き合いご近所付き合いもやり、ランチを食べた。美味しい健康的なランチ、有機野菜がどうたらのアレと朝とれた魚のウンタラと、店員のマスク越しの笑顔。
ビールが飲みたい。
Twitterで何気なく、釧路で昼から飲める店を聞いてみたところ、即フォロワーさんが何軒かのお店を教えてくれた。迷ったけれども、でも行くと決心して家を飛び出したのだが、しかしここは大都会釧路、バスの時間くらいは予め調べるべきだったのだ。その店に行くバスは、もうなかった。
ビールを飲ませろ。
当て所もなく繁華街を彷徨ったけれども、空いてる店などなく寂れた廃墟だらけの町並みが、傾きかけた陽に鮮やかに照らされて僕の頭の中では新聞紙をつぶしたような音と竜騎兵のドラムロールが間断なく鳴り響いていた。
ただビールが飲みたいだけなのに。
おれもおまえもそこの誰かもみんなくそっくらえだ。くそっくらえだよ。
ビールもなければ愛もない、出来るなら昔流行ったくそったれの映画みたく叫びたかった。誰か助けてください。
そこにふっと現れた、看板。
「ホテルパコ釧路」
ビール、飲めました。
おいしかったです。サウナはいつもどおりよかったです。またいきたいです。きょうはとてもたのしい日でした。
あなたはアルコール中毒に近い症状の様です。ご愁傷様です。残念と思われるでしょうが間違いありません。何故なら私と同じ匂いがプンプンしているからですwww 黒ラベル、サイコーですよね〜♪
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