プー珍

2023.04.12

1回目の訪問

水曜サ活

「サウナ―なら絶対に行くべきサウナ」と言われるが誇張だった。

 サウナを趣味にして一年と少し。ある程度経験を積んだのでいつか行こうと考えていたしきじに行くことにした。
 八時前に到着。黄色の看板に黒色の文字で「しきじ」。数多のサウナ―が召されたという、ここが聖地と言われるあのしきじか……。武者震いがする。

 たしかに素晴らしかった。
 聖地たる所以の水風呂、肌触りが柔らかく滑るようだ。気持ちがいい。
 薬草サウナ、あの熱さも愛おしくなるほどに香りが忘れられない。
 ととのい椅子に座って目を閉じれば、流れる滝の音と薬草の香りに大自然にいるかのような解放感。

 しかし、光が強ければ影も濃くなるように、ほかの部分が気になってしまった。

 施設全体の老朽化(タイルの剥がれ、天井のカビ、薬草サウナの壁の剥がれ。お世辞にも綺麗とは言えない)
 ドラクエ行為(サウナも水風呂も休憩もグループで行動する集団のこと)
 サウナ室のドアの開閉がうるさい(これが一番きた。ととのい椅子でウトウト気持ちよかったのに「バタン!」と音がするたび引き戻される)
 ととのい中にシャワーがかかる(浴場の真ん中にととのいスペースがあるので配慮が必要)

 総じて「水風呂の気持ち良さは一頭地を抜いているし、薬草サウナは熱いだけじゃなく香りが良くて芯まで気持ちいい。聖地と呼ばれるのも分かる。けど……」その「けど……」に入る部分は、昨今の「清潔感があり、ホスピタリティも高く、食事も美味しくて、私たちがこうあるべき“いいサウナ”を余すところなく取り入れた現代向けのサウナ施設」に慣れてしまった人が感じる部分だ。
「絶対に行くべき」は誇張だった。しかし「行きたいと思ったのならぜひ一度は行ってほしい」と行こうか迷っている人に伝えておく。

 十六時過ぎに退館し、静岡駅近くのクラフトビアバーで乾杯。
 しきじに行ってきたことを話すと、「昔は全く人がいなかったけど、サウナブームで一気に人が増えて、そのせいで地元の人は行かなくなった」とか。
 平日であの混雑なのだから、土日の様子は推して知るべしか。

 サウナ界の四天王が一つ、「サウナしきじ」
 聖地と評されるその実力、しかと見せてもらった。

プー珍さんのサウナしきじのサ活写真
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