宮崎直哉

2025.03.22

1回目の訪問

駅前の喧騒を離れ、反町浴場の暖簾をくぐると、昭和の香り漂う銭湯が出迎えてくれます 。奥のサウナ室に入れば、燃えるガス遠赤ストーブ(電気?)が唸りを上げ、室内は温度計が100℃近くを指す超高温の世界 。カラカラに乾いた熱気に最初は息を呑むものの、一息ごとに肌から汗がじわりと滲み出し、次第に「気持ちいい…」と快感に変わります 。テレビの音をBGMに、12人ほど入れる木張りのサ室で黙々と蒸されれば、日頃の雑念も蒸発していくようです。「ガツンと熱い昭和ストロングなサウナ」と評する声もうなずける体感です 。

ほてった体で勢いよく水風呂へ飛び込めば、「良い感じに冷たい❣️」と誰もが声を上げる井戸水仕立ての冷涼が全身を包みます 。キンと澄んだ14℃前後の水は4人がゆったり浸かれる広さと深さを持ち、肩まで沈めば足先まで刺激が行き渡るようです。驚くほど柔らかな水質で、肌あたりはまろやか 。火照りがスッと引いて毛穴が引き締まると同時に、心まで研ぎ澄まされていきます。井戸水に含まれた成分のおかげか、上がった後は肌がスベスベになると評判です 。

体を冷やしたら、扉の先の半露天スペースへ。夜空の下、外気浴用の椅子は二脚ほどと少なめですが 、運良く腰掛けて見上げれば、静かな住宅街の空気に月明かりが滲むようです。時おり頬を撫でる風が熱を帯びた身体に心地よく、「外気浴はたまに吹く風が最高に気持ち良かった」との言葉に思わず頷きます 。目を閉じると遠く街の気配もかすかに、心身がふわりと宙に溶けていく――これが整うということなのでしょう。

ふと耳を澄ますと、サウナ帰りの休憩ベンチでは地元常連の年配客と初訪問の若者が笑い合っています。先ほどサウナ室で意気投合した二人でしょうか、世代を超えて弾む笑い声が銭湯にこだましていました 。平日昼下がりの静けさも良いですが、週末の夜に若い人たちが増えても店内は不思議と落ち着いた雰囲気だといいます 。初心者から常連まで誰もが垣根なく語り合い、湯上がりに腰掛けて飲む瓶牛乳の旨さに頷く光景は、昔ながらの銭湯文化そのままに温かな物語を紡いでいるようです 。ここ反町浴場では、遠赤サウナの灼熱と井戸水の氷涼、そして外気浴の風のハーモニーが織りなす極上の“三重奏”が、今日も訪れる人々を陶然と整わせてくれています。

宮崎直哉さんの反町浴場のサ活写真
0
11

このサ活が気に入ったらトントゥをおくってみよう

トントゥをおくる

トントゥとは?

ログインするといいねや
コメントすることができます

すでに会員の方はこちら

サウナグッズ

アプリでサウナ探しが
もっと便利に!

サウナマップ、営業中サウナの検索など、
アプリ限定の機能が盛りだくさん!