喜久乃湯温泉
銭湯 - 山梨県 甲府市
銭湯 - 山梨県 甲府市
甲府駅から15分ほど歩くと現れる、外見も中身も味わい深いガチレトロ温泉銭湯。昭和元年創業。太宰治も通ったらしい。銭湯を好きでよかったと思うのは、長い歳月が過去の歴史で終わらずに、人々の生活の営みに溶け込んで今に続いているのを感じられるこんな出会い。番台に広告看板から古い木のロッカーや籠の脱衣所、これだけ長く使われてても清潔感のあるマーブルタイルの浴場、そして少しトロッとするような、肌に潤いが宿る美しいお湯。湯けむりの奥に、まさか渋い隠れ家のようなサウナまであるなんて。
朝からどわーっと雪。松本からの特急は満席で、なんとか赤と黄のランプの席に移り座りながら甲府まで。甲府で完全満席になるから立ち確定。なら、降りちゃおう。松本でドーミー、菊の湯とすでに二回お風呂入ったけど、もうやりすぎてなんぼだ。初めて降りる甲府。ぼた雪で松本とは雪質が違って積もってない。寒い中帰りにほうとうを食べてあったまると心に決めて歩く。温泉が待ってると思うと寒さも嬉しい。
こちらは10時からやってて、到着は12時前。番台にはもさっとした男性。淡々とされてるけど嫌な感じはしない。年季の入ったまさにレトロな脱衣所に客は自分だけ。ここだけでもたまらない。浴場は広々。真ん中に半分ずつ分かれた円形の、そして奥に横長の浴槽。ケロリン桶がテーブルの上に綺麗に積まれてる。まだ早めな時間だからか外が寒いからか、カランはなかなかお湯にならないので、浴槽のお湯桶で汲んで洗った。
ほんとは真ん中のお湯はかなり熱いそうだけど、今回は入りやすい温度。寒いからかな。でもお湯の透明感とトロンとしたなめらかさをじっくり浸かって味わえて、これもいい。奥の横長のは加温掛け流しとのことでここはぬる湯。
#サウナ
正直サウナがあるとは思わずに来た。温泉入って湯けむりの奥に目を凝らすと何かある。近づくとまさかのサウナ。バスタオルを敷いてと、有料レンタルもしてるとのことだけど、入るのは追加料金なしなので手持ちのタオルを敷いた。わぁ。随分深く濃く灼かれつづけてきた全面焦茶色の木材。部分的には朽ちてボロさもあるけど、それもまたたまらなく愛おしい。昼だからか窓からの明るさだけ。格納型のストーブ。75度表示。穏やかな熱。雪の山小屋で一人黙々とあったまる。6人くらい入るサイズだけど定員は3人。バスタオルの敷いてあるところが3つだけ。
#水風呂
横長のお風呂の後ろにもう一つあるミニプールみたいな浴槽。そこが水風呂がわり。30度くらい。カランの水は体感10度くらいだけど、ここの方がぬくい。サウナの穏やかな熱さの後は穏やかな冷たさでも悪くない。
#休憩スペース
ととのい椅子一つ。あとはカランのとこ。
ありがたや。
男
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