金閣寺湯
銭湯 - 京都府 京都市
銭湯 - 京都府 京都市
隙あらばサウナへ行こうとはや一ヶ月。あまりにも忙しい日々に、京都市は北区でととのわぬ鬼神が現出す。
能面の新作とも取れる形相に、受付のお姉さんの顔はひきつっていたことだろう。それを見せぬよう、マスクをすることはもてなしの意味がある。
久々のサウナである。普通のでは最早役者不足なのだ。高温サウナである金閣寺湯。ここしかないのだ。
人ならぬ異形異類は早々に身を清め水風呂へ沈む。しっかりと冷えた、気遣いのみえる水だ。
サウナへ入室すると大相撲の熱気に包まれることになる。鬼神はこういった手合いを好むため、関脇同士のぶつかり合いも充分に楽しめる。
取組が終わると退室する。時計でいちいち見なくても、それでよいのだ。そもそもあやかしに時計は読めない。
露天スペースへ出ると、まだ外は明るい。
そうだ。私はサウナのために仕事を神速で終わらせたのだ。この瞬間のために!
人である記憶を取り戻し、サ活の最後に露天風呂へ入る。わざわざ他所より温泉水を調達している、人の心を感じずにはいられぬものだ──
男の暖簾をくぐり、受付のお姉さんに会釈する。
急に現れた人間なので、記憶にはなかったことだろう。
一ヶ月ぶりのサウナは染みることでしょう。マジお疲れ様です!!!!
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