船岡温泉
銭湯 - 京都府 京都市
銭湯 - 京都府 京都市
【船岡温泉】
滋賀県はかなり激しく雨が降っていたが、京都に入ると降ってはいるがそれほどでもない。そんな日は露天風呂が気持ちいのではないか!と、木曜会で船岡温泉へ。前々からサウナイキタイや他サイトで拝見しており、一度は来てみたかったこの施設。北区の落ち着きのある古き良き住宅地の中に鎮座していた。
1923年(大正12年)の創業だという船岡温泉を言葉を選ばずに安直に言い表すのであれば「立派」の一言。ここが銭湯であるということを忘れさせるような佇まい。かしこにこだわり尽くされた装飾が施されている。特に気になったのは脱衣所。高級旅館に来たのかのよう。天井には大きな天狗が。さらに欄干の透かし彫りも特徴的。南側は中国神話のようなもの、東側には日清戦争感漂う近代の軍隊のようなもの、西側には大名行列のようなものが表現されていた。また、南側の富士山の絵は宝永山が描かれていないことから関東側から見たものであると考えられる。諸々に関して、詳しい方がおりましたら教えて下さい。
浴室は複数種類あり、特筆すべきは電気風呂と露天風呂。電気風呂は周辺の銭湯に比べ弱めの設定になっており(先日の小町湯は腰が砕けそうになった)、電極に背中を付けられるレベル、水風呂との動線も◎なので、「電気つけ麺浴」も楽しむことができる。この電気風呂、日本で初めて設置されたらしい。常連さんが教えてくれた。露天は檜風呂。男女日替わりでもう一つは岩風呂だとか。檜造りの露天風呂に入りながら二階の趣ある建物を見ていると本当に時代劇の世界に入り込んでしまったかのような不思議な感覚に陥った。
サウナは遠赤外線のガスストーブ。二段構成で一段目と二段目の温度差がかなり大きい。さらに場所によっても大きく違っている。突き当りの二段目が一番熱かった印象。サウナに関しては特筆すべきことはないが、マナーのよくない学生?の団体客がおり、少し残念に感じた。
水風呂は京都の地下水。京都の銭湯はどこに行っても水が良いのが圧倒的な強み。水温は20度ほどで、夏のプールくらいのイメージ。サウナと水風呂の間の蛇口から出ている水のほうが冷たかった印象。水を吐き出すライオンは大きくて黒く、大変強そうであった。水風呂が深く2~3人が入ることのできるサイズであるのも嬉しいポイントだ。
船岡温泉はサウナに入りにきて整いを求めるよりも、伏見区の宝湯同様に「見て楽しむ銭湯」であると感じた。湯船に浸かりながら各所を眺めていると、まるでタイムスリップしたかのような感覚になる。広くてまだまだ見つけられないポイントもたくさんあるよう。銭湯検定の勉強をして、もっと知見を深めたいと強く感じさせてくれた船岡温泉であった。
男
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