香藤湯
銭湯 - 東京都 杉並区
銭湯 - 東京都 杉並区
「昨日、晩ごはんは何食べたっけ??」
━━ふと思い記憶を辿ってみると「あぁそうだそうだ」と思い出すことができるのだが、こと香藤湯に行ったことに関しては常にモヤモヤの向こう、湯煙に覆われたようでぼんやりとしか覚えていない…
中野駅南口からレンガ通りを越えて、一本目か二本目を右折してそのまま道なりに…あれは、セブンイレブンだっただろうか…そこの前を曲がる
しばらく歩くと右手、もしくは左手に目的の銭湯が見えて来る…はず
ここは何もかもシンプルでコンパクトでミニマルだから何度来ても思い出しにくいのかもと今になって思う
受付でも
「サウナを…」
「…はい」
「…ドウモ」
ぐらいのやりとりで受付の男性の顔なんか思い出せそうにもない(女性だったかもしれない)
脱衣所もロッカー、ベンチ、自販機でスペース的に広々していた記憶がないので多分、無駄なくコンパクト
カラン、立ちシャワー、水風呂、あつ湯のメイン浴槽がドーンとあった
(…大体、どこもそうだけど)
水風呂は体伸ばして一人分、横向きに並んで二人分のサイズ
その隣にあるのがサウナ
これは間違いない
ボナサウナなのでまあコンパクト
だけど私の他に四人くらいは入れそうだった気がするのでMAX5人くらいかな…恐らく
前面に照明が一つ、木で出来た壁は白く反射して明るかった印象
そして熱が全方位から迫ってきて━━逃げ場がない
すぐ出来上がってしまう
柔らかな光を見つめているとやがて頭の中は真っ白になる━━
━━記憶がおぼろげな原因は多分これ
キマりすぎる
サウナ出ると左の方に立ちシャワーがあって、そこで二つあるうちの一つを、確か反時計回りに回すと水が出て、それから水風呂にしばらく浸かって、その後、休憩をしたつもりなんだけど、浴槽横の隅っこのスペースか脱衣所のベンチだったかは覚えていない
これを何回か繰り返したと思うが回数は数え忘れた
退店し、外をしばらく歩いて我に返る
━━あれ、中野駅に向かうのか、高円寺方面に歩くのか、どうやって帰るんだっけ??
━━━ていうか、今どっちに向かってるの??
中野と杉並の狭間で
整ったのか、乱れたのか
自分を失って、自分を取り戻す
あの世とこの世の境界線は意外とあやふやなのかもしれない
そんな不確かさの上をフラフラ歩きながら帰る
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