伊都の湯どころ
温浴施設 - 福岡県 糸島市
温浴施設 - 福岡県 糸島市
2XXX年
ついに、日本国において、サウナが法により禁止された。
日本中を騒がせた、あの禁酒令から、僅か3年後の新たな禁止令である。
禁酒令が発令された背景には、兼ねてよりWHOより指摘されてきた、「飲酒による健康被害」に加え、昨今の相次ぐ飲酒によるトラブル、犯罪等の常態化が起因している。
今回のサウナ禁止令については、平成後期以降の急激なサウナ人口の急増に伴う、サウナ人口とサウナ施設との間の需給バランス崩壊に起因する。
現在、日本国民の95%が、「日常的にサウナ施設を利用する」人達であり、その内90%が、「毎日欠かさず、サウナ施設を利用する」人達である。
いくら新規でサウナ施設の増設を図っても、爆発する需要に供給が全く追いつかず、平成後期においては、サウナ施設の1回利用料が、ほとんど1000円以下であったが、現在においては、安くとも、1回2万8000円という有様である。因みに、サラリーマンの新卒初任給は、20万円代前半と、ここ100年程変化ない。
入り辛くなると、ますます入りたくなるのが人情である。我先にとばかりに人気サウナ施設に駆け込み、サウナ暴動が至る所で勃発した。
昨年には、昨今の緊迫する世界情勢を鑑み、政府がいよいよ国民一世帯毎に、有事に備えて避難用の地下シェルターを国費で作って良いとの仰せをを出したのだが、何のことはない。
国民の80%がこしらえたのは、地下シェルターではなく、地下サウナであった。
このような背景から、サウナジャックや、サウナ料金を得るが為の強盗が多発してきたことは、ある意味必然であったのかもしれない。
巷では、次はスマホ禁止令の発令がされるのではないか?…と囁かれている。
国民としては、いったい政府は、どこまで国民の自由を奪うつもりなんだ!と憤りを露わにしている。
だが一方で政府は、自制の効かない国民どもよ。自由と快楽を楽しめる範囲で留めておけば良いものを、溺れるが故にこうなるのだよと、冷笑している。
※この物語は2022年現在においてはフィクションです。
1回28千円って、風俗店みたいな。早朝割引とかあればよいですけどね。
猫山太郎さん、ありがとうございます😊世知辛い世の中ですよ😂
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