ドシー恵比寿
カプセルホテル - 東京都 渋谷区
カプセルホテル - 東京都 渋谷区
靴を履かないと手洗い場に行けない構造の激狭な脱衣所、よく滑る無機質なコンクリの床、パネルで仕切られた殺風景なシャワーブース、外気浴スペースでは雑居ビルと雑居ビルの隙間から山手線のジョイント音が響く・・・
いやね、最高じゃないですか。ここは、「近未来のディストピア都市の端くれに出来た市民衛生維持用施設」なんですよ。(施設側がそうしたかったかはわかりませんが・・・)
入口から狭い階段を上った先の受付には青髪のパンクな感じの素敵なお姉さんが受付をしてくれて、そしてたどり着くとそこに広がるディストピアサウナ、これは楽しみ方をわきまえればもうアトラクションですよ。整いながら体感するブレードランナーですよ。
いやもしかしたらニンジャスレイヤーかもしれない・・・ネオサイタマのサウナかもしれない・・・
ただ、サウナはというとちゃんとしたフィンランドサウナで、ロウリュの香りもよく、外のディストピアとのギャップがすごい。前来た時も思ったけどサウナはディストピアじゃない。
また水風呂がない代わりに備えられているウォーターピラーが「水が貴重となった未来のととのいツール」みたいでまた尊い。ここもディストピア。
ちなみに水量は微妙なので水シャワーと併用するとしっかり冷えます。
そしてここのいいのは外気浴。雑居ビルと雑居ビルの間で、喧噪に包まれながらちょっとジメッとした空間で都市を肌に感じる。一番奥のベンチからは、昼間でも暗い外気浴ブースから茶色い壁とコンクリートの浴室が切り取られて映る。これも好き。
なんだかんだでしっかり楽しんで撤収。そして脱衣所が狭い。譲りあいの精神でささっと支度。
インバウンドの影響もあってか施設自体が結構ヤレてきている感じでところどころほころびがあるし、水風呂もなくて狭くて・・・って挙げるとキリがないんだが、なんだか不思議とディストピアを味わいたくて来てしまう。
だもんで、残念ながら万人にはおすすめできるわけではないので、こういうあたりを割り切って楽しめるようなら、サウナはフツーにいいのでおすすめです。
また来年あたり未来を感じに行きましょう。
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