サウナ金融

2019.06.30

2回目の訪問

「ラクーアの師は背中で語る(後編)」
※前編の続きになります


小生はロウリュ10分前にはサ室にいる
せっかち系サウナーである。

自分のお気に入りのポジションで毛穴が開ききり、アウフグースで更なる高みへ飛べるよう10分前にセットに入る。


17:50 いつも通り、一番乗りだ。その後に小生の前席にサウナーがセット。この方も同じくせっかち系サウナーなのだろう。


18:00 満員だ。もう既に両腕に発汗する滴が大きくなる。キツイ。


18:01 サ室が慌ただしくなる。隣の若い2人組は熱波師が現れないことに少し気を乱している。


こちらはもう12分も最上段ストーン端席にいるため、情緒が乱れそうになる。


だが16時ロウリュをすかしている(前編)小生は、ここで飛び出したら元も子もないのである。


その時、小生の次に入ったサウナーは視線を乱さず、ずーっと姿勢が矢吹丈スタイルなのである。


熱波師とかロウリュとか問題でなく、自分とひたすらに向き合うその姿勢に心打たれた。


18:03 ようやく熱波師登場。「5分前から待っているんだ」とサ室の漢たちの思いを代弁してくれるサウナーもいらっしゃった。その通りだ。


だが矢吹のインターバルは続く。先程から一切姿勢を変えず、背中から吹き出す汗の滴がくっきりと大きな球体を描く。


まるで「私と後ろの方は10分前だよ。」
と訴えているかのように。


その心からの叫びをのせた汗は小生を落ち着かせる。ロウリュ含め結局20分弱サ室にいた。


水風呂にてロウリュ遅延・熱波レビューがサウナーのなかで討論される。小生はその中へ入れず、じっと姿勢を中立ちにして1点を見続ける。


ロウリュで見たあのラクーアの師の教えを守るかのように。[完]

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2019.11.26 16:15
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