せどらない男爵

2021.02.10

2回目の訪問

水曜サ活

一ヶ月もしないうちにまた来てしまった……。だって古本、古書店街のボチョ(神保町)が近いんだもの。今日はせどらない漁りがしたかったんだけど、うっかり来ちゃうんだな、やっぱり。

ここは僕をサウナーにした生誕地でもある。こうした背景があると、ついついただのサ談も美談にしがちだけれども、それにしたって北欧のととのいかたは唯一無二の、代替不可能な体験であると思う。それは何故か。

それは言うなればミニマル・テクノのようなものだからではないか。北欧は他の浴場に比べ、広々としているとは言い難い。規模だけで話をするならば、むしろショボいとまで言えてしまうかもしれない。
しかしこの必要最小限性とでも言うのだろうか、とにかくむしろ広大ではないが故にルーティンの間に入り込む移動時間が極端に短くなることがサウナ→水風呂→外気浴ルーティンのグレードを上げてくれるのだ。まるでトラックの繋ぎが上手くいったDJのように、次のステップにすんなりといける。

また、個人的にはここの空が好きだ。ミニマル・テクノにおける僅かな変化はここにあたる。
ととのった頭でインフィニティチェアに身を携えると、飛蚊症か、或いは埃に過ぎないものが、ふよふよと飛んでいるのが見えて来る。白い色をしたそれは、不動にも思えるほどの雲一つない空に流動感を与えている。
頭脳は世界を止めている。だが確かに世界は流れている。静と動の混在、或いはその狭間、あいだ。ここでは特にそれを意識できる。

鳩が一直線に飛んでいる、まるでジェット機のように。レーダーなんてまるで必要のないかのように迷いなく飛んでいる。

また別の鳩がやってくる。これも北欧の醍醐味の一つに数えるべきだろう。ここはたまに鳩が羽を休めにくるのだ。ハロー、と意識の中で会話をしてみたり。ここの鳩とエレベーターのsaunyaは癒やし要素だと思う。

やっぱりここ好きですわ。

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