せどらない男爵

2021.02.07

1回目の訪問

あなどれないぜ、ここ。
俺もね、行く前はフランチャイズなイメージで決めつけた固定観念があって、たいした事ないだろう、客層もあんまなんかなって思ってたんよ。
けど、俺は間違っていた。侮っていた。今となってはそう思うんだ……。

ロッカーは100円でロックがかかるコインロッカー式。返ってきた100円はポケットか、或いはその手に握りしめられ、あぶれた小銭のやり場として、どんなケチンボでもオロポのオロかポカリにならざるを得ないという寸法だ(実際俺はこれで初めてオロポを試したわけで、うまかった。ただしオロナミンCないのでデカビタで代用)。

それは後の話であるからして、サ談に話を戻そう。そそくさと身を清め、サ室へと向かう。ここでちょっと驚いた。
皆静寂を保っている! 皆が己が内奥へと落ちていき、サウナに心酔しようとする、あのサウナーの所作を心得ている方ばかりだ。お友達同士も見えなくもないが、唯一の会話も小声、最低限、許容できる範囲内。本当に偶然の奇跡なのかもしれないが、もっとうるさいものだと思っていたから意外に思った。
そしてサ室の設定も悪くない。湿度も低すぎず、カラカラではないから心地よい。これはメトスのハイブリッドが成せる技なのだろうか。オートロウリュ後に関しては他のサウナにも引けを取らない熱さを感じられる。物足りない人は水滴を吹きつつ体を動かしてやればかなりととのえると思う。

水風呂は渋滞が起きやすいのでタイミングには注意が必要。

そ・し・て、何よりも! 外気浴が素晴らしい! リクライニングが10席以上、座れないということはまずないだろう。
だが、君、もし運がいいなら奥のおよそ6席あたりを狙うんだ。時間は10時か11時くらいがいいだろう(1時とかになればもっと日がさすのかな)。この時間、ここは日光が差してくるリクライニングなのだ。殺人的にととのえる。
チェアに身をもたれさせ、薄らと目を開けてみれば、瞼の水滴が日射を乱反射させ、虹が群生したようなシャボン状の幻夢を光景として見せてくれる。そしてその向こう側ではとろけたような太陽が存在しているのだ! その光は暖かく、裸の身が冷えてしまおうとも体は動かない。太陽は惜しみなく輻射熱送り続け、サウナーはそれの虜になってしまうからだ。「太陽は何も求めず与える」、バタイユの言葉だ。我々はその贈与を受け取るための儀礼をサ室でこなしているのかもしれない……。

とにかく外気浴がすげえいいんだここ。外気浴について色々考えさせられた。外気浴の素晴らしさを知ることができたのは、とてつもなくありがたく思う。

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